国名 | セニオリス共和国 |
正式名称 | セニオリス共和国 セニオリス語:Republika Šenioridska 英語:Republic of Seniorious |
国旗 | ![]() |
標語 | Za Šenioridsku, za sva vremena(セニオリスのために、時代と共に) |
首都 | イグナイト |
最大都市 | イグナイト |
最高指導者 | ダリオ・ヴィドヴィチ大統領代行 |
政治体制 | 共和制 |
公用語 | セニオリス語 |
通貨 | ロンド |
主な産業 |
概要
セニオリス共和国とは、フリューゲル歴915年7月に成立した共和制国家である。
地球時代の南欧地域を出自とするセニオリス人と、滅亡したかつてのクラリス連邦の住民の子孫(ハルクステン人、ランガル人、カルス人)で構成されている。
868年以前の旧クラリス連邦構成国のセニオリス連邦の継承国である。
政治体制
915年7月の建国時点から919年5月の第1回大統領・議会選挙までは臨時政府体制であった。
行政府
共和国政府の全ての行政権は大統領に付与されており、行政府は大統領とその代理人によって構成されている。
大統領の諮問機関として各省の長官などにより構成される大統領顧問団(内閣)、また大統領の指揮のもと設置された各省の総称として行政各部が存在する。
大統領
大統領の任期は12年であり、同じ人物が2度を超えて選出されていることは認められていない。(3選禁止)
議会選挙と並行して行われる直接選挙により任命される。
権限としては立法に対する拒否権の行使及び行政命令や行政委任立法としての大統領令の発動、また最高裁判所の裁判官の任命、そしてセニオリス共和国軍の最高司令官としての指揮権を有している。
議会の任期が4年目から5年目の期間において大統領令により議会の解散を発動することができる。(中間選挙の実施)
中間選挙の実施は任期後半における政権運営を安定化する可能性を有するが、一方で選挙後大統領に対する不信任決議が発動され失職するリスクも伴う。
副大統領は大統領により指名される。副大統領の職務に関する規定は無く、副大統領職の扱われ方が”大統領の補佐”か”敵対派閥を宥めるためのポスト”かによりその在り様が大きく変化する。
大統領席が欠けたとき、議会による不信任決議による場合を除いて副大統領が大統領に昇格する。不信任決議による場合は昇格せず、大統領代理が議会が任命されると失職する。
また双方共に執務不能となった場合における対応を法律により定める権限が議会に与えられており、現行では”大統領継承法”により定める大統領の継承順位に従って大統領職が継承されることとなる。
議会により任命される大統領代理については正式な大統領ではないが、この期間の大統領・副大統領職は失職により空席の状態となる。
この間は”大統領継承法”は停止状態となり、大統領代理の執務不能の場合は議会により新たな大統領代理が任命される事実上の議院内閣制の状態となる。
大統領顧問団、行政部に対しては正式な大統領と同様に振る舞う。
代 | 名前 | 所属政党 | 在任 | |
---|---|---|---|---|
– | ヤコヴ・ファーラン | セニオリス自由党(自由派) | 915年7月~919年5月 | 政府代表 |
1 | ヤコヴ・ファーラン | セニオリス自由党(自由派) | 919年5月~931年5月 | |
2 | サマンタ・プロシネチキ | 社会民主党(右派) | 931年5月~937年5月 | |
– | ダリオ・ヴィドヴィチ | セニオリス自由党(進歩派) | 937年5月~ | 大統領代行 |
大統領補佐団・行政各部
大統領補佐団は各省の長官によって構成される諮問機関であり、副大統領もここで職務を担う場合がある。議院内閣制の国家の内閣に当たるが、大統領はこれに含まれない。
長官の任命は大統領が指名し議会が承認することで行われる。議会の承認が得られない場合は長官席は空席となり、承認の必要ない長官代理か公選の副大統領が職務を代行することとなる。必要に応じ、3名まで省庁に属さない長官を任命することが認められている。
長官職は共和国議会議員や県知事との兼務が禁止されているため、任命時には職を辞す必要がある。
各長官には”大統領継承法”によって、上位者の執務不能時にその職務を代行する大統領の継承順位が割り振られている。なお、第1位は副大統領、第2位は議長である。
