メニュー 閉じる

第15回議会選挙・第14回大統領選挙実施 他

1079年1月22日付

【政治】第15回議会選挙・第14回大統領選挙実施 社会主義再び敗れる

<イグナイト・タイムズ>

解散による第15回議会選挙、およびマリン・フリードリーン大統領の任期満了に伴う第14回大統領選挙は、1075年5月に実施された。

第14回議会選挙は1071年1月に行われ、議会は任期満了まで8年を残す状況であったが、わずか4年で再び解散選挙が行われることとなった。イバナ・ブロズ首相は、セニオリス社会党内部からの大量造反によって1075年1月に可決された内閣不信任決議への対応として、同年5月時点での議会の解散を宣言していた。

首相の解散宣言が党内議論を十分に経ないままであったことに起因して、首相の所属していた社民派は著しい分裂状態のまま選挙戦に突入することとなった。大統領選挙に先立つ社会党党大会では、社民派から候補が乱立する中で共産派が擁立したヴェスナ・プレンコビッチ氏が共産派を手堅く纏めて勝利するという結果になっていた。迎えた議会選挙でも分裂は解消されておらず、社民派候補者は多くが共産派への鞍替えや無派閥を宣言し、首相擁護の立場で続投を表明した議員らにも社民派内部から”刺客”が送られるという前代未聞の選挙情勢が繰り広げられた。

社会党共産派およびセニオリス共産党は社民派議員らの後援組織を吸収する形で大きな勢いを得た。両党派は社会党の公認大統領候補となったプレンコビッチ氏の支援と、更にプレンコビッチ氏の掲げた主張である「統一的社会主義政党による国家指導」の実現に向け協力することで一致した。拙速な議論を主因として否決された社会主義憲法への再チャレンジは、共産主義者を中心に行われることとなった。

一方、現職のフリードリーン大統領が3選禁止条項に則って退任していく中で、その後任候補として社会民主党からミリヴォイ・メシッチ候補が選ばれた。メシッチ候補は社会民主主義的経済介入の構想を掲げるなど、社会民主主義の立場がフリードリーン大統領と比較しても明確であったが、中道連立を支えた党のうち超越同盟と進歩自由党の推薦も受けて「コモンウェルスの守護者」としての立場を得た。

右派のセニオリス民主党、フルヴァツカ・スラヴ再興運動、解放党が政治資金不正の疑いによって打撃を受ける中、選挙戦の争点は実質的に共産主義者による社会主義憲法の是非に絞られることとなった。共産主義者とプレンコビッチ候補は「社会主義憲法の成立根拠を、現行憲法に求める必要は必ずしもない」と発言し、国民投票による憲法成立に拘らないことをも示唆した。対するメシッチ候補は社会主義憲法が既に国民投票によって1度否決されたという事実より「市民は熟慮を求めている」と牽制。公開討論において「市民を無視した憲法改正が存在するとするなら、それは武力による政府転覆以外にない」と攻撃すると、プレンコビッチ候補は「プロレタリアート独裁実現のための手段を選ばないという意味ではそうだ」と発言。これが971年クーデターの主張と変わりないものとして猛反発を受け、共産主義者の大失速を招いた。

この結果、共産主義に与しない左派から票の行き先を見失った右派まで、幅広い支持を固めたメシッチ候補が大統領選挙に勝利。議会選挙でも、共産派が実質的に党を取り仕切った社会党は123議席を失う大敗を喫した。共産党は議席を維持したものの、社会党との組織的連携があったにしては芳しくない結果に終わった。代わって野党の超越同盟が77議席増の87議席、社会民主党が38議席増の44議席を獲得し、進歩自由党・自由共和党も議席を回復。中道政治の復権を印象付けた。

選挙結果を受けてブロズ首相は「今般の選挙結果の全責任は私に帰する」と謝罪。自身も落選したことを受けて「人民の審判は何にもまして重要である」と政界引退を表明した。後任人事は共産派主導で行われるものと見られるが、一部で主張される共産党への合流論を巡って党は紛糾しており、党の混乱は長引きそうである。一方当選したメシッチ新大統領は「コモンウェルスは再び信任を得た」と宣言。セナ・プレンコビッチ首相暗殺事件以来の政治的混乱について「傷ついた国家を癒やさなければならない」とし、収束に向け指導力を発揮すると抱負を語った。比較第一党となった超越同盟は「市民が支持を示したのは超越的政治である」とし、第14回選挙以前の超越連立の復活を軸に連立交渉を進めていると語った。新首相は大統領と同様に「傷ついた国家の治療」に当たることになると見られ、再びの超越政権の対応力が注目される。

