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国連脱退へ/首相辞任意向 他

共和国、国際連合脱退を通告/処分案総会提出めぐり

981年5月、共和国政府はフリューゲル国際連合に対し、脱退を正式に通告した。
セニオリス共和国におけるクーデター事案に関連し、国連安保理は32号決議で同地域への禁輸処置を決定し、加盟国に要請、非加盟国にもこれを勧告していた。
セニオリス地域での軍政当局(救国評議会)が国連やSSpactの勧告に従わない中、安保理は34号決議を採択して同地域への軍事行動を容認。セニオリスを加盟国として擁するSSpactが対応にあたることとなり、ヘルトジブリール社会主義共和国と共和国が宣戦、ヘルトジブリール国防軍により爆撃が開始された。(共和国は後方支援に留まった)
この爆撃によってセニオリスは、主要な軍事拠点及び評議会本部(総督府)を喪失し、クーデター主体の救国評議会構成メンバー多数が死傷。 救国評議会は事実上崩壊、抑圧法の一切を撤回して、共和国臨時政府に権力移譲した。
クーデターに関連した混乱が収束し、セニオリスでの正当政府回復の道筋が確定的になったことを受け、共和国は戦争被害や禁輸処置で困窮していた同地域へ、いち早く支援物資を輸送し、復興に全面協力する事を表明した。(共和国の対応後、ヘルトジブリールも同様の姿勢を示し、物資輸送を行っている)
しかし、 32号決議が正式に解除されない中で行われたこの物資輸送は、国際において問題視される事となる。後の36号決議で禁輸処置は正式に解除されたが、それ以前の物資輸送は、人道上の理由があれど、事前通告を要するものであった。この32号決議に対しては、加盟、非加盟を問わず、複数国が度々違反しており、決議を採択した当の安保理事国であるヘルトジブリールまでもが違反するに至り、決議や勧告の周知態勢の改善が求められるところとなった。
国連安保理は、決議違反行為に対して遺憾の意を示すと共に、当該国に説明を求めた。また加盟国に対しては処分を検討、加盟国として違反行為が指摘された3ヶ国(秋/天/別)の、総会投票権・理事国推薦権を一時的に制限する処分案が採択され、総会にかけられる事となった。
共和国政府は、この処分案の提出までの執行手順について異議(安保理審議中における説明機会について、他対象国と比べて共和国のみこれが省かれ、不当な扱いを受けたと主張した)を申し立て、安保理に謝罪を求めた。また安保理が謝罪対応を行うまで、共和国が処分案に対する態度表明を行う前提要件を欠いているとする立場を一貫して取り続けた。なお、総会で矢面に立ったシュロイメ・ミルヌイ国連大使は、政府のそうした立場にも関わらず、処分案自体に対しては異議がないこと(脱退通告時に正式に明らかになった)を、本国からの指示にない踏み込んだ表現で関係国に伝えようと苦慮する場面も見られた。
結局、共和国の謝罪請求に対し、ヘルトジブリールが安保理で議題提出までは行ったものの、理事国過半(列天超は賛成した)の賛同は得られず、審議は行われなかった。また処分案は総会において賛成多数で可決されている。
審議すら行われなかった結果に、共和国は態度を一層硬化させ、ついに脱退通告を発するに至っている。