行政各部は大統領の指揮下の元設置される各行政機関の総称であり、各省が含まれる。
現在は以下の省庁・長官が設置されている。
継承順位 | 省庁 | 担当長官 |
---|---|---|
3 | 外務省 | 外務長官 |
4 | 防衛省 | 防衛長官 |
5 | 法務省 | 法務長官 |
6 | 財務省 | 財務長官 |
7 | 内務省 | 内務長官 |
8 | 国土開発省 | 国土開発長官 |
9 | 教育科学省 | 教育科学長官 |
10 | 経済産業省 | 経済産業長官 |
11 | 資源・エネルギー省 | 資源・エネルギー長官 |
12 | 運輸衛生省 | 運輸衛生長官 |
13 | 農務環境省 | 農務環境長官 |
14 | – | 労働長官 |
15 | – | 行政改革長官 |
16 | – | – |
- 沿革
- 915年7月
- 継承順位第14位として労働長官(無任所)
- 継承順位第15位として国土荒廃対応長官(無任所)
- 931年5月
- 国土荒廃対応長官が廃止
- 937年5月
- 継承順位第15位として行政改革長官(無任所)
- 915年7月
立法府
憲法により、議会が唯一の立法機関であると定められる。
議会任期は12年である。
選挙は大統領選挙と並行して行われる他、大統領令により中間選挙が行われる場合がある。
中間選挙後の議会任期は次回大統領選までとなる。このとき議会は選挙までの1回限りで大統領に対する不信任決議を審議することが可能であり、可決された場合大統領は失職する。
不信任により失職した大統領の代理は議会が任命する。これにより次回の大統領選までの間は事実上の議院内閣制が代役を務めることとなる。
議会は一院制である。立法府としての権限が与えられており、予算案の可決や司法府行政府に対する弾劾裁判、下級裁判所の設置が可能である。
発動された拒否権に対しては3分の2の投票により無効とすることが出来る。任命した大統領代理を罷免させる権限は有していない。
議会と大統領の対立が生じかつ大統領支持派の議席が3分の1未満である時に大統領令と立法が対立する事例が生じうるが、既に成立した立法/大統領令を廃止する権限は対抗する側には存在しないため、この問題は次回以降の選挙や司法の裁量に委ねられることとなる。
議長は比較第一党から任命される。
- 第2回議会後期編成(937年5月~)
- 与党
- セニオリス自由党 170議席
- 進歩派 125
- 自由派 22
- 共和派 14
- 立憲派 9
- セニオリス自由党 170議席
- 野党
- 社会民主党 22議席
- 右派 17
- 左派 5
- 保守党 5議席
- 軍制派 3
- 王権派 2
- セニオリス共産党 2議席
- フルヴァツカ・スラヴ民族共同戦線 1議席
- 社会民主党 22議席
- 与党
司法府
最高裁判所及び法律を定めるところによる下級裁判所が司法権を担っており、通常の裁判は三審制により行われる。
大統領令や立法に対する憲法審査が認められている憲法裁判所が設置されており、違憲と判断された各種法令は直ちに効力を失う。
年表
年 | 概要 |
---|---|
915年7月 | 建国 |
915年10月 | 有志連合、共和国へのハルクステン条約不適用を確認 |
917年4月 | ヘルトジブリール社会主義共和国間との2協定が発効 |
919年5月 | 議会設置に伴い、第1回大統領・議会選挙が施行。 |
931年5月 | 第2回大統領・議会選挙が施行。 |
政治首脳陣及び閣僚
役職 | 名前 | セニオリス語表記 | 所属政党 | 備考 |
---|---|---|---|---|
大統領 | ダリオ・ヴィドヴィチ | Dario Vidović | セニオリス自由党(進歩派) | |
副大統領 | – | – | ||
外務長官 | トミスラヴ・シュカレ | Tomislav Škare | セニオリス自由党(進歩派) | |
防衛長官 | ドナ・メシッチ | Donna Mesić | セニオリス自由党(進歩派) | |
法務長官 | ドゥブラフカ・ショラ | Dubravka Šola | セニオリス自由党(進歩派) | |
財務長官 | エレナ・アライベク | Jelena Alajbeg | セニオリス自由党(進歩派) | |
内務長官 | ブランカ・ブラジェビッチ | Blanka Blažević | セニオリス自由党(進歩派) | |
