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1003年ロムレー・カルセドニー首脳会談

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  • #8210

    1003年に行われたロムレー・カルセドニー首脳会談に関する情報を記載するスレッドです。

    #8214

    1003年10月3日、ロムレー中央議会議長アリス・ニコレット・オルガ・セヴィニェおよびロムレー外交局長エヴァリスト・ミシェル・ドゥラノワは、エコシップ「ウトラメール」でカルセドニーに渡航し、ガーネット諸島モリオン市に入港して船上にてカルセドニー大統領トケン・コーサイトおよびカルセドニー外交委員長カラン・クリソプレーズと会談を行った。

    会談の内容は以下の通りである。

    #8215

    会談冒頭(全文公開)
    (セヴィニェ議長)
    お初にお目にかかります。ロムレーより参りました、アリス・ニコレット・オルガ・セヴィニェです。
    カルセドニーを訪れるのは対瓦四ヶ国共同声明の交渉のとき以来ですが…温暖な気候は私としてはなかなか気に入っています。
    そしてこちらが…。

    (ドゥラノワ外交局長)
    ロムレー外交局長のエヴァリスト・ミシェル・ドゥラノワです。
    セビーリャ系でして、何度か公私の用件でガーネット諸島を訪れたこともあります。

    (セヴィニェ議長)
    …さて、私は、就任以前からフリューゲル外交の硬直化を懸念していましたし、就任以来水面下で続けてきた交渉が今日この場で結実するのは大変喜ばしい限りと思っております。
    別府危機に始まる国際秩序の動揺は現在でも尾を引いておりますし、昨今は更に様々な外交問題が山積していますが…。
    いずれにせよ、国連の分権化、新陳代謝の促進、陣営間対立の無化、これらに関して両国は同じ方向を向いていると考えております。

    (ドゥラノワ外交局長)
    そして何より、潜在的に国連に制度的に仕込まれた将来の硬直化の種、これを取り除くことは、私の先代であるビュファン議長がかつて路別会談で述べたように、ロムレー外交のここ百年の目標でありました。
    様々な外交問題の出現により向き合うべき課題が明確化した今こそ、我々の協力により加盟国の負担の少ない国連制度に向けた改革を更に進められるものと存じます。

    (トケン大統領)
    初めまして、トケン・コーサイトと申します。ここガーネット諸島は我が国の中では特に温暖な気候でありますので、好んでいただけるのであればこの場所にお越しいただいた甲斐があるというものです。
    残念ながら私自身はロムレーに伺ったことはありませんが、数百年にわたってフリューゲル中の観光客の人気を集めてきたロムレーの気候や自然については常々聞き及んでおります。

    (カラン外交委員長)
    今年(1003年)から外交委員長を務めております、カラン・クリソプレーズです。私はいち外交委員であったころに短期間ロムレーに伺ったことがありますが、我が国には存在しない氷河地形は今でも記憶に残っております。さて、我が国としてもこのような形で両国の首脳による会談がもたれることは大変喜ばしいことであり、両国間でフリューゲル国際連合をはじめとした国際社会における幅広い事項に関しての協力関係が確認できることは、両国のみならず国際社会全体にとって大きな意義のあることでしょう。FUNは発足から150年を過ぎました。この間に加盟国の大半は、原加盟国ではなく、FUN発足後に建国された、あるいはFUN時代になって国際社会の舞台に戻ってきた国々で占められるようになりました。FUNはこれらの新たな加盟国を包摂した体制であり続けるためにも、常に制度の改革が求められ続けるべきでしょう。

    (セヴィニェ議長)
    はい。「別府危機」以来、陣営戦の構図が取り沙汰されている現下の国際秩序にあって、852年(安保理発足)以来欠けることなく理事国を務めてきた我々の間で会談の場を持つことは、相応の意義を持つものとなることでしょう。といいましても、この会談で我々が得ることを目指すものは、何か相互の不一致の解消を図り、以て陣営間対立の解決を目指す、というものではありません。
    私の認識としては、私が就任して以来、いや私が受けた引継ぎ事項からすればここ数十年に亘って、あるいは総会でのフリューゲル中央銀行の設置及び関連事項に関する決議(当時のロムレー国連大使の提起により総裁を安保理が指名できる条項が追加、第7代フリューゲル中央銀行総裁指名決議で初めて行使)に関する議論から私が察するにはさらに長いタイムスパンで、我々は共通の目標に向かって進んでまいりました。
    その目標こそがすなわち、閣下の言うところの改革、報道にあった言葉では国連の「分権化」、ロムレー人の語彙で語るならば硬直化の回避、これでありまして、つまるところ、この会談以前から両国の目標は一致しているのであり、一致していることを確認し、国際社会に示すこと自体が陣営間対立の解決につながる、という理解であります。
    既に、SSpactからの別府の離脱を以て、WTCOとSSpactの対立を不可避なものとする理由はもはやなく、あとは互いの警戒心を解くことができるかにかかっているのであり、適切な国連制度改革は陣営間対立を解決し、新興国の包摂を可能にし続けるものとなりましょう。
    この会談を通して、国連改革をはじめとする諸課題の解決に向け、フリューゲル有数の大国である貴国と具体的な方策を議論できればと考えています。