本紙解説員
「ミルヌイ大使の発言について、党中央委員会の一部からは怒りの声が上がっていたようですが、政府外務省はこれを追認しました。ザラフィアンツ首相をはじめ、政府はこの問題で理事国や他加盟国との関係を損ねることに消極的であったものの、党委員会の多数が強硬姿勢であったことに加え、文化自由連盟も政府に強い対応を迫って支持を広げつつあったことが、結局最後に至るまで政治的に妥協できない状態を醸成してしまったといえます。連盟はセニオリスへの宣戦布告が決定されてから、政府の姿勢が、SSpactや天国従属であるとして、それが安全保障上のリスクでもあると主張していました。そのような中、安保理の処分審議で共和国の取り扱いに疑義が生じ、またその中で、一部理事国から「別国の説明は天国が行っていると見ていた」とする主張が登場したことで、いよいよ連盟の主張が大衆的支持を集めることになりました。主権意識が強いのは労働党も同様であり、ザラフィアンツ政権は突然内外からの強力な圧力に曝されることになったのです。宮殿関係者によれば、首相周辺は「審議にさえ至れば国内への説明はできる」と考えていたようですが、この期待は裏切られることになり、国連残留どころか、現在ではSSpact脱退の可能性まで取り沙汰されています。実際、連盟はセニオリスクーデターあたりから、非同盟主義的論調を張りつつありましたが、一連の事態を受けて、公然とSSpact脱退を掲げるに至っています。983年に予定されている人民議会選は、国連脱退以降、SSpact問題を含む外交方針を再定義するものになるでしょう。
いずれにせよ、共和国の外交、安全保障政策は大幅な変更を強いられる状態に陥りました。これまで外交・経済で成功し、盤石と見られていたザラフィアンツ政権が、問題をコントロールできず軟着陸に至れなかった事は、私としても意外です」

ザラフィアンツ首相、辞任の意向示す/983年議会選まで

ザラフィアンツ首相は、共和国宮殿で会見を開き、ヴェールヌイ労働党書記長を辞任すると表明した。これにより、党中央委員会で次期書記長が選任されることになった。なお、党の意向として、983年人民議会選以前に、首相交代を議会に諮ることはせず、議会選が終了するまでは現閣僚評議会の体制が維持される見通し。

※以下会見での首相発言と質疑応答を抜粋

「私が党書記長そして閣僚評議会議長職を拝命してから、勤勉な人民と多くの友好国に支えられ、共和国の復興を成し遂げることが出来ました。今般、私が党の最高責任者を辞す決意を固めましたのは、経済分野においては新興国への支援等、外国の福祉向上にも取り組むことが出来るまでに体制が整ったこと、基本災害に対する衛星防災能力も回復できたこと等をもって、復興という段階に一区切りがついたと判断したからです。復興を終えた共和国が、純粋社会主義のもとに団結しながら、国際社会の中で確かな繁栄を続けるためには、新たなリーダーが必要です。もちろん、我が労働党が、引き続きその任務を人民から信託されると確信しておりますし、その能力を有するのは労働党をおいて他にないと考えております。そうした事も含め、次の人民議会選を前に、私自身は辞して、人民に改めて意思表示をしていただくことが適当です」

―近年の共和国を巡る問題、外国の報道では「別府危機」等と呼ばれ波紋を呼んでいますが、これが辞任の判断に影響しているのではないか

※「別府危機」は、ロムレー共和国におけるアンリエット議長退任をはじめとする政治変動を指して同国メディアが呼称したものであるが、ここで質問者は一連の国際問題全体を指すものとして使用していることに留意が必要である

「政府や党の立場と、外国をはじめとした他の政治勢力との立場が相容れないことがあるのは、ある種自然なことではありますが、国際連合脱退にまで至らざるを得なかったのは、私としても大変残念なことでした。そして経緯はどうあれ、全ての政治責任は最終的に私にあると認識しています」

― 別府危機をめぐっては一部外国、特に天国を筆頭とした同盟国との関係悪化をも招いている。また野党連盟はSSpact脱退を公言して次期選挙に臨む姿勢を鮮明にしている。首相は、外国との友好協力関係構築に力を入れ、これは全方位融和外交とも呼ばれていたが、現在の状況をどう感じているか

「国際社会において、一定の役割や責任を果たしてこそ、繁栄を手にすることが出来ます。それは共和国とて例外ではありません。たしかに、近年の事象は共和国と諸外国との関係に影響を与えることになりますが、遍く国々と友好関係を模索し実現する努力を絶やしてはなりません。これは労働党に限らず、全ての政党、そして人民が、その事実から目を逸らしてはならないと思います」

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ブルースター紙 発行:フリューゲル暦35343期 981年9月下旬

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