国土開発長官 | ラヴォスラフ・トムリャノビッチ | Lavoslav Tomljanović | セニオリス自由党(進歩派) | |
教育科学長官 | アンテ・ガレシッチ | Ante Galesić | セニオリス自由党(進歩派) | |
経済産業長官 | ヴェスナ・タイチェヴィチ | Vesna Tajčević | セニオリス自由党(進歩派) | |
資源・エネルギー長官 | ドゥブラフカ・グルバッチ | Dubravka Grbac | セニオリス自由党(共和派) | |
運輸衛生長官 | フラニョ・シカティッチ | Franjo Cikatić | セニオリス自由党(進歩派) | |
農務環境長官 | イーヴォ・ミラノヴィッチ | Ivo Milanović | セニオリス自由党(進歩派) | |
労働長官 | ヴェスナ・リンドヴァル | Vesna Lindvall | セニオリス自由党(進歩派) | |
行政改革長官 | ドゥブラフカ・マタチッチ | Dubravka Matačić | セニオリス自由党(進歩派) | |
– | – |
役職 | 名前 | セニオリス語表記 | 所属政党 | 備考 |
---|---|---|---|---|
議会議長 | ベルナルダ・フリードリーン | Bernarda Fridolin | セニオリス自由党(進歩派) | |
議会副議長 | アナ・モホロビチッチ | Ana Mohorovičić | セニオリス自由党(自由派) |
政治政党
- セニオリス自由党
自由主義を掲げる中道政党。傾向の異なる複数の主張を一政党にまとめた国民政党となっており、セニオリスの最大政党となっている。- 自由派
自由主義の派閥。中道に属し、セニオリス自由党の掲げる「自由主義」を主導する中心的派閥である。 - 共和派
共和主義の派閥。他派閥の急進化を抑制する役割を担う中道穏健的な派閥である。 - 立憲派
立憲主義の派閥。憲政体制の強化による体制の安定に重きを置いており、社会保守主義との親和性が強い中道右派に属する派閥である。 - 進歩派
進歩主義の派閥。中道左派に属し、政治や経済の改革を掲げ、自由主義の深化を訴えている。
- 自由派
- 保守党
右派政党。保守主義を掲げ、セニオリスの共和制に対し懐疑的である。- 軍制派
軍部の指導による国家運営を主張する派閥。共和国の民主政に反対するものの、共和制に関して必ずしも否定的ではない。 - 王権派
君主制の導入を主張する派閥。共和制を真っ向から否定するが、戴冠すべき人物や君主権限などは内部でも意見が別れており、事実上政権獲得まで棚上げとなっている。
- 軍制派
- 社会民主党
中道左派~左派政党。社会民主主義を掲げ、労働者の権利向上を主張する。- 右派
中道左派。議会を通じた漸進的な経済改革に重きを置く。 - 左派
左派。議会を通じた社会主義経済体制の急進的な実現に重きを置く。
- 右派
- フルヴァツカ・スラヴ民族共同戦線「青き八重歯」
極右政党。スラヴ主義や国家主義を掲げ、スラヴ民族としての誇りや国家の権益が個人の権利に優先されると公然と主張する。
現在のセニオリス人の名称について「フルヴァツカ人」に”戻す”べきとしている。 - セニオリス共産党
極左政党。共産主義を掲げ、社会主義体制の実現を党是に位置づけ、実現に向けての階級闘争や暴力革命をも容認する。
地理
セニオリス共和国は4つの県から構成されており、首都であり最大都市であるイグナイトはユーダリル県に属する。地方自治は行われているものの、権限はそれほど強くない。
国土が分断されるなどした激甚災害の影響を受け、国土はクラリス連邦の時代より変化している。新規の国土及び旧ハルクスタニア県地域は920年代まで中央政府が直接管轄していた。
- ハルクステン県
- 南東部に位置する。県域は第一共和国における旧ハルクステン特別市の他に、残存した旧ハルクスタニア県を含む
- 500年代初頭の移民船団セニオリスから続く由緒正しい都市であり、かつては第一共和国の首都だった時期もあった。第二共和国初期に問題となったルッコラの被害を最も大きく被った地域でもあった。
- ハルクステン城を県のシンボルとする静かな街。ハルクステン人が最も多く居住する地域でも有るが、その閉鎖的な民族性から県の経済の多くはもっぱらセニオリス人が回す状況となっている。
