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第43回地方院選挙実施 ほか

890年7月30日付

第43回地方院選挙実施 社民票瓦解し大幅議席減

任期延長直後であり特例として全数改選が行われた第42回地方院選挙から15年が経ち、前回選挙において上位13位~24位における当選を勝ち取った議員らは890年7月にその任期の終了を迎えた。

選挙戦ではイスラフィル政権の評価というここ最近の国政選挙において度々主要テーマとなる論題は鳴りを潜めた。代わって論戦の舞台となったのは地方行政での各党の実績についてであり、選挙戦では各党出身の地方議会議員が度々応援に駆けつける光景が相次いだ。また891年3月に控える国家評議会準備委員会に向けて影響力を可能な限り伸張させようとする動きも見られた。

地方議会からの代表者票や野党第一党として確保する無視できない議席票を基盤に、次回の国家評議会準備委員会において独自候補を推薦することを仄めかし続けるトルキー労働党は、フゼイフェ・アルトゥウ議長による国家評議会の運営についても「社会民主党の派閥バランス取りだった」などとも言及した。2期目についてのコメントを避けているアルトゥウ議長に対して与党推薦の影響力を削ぐ狙いと見られる。

与党第一党の社会民主党は安定した議会運営のため前回選挙において第41期議員として獲得した議席の維持を目標としたが、地方における基盤形成に欠く党組織の現状により変貌した選挙戦情勢に対する対応力の限界も指摘され、党の陣営関係者からも「30議席守れたら御の字」と苦しい言葉が聞かれた。

以下に選挙結果を掲載する。

★は県政与党、-は不出馬
(TİP:トルキー労働党、SDP:社会民主党、CHP:共和人民党、AP:公正党、KP:共産党、Ye:緑の党、KDP:クルディア民主主義党、DMÇG:革命的マルクス主義研究会、YK:緑のクルディア、EET:アルミニア民族共同体)

選挙区TİPSDPCHPAPKPYeKDPDMÇGYKEET定数
アンカラ51006
イスタンベル24006
ブルシ20000★1012
イズマル★64100★112
アンタリア4★2★3★30012
コンヤ★72002112
カイサリ★92100012
マラテヤ★42002★412
カリス★7★1102★1012
ディヤルバクラ31★40★412
ムシュ★6★312★012
エリジラム1★510★4112
5627636176281132

各政党が有する地方基盤が正面からぶつかり合う選挙戦となったためか、選挙結果は前回選挙とは比べ物にならない程に各地方における個性が現れるものとなった。

人民院における野党第一党のトルキー労働党は各地に有する強力な地方基盤をフル稼働させ、定数の4割近くを占める大勝を遂げた。また880年代頃から多くの県政において労働党との連立を構成する「チューリップ同盟」は大基盤であるブルシ県はもちろん他県においても議席を伸長させる躍進を見せ、党幹部は環境主義の浸透に自信を覗かせた。「共産主義戦線」も基盤とする地域に注力し、前回選挙で下位当選で救われた格好となった議席の死守に成功した。

一方で地方での目立った基盤を持たない与党第一党の社会民主党、そして地方院においては「自由と正義の会」を構成する共和人民党、公正党は軒並み苦しい戦いとなった。
社会民主党はトルキー労働党との差を6議席まで肉薄した全数改選の前回選挙と打って変わり、16議席を失う大敗を喫した。共和人民党、公正党も基盤地域のアンタリア県以外における議席を軒並み喪失し、共に3議席減の結果となった。
同じ会派を形成するクルディア民主主義党は穏健派クルディア人の間での支持拡大に成功し議席を伸ばしている。

地方議会のトルキー労働党優勢の現状が変わらぬ状況下における地方院での議席喪失が891年3月の国家評議会準備委員会に影響を及ぼすことは確実と見られ、与党の対応が注目されている。

共産党代表「安保理重視なら国連は不要」 加国報道に反発

共産党のヤウズ・エクシオウル党首は890年1月の人民院における審議中にカルセドニー社会主義共和国における同国の人民党政策綱領が発表されたニュースに言及し、「安全保障理事会が重視されるようになれば、我が国にとってフリューゲル国際連合憲章は完全に不要ということになる。」と語った。
質疑内容と無関係の内容であるとして委員長から再三の注意が行われたものの修正せず、また予定していた質疑時間を大幅に越して発言を続けたことから議事妨害として認定され強制排除が行われた。

エクシオウル氏は代表就任以後、人民院の審議中に同氏の理念に基づいた「支持者向けの演説に近い」とも評される発言を度々行うことで知られ、889年1月にも「社会主義理念を国是と定める我が国にとり、修正主義の暗躍は由々しき問題である。」などとする反修正主義の長期発言を敢行し強制排除を受けていた。

記者らの取材に対し、エクシオウル氏は「安保理重視はその構成国の質が良好であるのなら利益を生ずるのは確かであるが、現在の構成国を見てみればむしろ全ての加盟国にとって有害な効果しか生み出さないことは明白だ。老いぼれ、お人形遊び、日和見主義者…このように列挙するだけで虫酸が走る。私はこの由々しき問題に関して政府の見解を質し、そして議員らに対し正面からの質疑を望んだまでであって、強制排除の処置が取られたことは甚だ遺憾である。」と語った。

セリーム・オナト外務大臣は「第3回、第4回の総会会期中に国連大使として我が国を代表した経験を持つ身として、カルセドニーにおける報道に思うところが無いわけではない。」としながらも、共産党代表の発言については「我が国からは第5回総会会期における議題を提出しており、現在調整中である。」とコメントするに留めた。

その他

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