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ウラン鉱山開発完了、他国との経済連携へ邁進

978年9月30日付

ウラン鉱山発見 経済提携協定締結に意欲

 行政部開発資源局は、共和国(9,12)地点において資源調査が行われていた鉱山について、ウラン鉱脈を発見する事に成功したと発表した。 すでに開拓事業団が鉱山の整備を進め、最初の採掘では7億ガロンの燃料に相当するウラン鉱が鉱山から運び出された。この採掘量は各国が保有するウラン鉱山ののウラン採掘量と遜色ない採掘量であり、今後採掘事業が順調に進めば、セリティヌム経済発展の起爆剤となり得るだけに経済界からは注目が集まっている。

写真:ウラン鉱山の開発現場

 行政部外務局の担当者は、このウラン鉱山から産出される燃料の輸出先を探っており、輸出先となり得る先進国からの開発支援を受けられるよう、粘り強く交渉していくと述べた。

 外務局の活動は精力的で、ここ数か月の間にフリューゲルの国々と多くの国交関係を築いている。透明性確保のための情報公開にも積極的だ。共和国は世界最貧国だが、有望な新興国としても注目されており、9月11日までの間に合計180兆Vaもの支援を各国から受けている。この多額の資金を政府が全土の開発のために上手く配分できるか、政府の手腕が問われる。

 世界では資金援助を受けたものの活かしきれずに滅亡する国も多いという。都市協議会の関係者もその点を懸念しており「予算配分については慎重に進めて行くしかないが、地方の無駄な予算要求が前にも増して激しくなりそうだ」と本紙記者に愚痴をこぼした。

 これらの事情もあり、行政部は開発のスピードを上げるためにも開発支援や定期貿易を盛り込んだ経済連携協定を早ければ来年にも成立させたい考えで、外交に詳しい専門家の間では「応募が集まらなければ見込みのある国に接触して直接交渉も行っていくのではないか」という見方が広がっている。

初代行政部長にガイウス・ペルペルナ氏

 ティトゥス・ユウェンティウス代表は、都市協議会直属の行政部部長にガイウス・ペルペルナ氏を任命する人事を発表した。ガイウス・ペルペルナ氏は47歳。開拓事業団の団長を1期3年務めた後、フェブルアリウス属州の副代表に就任。中央政府に権限を集中して、国土の迅速な開発を進めていくべきという考えを持つ国民会開拓派寄りの人物で、ユウェンティウス代表も開拓派寄りの立場だ。

 迅速な開発を公約としているユウェンティウス代表の右腕として行政部を統率していくとみられるが、国民会の元老派に所属する議員たちはこの人事に「地方を蔑ろにしている」と反発しており、一波乱ありそうだ。

国連加盟に期待も、課題山積

 近頃、行政部関係者の間で外務局で現在国連加盟申請の手続きを進めるかどうか検討しているという噂が流れている。実際に外務局員に匿名を条件に話を聞いてみると、どうやら事実ではあるようだが、課題が山積みだと言う。

 セリティヌム共和国は建国したばかりで国際情勢に詳しい外交官が少なく、また国際法に精通した法曹関係者も少ない。近頃、国連では一部の国の間で対立が顕在化しているという噂もあり、国連内のルールや国際法への理解が浅いまま加盟すれば、法やルール、手続き等をよく知らなかった事による不利益を被る可能性がある。

 また、国際情勢やパワーバランスも外務局では把握しきれておらず、把握しきれていない状態で特定の国の利益を擁護するような発信を行う事にも消極的だ。トラブルに巻き込まれる可能性が高く、先進国との間に武力紛争が生じた場合、軍備も整っていない共和国では開戦1分で白旗を上げるしかないと、外務局や軍事局の関係者は自嘲的に語る。

 ならば国策として外交官の育成や法曹資格者の増加を目指すべきではあるが、国内には高等教育機関はそれほど多くない。外務局の関係者は「数十年かけてでも若者を外国へ送り出して、人材の育成を行うしかない」と現時点での国連加盟は諦め気味だ。

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