- ノルテアレフィス県
- 北東部に位置する。県域は東部の多くが水没し、北西に僅かに拡大した。
- 第一共和国時代は航空宇宙産業の施設を多く擁する先進的県として知られたが、その後の戦争により当初の技術などは完全に失われた。
- ハルクステン県と同じくハルクステン人の居住者が多い。931年現在は農村が広がる地域となっている。
- エンデルヴァルト県
- 北西部に位置する。県域は北部の一部が水没し、西に拡大した。
- 第一共和国時代は森林が多い地域であったが、その後の戦争により荒廃。クラリス連邦時代にも復興が遅々として進まないまま荒野となっていた。しかしその状況からルッコラの繁茂は比較的軽く抑えられ、現在のセニオリス人によって真っ先に開墾されていった。
- 共和国の食糧生産を支える一大農業地帯である。
- ユーダリル県
- 南部に位置する。県域は南部のごく一部が水没し、西に大きく拡大した。
- 第一共和国時代はユーダリル山脈を擁する山岳地帯だったが、国土崩壊と共に多くが崩れ落ちた。山脈跡地に現在のセニオリス人によって建設された首都がその名前を伝えるのみとなっている。
- 都市化が進む首都近郊から共和国有数の畜産産業を有する西部までの広大な県であり、共和国経済の中心的存在である。南部の森林は他県が軒並み開墾されるなどする中で共和国に残る貴重な自然となっている。
構成民族
セニオリス人(フルヴァツカ人)
言語研究などから、環境汚染と資源の枯渇が進んだ21世紀の地球からの南スラヴ系民族の移民を祖としている民族であることは分かっている。
南スラヴ語群に属するセニオリス語(フルヴァツカ語)を母語とし、長い移住時代を経て無宗教や無神論といった特定の宗教を信仰しない層が多数派となっている。
セニオリス人という名称についてはフリューゲル移住後に居住地域の名称から取られたものであり、8~9世紀頃に存在したクラリス連邦構成民族のセニオリス人(現在のハルクステン人)との直接の関係はない。
一部では地球時代から引き継ぐとされる「フルヴァツカ」を正式な名称とする主張も存在するが、これは口承のものである。
フリューゲルに移住した経緯については以下のように伝えられている。
まず先祖に当たる第一の移民船団は同太陽系の火星に移住した。しかし火星においては300年程度居住した後に他民族との抗争が生じて脱出を余儀なくされた。
そこで彼らは遠方の土星の衛星であるタイタンに移住。細々と600年程度経営された後、タイタンの資源枯渇などに直面し、太陽系を脱出しフリューゲルに移住したというものである。
しかしこの火星・タイタン経由説に対しては科学者などからの反論も多く、神話と同様なものとして扱われることも少なくない。具体的例としては以下が挙げられる。
- 移住に使われたとされる船団にタイタンのものと思わしき痕跡が見られなかった
- 一方、同じ調査では地球や火星以外の何らかの岩石惑星の痕跡があることもわかっている。
- この結果を元に、本来600年間を過ごした惑星が誤ってタイタンと伝わっていた可能性を指摘する声も有る。
- これに対し、火星・タイタン経由説を支持する立場はタイタンの痕跡でないとする根拠が虚弱であるとしているとしている。
- 一方、同じ調査では地球や火星以外の何らかの岩石惑星の痕跡があることもわかっている。
- 火星やタイタンの環境が600年間人類を支え、更に移住を可能とする程度のものであるとは思われない
- 火星・タイタン経由説の支持者からは、両惑星は人類の地球大脱出時にテラフォーミングされたと解釈が提供されている。
- 一方でこの見解に対し、タイタンについては上述に従えば「細々と移住」しており、テラフォーミングが行われたとは考えがたいと反論する声もある。
- 火星・タイタン経由説の支持者からは、両惑星は人類の地球大脱出時にテラフォーミングされたと解釈が提供されている。
- 地球や移住船内での出来事に関する資料はことごとく散逸しているにも関わらず、どこで居住していたかだけが正確に伝わっているのは不自然である
- 一方で、”どこの惑星に居住していたか”は大雑把な情報であり、伝わっていても不自然ではないとする意見もある。
ドモロダツキ
セニオリス語で「domorodački」と表記され、原語の意味は「先住民」である。