【政治】キャロリーナ・ファブリス氏が第7代首相に

<北方セニオリス新聞>

1075年5月、第15回議会は首班指名選挙を行い、新首相に131票を得たキャロリーナ・ファブリス元首相代理を指名した。

ミリヴォイ・メシッチ大統領は議会の指名に基づき、同氏を共和国の次期首相に任命した。

なお、同日行われた議会・副議長選挙では議長にペトラ・モホロビチッチ氏(超越同盟)、副議長にはミリヴォイ・ロビッチ氏(社会民主党)がそれぞれ選出された。

【政治】超越主義の復讐か? ファブリス政権を読み解く

<新セニオリス通信>

1075年5月の第15回議会選挙において、社会党を実質的に掌握した共産主義者は大敗し、第13回議会以来の超越的政治情勢が返ってくることとなった。再び比較第一党となった超越同盟は「超越連立」の復活を軸に連立交渉を進め、最終的に比較第二党の社会民主党との連立が形成された。新首相人事についてはキャロリーナ・ファブリス前首相代理を任命することで一致し、第14回選挙以前の体制がほぼそのままに回帰する形となった。

与党内部では、第14回選挙の実施を断行し一時は超越連立の崩壊を招いた首相代理時代のファブリス氏の責任を問う向きもあったが、セナ・プレンコビッチ首相暗殺事件の事後対応に当たった当事者に政治的混乱の収束を期待する声が大きかったようである。

以下にファブリス政権の顔ぶれを示す。

役職名前所属
首相キャロリーナ・ファブリス超越同盟
外務長官イワン・コソル超越同盟
防衛長官ヤコヴ・チリッチ社会民主党再任
法務長官ミルコ・パヴロヴィッチ社会民主党
財務長官フラニョ・コソル社会民主党再任
内務長官ステファン・マノリッチ超越同盟
国土開発長官アイラ・ロビッチ社会民主党
教育科学長官マリン・アンチッチ超越同盟再任
経済産業長官ペトラ・ウグレシッチ社会民主党
資源・エネルギー長官アンテ・ラーゲルクヴィスト社会民主党再任
運輸衛生長官マルコ・ブラジェビッチ超越同盟
農務環境長官ペトラ・カティッチ超越同盟
労働長官ヨシップ・セッテルバリ超越同盟
厚生長官ニコリナ・トゥジマン超越同盟
行政改革長官イヴィツァ・ヴィドヴィチ社会民主党

超越政治の復活を象徴するかのように、閣僚人事においてもプレンコビッチ政権にて要職を務めた人物が4名再任されている。「国家の治療」という目標を達成するために安定した人事が好まれたものであり、「第14回選挙後に形成されるかも知れなかった政権が、4年遅れて形成されただけ」と評する声もある。

ファブリス首相は「コモンウェルスを傷つけた元凶にある不正を正し、改めてコモンウェルスの価値観を訴え、プレンコビッチ元首相の願いであった『全ての人々が手を取り合うコモンウェルス』の実現に向けて力を尽くす」と抱負を語った。右派政党における政治資金不正の発覚や、ブロズ政権下で暗礁に乗り上げた首相暗殺事件捜査が念頭にあると見られ、ある識者は「ファブリス首相の指導力が改めて問われる局面だ」と指摘した。

【政治】共産党・社会党議員らによる捜査介入事件裁判が決着 議会、有罪議員の除名へ

<北方セニオリス新聞>

セニオリスの地における大規模な政治的不祥事は、右派政党における政治資金不正に限らなかった。1077年5月、検察は第15回議会に対し、共産党・社会党の現職議員計38名について起訴を行うための請求を行った。容疑は「セナ・プレンコビッチ元首相暗殺事件の警察捜査に対する不正な介入」であり、それぞれ個別に「捜査関係者や被疑者周辺などに接触を図り捜査を妨害した」「警察人事を通じて捜査関係者に圧を加えた」「捜査に重要な証拠品や証言の隠滅を図った」などとしている。第15回議会は検察による対象議員らへの起訴可否について審議を行い、賛成多数によってこれを承認した。

