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カルセドニー軍、ミルズ地域に進駐

866年7月12日付〈中央通信〉

 7月11日、フリューゲル国際連合安全保障理事会第11号決議を根拠に、我が軍はミルズ地域への進駐を開始した。ミルズ地域は「保守党会」と称する軍閥により事実上支配されているが、このような状況を改善し、ミルズ地域の政治的安定化を実現することがその任務である。進駐部隊は南方方面軍に属する6個師団から編成され、ラリト・トリディマイト陸軍中将が司令官を務める。軍部委員会の発表によると、進駐部隊第1陣は軍閥からの抵抗を受けることなく、まったく損害を出すことなく上陸に成功した。
 ラリト中将は7月下旬に上陸する第2陣とともにミルズ地域に司令部を設置する予定であるが、これを前にしてユーファストーン港で記者会見を開いた。記者団からの質問のうち、ミルズ地域の政治体制に関するものについては権限外であり回答できないとする一方で、軍閥の解体とその後の治安維持については「軍閥自体の解体は大きな問題ではないが、その後の武装解除と治安維持は簡単ではないだろう」と述べ、事実上中央政府が機能しておらず無法地帯となっているミルズ地域の治安維持は困難を極めるとの見方を示した。
 キウィク・ムトロライト大統領も進駐開始についてコメントを出し、「ミルズ皇国の政治体制を安定させ、迅速な国際社会への復帰が可能な状態にすることこそが現在の我が国の任務である」とした。ただ、国内外でミルズ皇国の安定のためには国際社会による管理が必要であるとの主張が飛び交う中で、同国のいわゆる「外交権」を重視するこの立場は極めて弱く、キウィク政権は難局に直面している。

外交委員会、ミルズ皇国の国家承認について議論

 ミルズ皇国の国家承認を取り消すべきであるとする主張が外交委員会内部で提案されていたことが外交委員会への取材により判明した。安全保障理事会第11号決議によってミルズ地域の政治情勢の混迷が正式に認定され、我が軍を主体とする「ミルズ皇国平和維持部隊」が編成されるに至ったことから、労働党籍の委員からこの主張がなされるに至った。この主張の根拠として、現在のミルズ皇国政府は「保守党会」と呼ばれる軍閥に事実上掌握されており、我が国が外交関係を開設した共和派を中心とした政府は正当性を欠いた手続により転覆させられたとする判断が示されている。一方、連合党籍の外交委員は現時点でもミルズ皇国の首相は共和派のラルバ・アイゼンシュタイン氏であり、政府が転覆したと明確に断定はできないことから、判断は先送りすべきだとして現時点での国家承認取り消しに反対したとされる。
 最終的に、チシヤ・モスアゲート外交委員長の判断で、本件については安全保障理事会での議論の進展を見て判断すべきであり、現時点での国家承認取り消しは行わないものと決定された。チシヤ外交委員長自身はミルズ皇国を含むWTCO諸国との関係を重視しており、ミルズ皇国の国家承認取り消しについては反対の立場であるが、議会で多数党である労働党の批判によりキウィク政権自体がレームダック化寸前になっている状況では、ある程度労働党側に配慮した立場を示さざるを得なかった格好だ。

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