その名称の通り、上述のセニオリス人の移住以前よりセニオリス地域に居住していた諸民族を指す。8~9世紀頃のセニオリス共和国→クラリス連邦を構成していた民族であるが、その後の国土異常災害以降著しくその意欲を低下させており、移住船団の到着と共に少数派となった。
孤立的、消極的な民族性で知られ、少子高齢化が著しい。かつて異常繁殖し国土崩壊の一因となった「ルッコラ」を料理などに常用する文化でも知られている。
ただしこの「ルッコラ」は必ずしも一般的に知られるキバナスズシロ(Eruca vesicaria)とは限らず、地域によってミント(Mentha L.)やドクダミ(Houttuynia cordata)、クズ(Pueraria montana var. lobata)、更にはメダケ(Pleioblastus Simonii)やモウソウチク(Phyllostachys heterocycla f. pubescens)なども同様に呼ばれている場合がある。
これは9世紀中起きたとされる国土崩壊の時期にこれらの植物が一斉に異常繁殖し、当時の居住者が全て一様に「ルッコラ」と呼んだためと考えられている。
ハルクステン人(先セニオリス人)
ドモロダツキの最大民族であり、全人口の1割ほどを占める。
全土に広く居住するが、西部のノルテアレフィス及びハルクステンに特に居住者が多い。
地球時代の北欧を出自とし、移民船団時代のクレオール言語から発達した北ゲルマン語群に属するハルクステン語(先セニオリス語)を母語とする。
8~9世紀頃までの民族としての名称は「セニオリス人」であったが、上述のセニオリス人からは居住者が多かった地域から取られて「ハルクステン人」と呼ばれるようになり、そのまま定着した。
この一方的な乗っ取りとも言える状況に対して反発はほとんど無く、甘んじて受け入れる格好となった。ハルクステン人による少数民族政党となったセニオリス民族保守党は「セニオリス人」の呼称奪還を訴えているが、その民族性から広がりを欠く状況となっている。
なお、このような複雑な経緯から「先セニオリス人」と呼称される場合があるが、旧セニオリス共和国や旧クラリス連邦を振り返る上での便宜上の呼称としての利用が主である。
無宗教や無神論といった特定の宗教を信仰しない層が多数派である。その他にはラウリス教が細々と信仰されている。
ランガル人
ハルクステンにおいて僅かにコミュニティを形成する少数民族。
7世紀前半頃滅亡したラングラード連邦共和国の避難民の子孫であるが、国土崩壊により彼らが最も多く居住していた地域は現在のセニオリス地域からは切り離されたと考えられる。
地球時代のドイツ語圏を出自とし、標準ドイツ語に類似したランガル語を母語とする。
ランガル語はヘルトジブリール語などと同じ標準ドイツ語の潮流を色濃く受け継ぐ言語であるが、ハルクステン語からの影響が次第に強くなっていると指摘されている。
キリスト教を信仰する層が多数派である。教派としてはルター派とカトリックが大多数を占めると見られている。
カルス人
ハルクステンにおいて僅かにコミュニティを形成する少数民族。
ランガル人と同様、7世紀前半頃滅亡したラングラード連邦共和国の避難民の子孫であるが、国土崩壊により彼らが最も多く居住していた地域は現在のセニオリス地域からは切り離されたと考えられる。
地球時代の東欧地域を出自とし、スラヴ語派に属するカルス語を母語とする。
カルス語は東スラヴ語群の潮流を受け継ぐと考えられているが、西スラヴ系の言語からの影響も指摘されており、また筆記にはラテン文字を使用している。
さらに現在セニオリス地域で話される言語の中では南スラヴ系であるセニオリス語からの影響を最も強く受けていると指摘されている。国土崩壊の時期にあたってハルクステン語からの語彙流入も経験したと考えられ、属する語群については議論がある。
キリスト教を信仰する層が多数派である。教派は正教会とカトリックが大多数と見られる。
宗教
憲法により信教の自由が保証されている。国内では無神論や無宗教の層が最多を占める。
キリスト教
セニオリス人の一部やランガル人、カルス人の間で信仰される、地球時代における三大宗教の一つ。
国内では、主だった教派として以下が挙げられる。
カトリック
地球時代にローマ教皇を頂点とした構造を成していた教派だが、フリューゲルにおいては分裂状態にある。
国内では「セニオリス・カトリック教会」が活動している。
この組織はセニオリス大司教区において役職を務めるセニオリス大司教を事実上の頂点とした組織を築いているが、これはローマ教皇などその他のいずれかの指導者からの認可を受けたものではない。