対象となった議員らは軒並み関与を否定したが、裁判では議員が接触を図ったことを具体的に示す証言・映像などが検察より提供されることとなり、ブロズ政権下で行われた大規模な不正の実態が白日のもとに晒されることとなった。検察は動機について「社会党・共産党にとって有利な形で事件を決着させようという悪質な政治的動機」としている。

現職議員に対する裁判は1078年12月に全て決着し、判決は証拠不十分となった4名を除く34名について有罪とした。現職議員の有罪判決が大規模に下されることは共和国史上初のことであり、事件の根深さを印象付ける形となった。

第15回議会は有罪判決を受けた議員の除名処分について議論を行った。「除名対象者の多さ」を懸念とした反対意見がありながらも、議会は「事件性の高さ」を事由として賛成多数でこれを承認。共産党22名、社会党12名が失職することとなった。議会による現職議員の除名処分は、976年の第5回議会によるクーデター関与者への公職追放処分を含むと102年振りとなる。

ステファン・マノリッチ内務長官は「コモンウェルスを蝕んだ巨悪を断ち、法治主義を取り戻した」と声明。「コモンウェルスが負った傷は消毒された」とし、ファブリス政権が掲げた「国家の治療」の進展を宣言した。

【政治】「超越同盟は歴史的役割を終えた」首相宣言 超越の方向性巡る議論背景に

<新セニオリス通信>

1079年1月、キャロリーナ・ファブリス首相は与党超越同盟の共同代表として記者会見を開き、「超越同盟の歴史的役割は既に達成された」と宣言した。議会の比較第一党における突然の宣言により、政界では再編の動きが活発となっている。

ファブリス代表は宣言の理由について「コモンウェルスの成立後、『超越か否か』の時代はもはや終わりを迎え、今や超越をいかに維持し発展させていくかの時代となった」と説明。「超越同盟の成立理由は、当時加熱していた社会主義対資本主義に代表される統治理論の対立、すなわち対立する価値観同士の協調を実現することにあった」とし、「全ての価値観を尊重するコモンウェルスが成立した今、歩み続けるセニオリスにおいて議論されるべきは『如何なる超越であるか』であり、超越同盟はその役割を果たすに適していない」と語った。

首相自身が語ったように、衝撃的宣言に至った背景には超越同盟の党内情勢が大きいと見られている。超越同盟は社会共和国下において「超越至上主義」を掲げ一時期大統領・首相を輩出するに至ったが、連立を拒む姿勢によって指導力を欠く少数与党としての立ち回りを強いられ、超越理念の体制化を図ることが出来なかった。超越同盟はその後社会民主党等の中道政党と連携しコモンウェルスを成立させたが、現コモンウェルスの体制を支持する党員と「さらに超越させるべき」とする党員の間で議論が分かれ、方向性が定まっていなかった。

記者からの「党内での価値観の並立を理由とした解散は、価値観の共存を歌った党理念との自己矛盾に当たるのではないか」との指摘に対し、首相は帝国民会設置時代のロシジュアの事例を上げ、「超越の議論は成立時点で終わるのではなく、成立後もなお常に議論を要し、そして発展していくものである」と指摘。「民主的・社会的なコモンウェルスの制度、そして超越的中道連立という成功例に沿うならば、超越同盟はそこのみで超越を議論する場としては相応しくない。超越を重んずる者はもはや党外にも広がっており、単一政党として超越を志向するのではなく、市民全員の手で超越を発展させていくことが望ましい、というのが我々の結論だ」と説明を加えた。

首相は「既にコモンウェルスでの役割を終えた政党が長居する必要性はない」とし、次期選挙前後での解党を明言した。この衝撃的な記者会見に前後し、政界では既に「ポスト・超越同盟」に向けての政界再編が進んでいる。

超越同盟の穏健派議員らは、自由共和党関係者との協議を重ねている。超越同盟と自由共和党は中道志向の政党、そして中道連立として政策のつながりが大きい政党であったが、「コモンウェルスの現制度支持」によって結束を図る模様だ。一方で現制度の超越性の不足を指摘する議員らは、独自党派の形成に向けて準備を進めている。新党は「超越至上主義」に基づくコモンウェルスの再構築を求めるものと見られ、関係者は「投げ捨てられた超越至上主義の復権の時」を求めている。

また、ここまでにコモンウェルスへの批判者・敵対者として振る舞ってきた政党にも再編の流れが及んでいる。

右派のセニオリス民主党・解放党もコモンウェルス憲法に「社会主義的」として反対した勢力であったが、ブロズ政権下で発覚した政治資金不正の余波を受けて両党は第15回議会選挙で1議席も獲得できない大敗を喫した。民主党は不正の実態が執行部中心だったことに起因し執行部不信がまん延し、2派閥が再び独自の動きを強めている。立憲派はイメージ回復を目指して解放党との協議を行っている。両党派は中道右派の新政党として再スタートを図りたい模様だ。一方の保守派は立憲派の動きに便乗せず、保守主義の新政党の結党を準備している。いずれにしても民主党・解放党という「汚れた」ブラントの存続は目されておらず、再スタートが望まれている形だ。

左派のセニオリス社会党は社会主義憲法の実現を掲げて中道連立と敵対してきたが、ファブリス政権下で発覚した捜査介入事件の余波をうけ、その方向性についても見直しが始まっている。所属議員の大規模除名後の党大会では、社会党再建に向けて「派閥主義の解消」と「民主社会主義的綱領の再確認」が採択された。共産主義主導の選挙が惨敗に終わったことより、議会制社会主義の実現という党是の元に結束を強めることを意図している。党は組織の再構築を図り、ミラ・イェリッチ元大統領の後継者としての政党を存続させたい考えだ。

再編の流れは、より急進的な党派にも及んでいる。

急進人民党は党大会で「超越至上主義との連携」を採択した。同党はコモンウェルスについて「国家を弱めるもの」として反対を掲げてきた。しかし党是である統合主義が広がりを欠く中、国家の統合を「超越」一本によって果たすという方向性に舵を切った格好だ。

極右のフルヴァツカ・スラヴ再興運動は政治資金不正によって執行部が軒並み退陣し、支持基盤であった三色協会も同党との不正な資金授受が指摘されて瓦解するという壊滅的状況に陥っていた。残った組織の構成者は「フルヴァツカ人としての文化を大切にしたい」としながらも、セニオリス民族保守党など他民族の政治団体や複数の宗教関係者との会合を重ねている模様だ。幹部は「一民族の文化のみを尊重するという時代は既に過ぎた」と公言しており、新しい党派の誕生が注目されている。

極左のセニオリス共産党は捜査の不正介入によって最も大きなダメージを受けた党であり、党内情勢も着実な変化を迎えている。旧来の共産主義の理論的支柱が軒並み影響力を低下させたため、共産党では独自の超越理論と共産主義理論を融合させた「超越社会論」の主張が影響力を増している。ある議員は「超越主義は共産主義と矛盾しない。むしろ共産主義が唱えていた平等社会とは、超越主義の目指す社会そのものだ」としており、新しい超越理論が第二共和国建設以来の政党で芽生えつつあるようだ。

976年3月結党より約103年の歴史を誇る超越同盟は、ついにその歴史に幕を下ろそうとしている。超越の第一人者だった党が超越を他者の手に託したことは、コモンウェルス全体を巻き込んだ政界再編の始まりとなりそうだ。

その他

  • 【国際】新たな国連大使にニキツァ・リンドロート氏 「コモンウェルスの国際的役割を果たす」(イグナイト・タイムズ)
  • 【社会】プレンコビッチ首相暗殺の被告、治療終えようやく初公判へ 政治的・民族主義的動機否定(新セニオリス通信)
  • 【社会】「首相がラウリス教の聖地に訪れること許せず」暗殺事件被告証言 検察「現場が聖地との事実なく、被告の一方的な妄想が動機」(北方セニオリス新聞)
  • 【国際】ヴェニス・コンプレックス滅亡 企業国家から続いた特異的体制に終わり 財務省「ステークホルダーの動向注視」(新セニオリス通信)
  • 【経済】ヴェニス滅亡を受けてヴェニス・セニオリス「既にヴェニス島に依存しない経営体制築いている」 営業継続を表明(ヤドラスコ・ニュース)
  • 【国際】レゴリス帝国、国家非常事態宣言を解除 定期送金も再開へ 外務長官「8年間は異例中の異例だが、再開を歓迎」(北方セニオリス新聞)
  • 【国際】ロシジュア資金危機巡り 外務省「特定の一カ国に責任帰すること出来ず」も「よりよい対応は出来た」指摘 検証必要性示唆(新セニオリス通信)

関連投稿