プロテスタント
ランガル人の間で信仰される教派の一つであり、国内のキリスト教徒の中では最多を占めている。
セニオリス人の間では元来カトリックと正教会が主流だったとされるが、移住時代に往来のカトリック組織が崩壊したことでルター派の教義が広まった。
国内の主たる教会組織としては、セニオリス人の信仰体制に由来する「セニオリス福音ルーテル教団」と旧セニオリス共和国時代の組織に由来する「セニオリス・ルーテル教会」が挙げられる。
正教会
セニオリスにおける正教会の教会組織は「セニオリス正教会」が担っている。
これはセニオリス人の移住時代に構成された組織に由来し、フリューゲルへの移住と共に拡大した組織である。
なおカルス人の間では国土崩壊以降「ハルクステン正教会」が細々と継承されていたが、移住船団の到来と共にセニオリス正教会に統合された。
ラウリス教
ハルクステン人の間で生まれた宗教と言われ、その教義が必ずしも明らかにされない秘密結社的な性質を持つ。
その来歴については移民船団時代から発展していった土着信仰とする説や、キリスト教が土着信仰と結びつき変容と遂げたものとする説など様々に存在する。
教義などの細かな違いにより複数の宗派が存在し、過去には「セニオリス民族には怪獣の血が流れている」と主張する宗派も存在した。
遅くとも旧セニオリス共和国時代に少数派に転じている。現在ではラウリス教徒自体の減少により宗派の多くは自然消滅したと見られ、目立った組織としては「セニオリス=ハルクステン教会」があるのみとなっている。
イスラム教
セニオリス人の一部で信仰される、地球時代における三大宗教の一つ。
国内では無宗派が多数を占め、スンニ派がそれに続いているが、ほぼすべての教徒に共通し信仰形態は非常に世俗化が進んだものとなっている。
恒真教
悟りに強い指導者と言われる「唐辛雅弘」を永遠の教祖とする、ハルクステン人のごく閉鎖的なコミュニティにおいて継承される宗教。
実態は未だ謎に包まれている。ごく少数の研究では「唐辛雅弘」は7~8世紀の人物とされるが、別の研究では単なる冗談宗教であるという説も提唱されている。
空飛ぶスパゲッティ・いのら教
かつてのセニオリス共和国における、ラウリス教の一部宗派が主張していた説を公教育に導入する運動に対する反発が由来のパロディ宗教。
「あらゆる証拠が、セニオリス地域がスパゲッティであることを示している」など、過去に様々見られた既存の宗教関係者による主張を皮肉った”教義”が特徴である。
現在においてもドモロダツキのコミュニティを経てセニオリスの幅広い地域で”信仰”されている。
軍事
セニオリス共和国憲法第31条において、軍隊従事者の人数について、陸軍40万人以下、海軍6万人以下となるよう定められている。これはハルクステン条約第14条の「クラリス連邦軍」に掛かる規定を踏襲したものだったが、ハルクステン条約効力についてはセニオリス共和国に対して適用しないと915年11月に確認されており、改定するべきという意見も存在する。
続く第32条では侵略戦争と国際紛争解決のための手段としての武力による威嚇の禁止を定めるが、これはハルクステン条約にも含まれない趣旨であり、「主権国家としての手足を不当に縛る項目」とし廃止を求める声もある。
916年現在では内政課題により事実上の非武装状態となっているため、憲法の規定が結果的に遵守されている形となっている。
諸国との関係
国交関係は「シュレディンガーの猫方式」によって運営されている。これはその時点での関係有無は確認されることによって確定づけられるというものである。
なんで場合によっては外交問題になりかねない要素をwikiに晒す必要があるんですか
国体としては868年以前のクラリス連邦構成国であったセニオリス連邦を引き継ぐが、ハルクステン条約の効力については915年10月にその不適用が明言された。また諸外国の関係についても、クラリス連邦政府が事実上機能停止状態で資料も散逸している再確認が出来ないとしてその引き継ぎを事実上放棄し、上述の「シュレディンガーの猫方式」の導入をする一因となった。
以下の協定・条約の効力下にある。
年月 | 名称 |
---|---|
917年4月~ | ヘルトジブリール・セニオリス共和国における開発支援協定 |
同上 | ヘルトジブリール・セニオリス共和国における治安維持協定 |