    (カラン外交委員長)
    実のところ、私自身としては、「WTCOとSSPactが対立している」という認識そのものが一種の誤解であろうと考えております。近年のFUN総会や安全保障理事会において、我が国や他のFUN加盟国は「WTCOの利益」のためではなく、FUNという組織が全ての加盟国にとって価値あるものであり続けるために議論や交渉に関わってきたものと私は認識しております。その他のすべての国も、この目標を共有していると私は思いますし、その共有がなされている限りにおいて「陣営間対立」などは存在しえません。いうなれば、FUN改革は「FUNが全ての加盟国にとって価値あるものであり続ける」という目標のための手段であり、「陣営間対立」の解決はこの目標の共有そのものです。FUN改革が各加盟国の協力を得て実現するのであれば、そのあかつきには「陣営間対立」は「存在していない」ことが確認されるでしょう。

    (セヴィニェ議長)
    いかにも、私も国連加盟国は全て目標を共有していると信じております。

    (ドゥラノワ外交局長)
    …そして、しかし、率直に申し上げますと、「自分と相手が目標を共有していること」を信じていない国、その信念を行動原理とする国がいるのではないかと私は未だ疑ってはいます。
    私個人が疑っているだけならよいのですが、そこから先に進んで「だから外交に労力を費やしても得られるものはほとんどない」と考えるロムレー人もおりますし、もしかしたらカルセドニー人にもそう考える者がいらっしゃるかもしれません。しかし、私は、FUNに関して言えば、憲章の理念のなかに、加盟国の共有認識となっていないものはないと考えております。ですから、閣下の言う、陣営間対立の存在に関する認識が誤解であるということに私は同意します。
    結局のところ、我々にできることは今FUNが必要とする改革を遂行することしかありません。この短い時間の会話で、我々は基本的な認識を共有できていることを相互に理解できました。あとは、共有しているものを実現する方法を探るだけです。国連憲章の理念に根本的に間違いがあるというのではなく、その制度の中に不十分な点が見つかっただけであるのと同じように。その制度の不十分さを全て補修できれば、私の懸念は無用のものとなり、全てのフリューゲル人が陣営間対立は存在していないことを知ることになるでしょう。それをなせればよいだけなのです。

    その後会談は具体的内容へと進み、以下のような事柄について協議が行われた。

    惑星環境への対応について
    ・セヴィニェ議長は昨今のフリューゲル惑星環境の現状に触れ、諸国、とりわけ工業国における環境負荷軽減への努力について支持する姿勢を示した。
    ・トケン大統領はフリューゲル惑星の環境保護、とりわけそこから得られる各種の資源を「浪費」しないためのフリューゲル諸工業国の効率向上への努力についてはこれを全面的に支持すると述べた。

    対BCAT関係について
    ・ドゥラノワ外交局長は、WTCOによるベルクマリ圏発足に対する声明に触れ、WTCO加盟国ガトーヴィチがベルクマリ圏にも参加していることを念頭に、対BCAT政策について尋ねた。
    ・カラン外交委員長は、ガトーヴィチのBCAT加盟については特にこれまでの関係性の変更の要因とはならず、同国との既存の友好関係は維持・発展されるものとの認識を示し、BCATそれ自体についても特に「対BCAT政策」という枠組みでは考えておらず、BCAT加盟国との既存の関係を大きく変更するような考えはないと表明した。

    FUN制度改革について
    ・トケン大統領は、国連において一部国家に負担が集中していることが問題となっていると指摘し、役割を現時点ではあまり持っていないが意欲と活力のある国がFUN運営の中心となっていくことが求められると述べた。
    ・セヴィニェ議長はトケン大統領に同意し、これが別府危機などの遠因ともなったとされることに触れ、ロムレー・カルセドニーのような既存の理事国があまりにも長期にわたり活動してきたことを問題視し、FUNにおける制度改革の必要性に対する認識を示した。
    ・カラン外交委員長は「FUNの制度改正に対して存在している制度的な障壁の除去」に対する支持の可能性について尋ねた。
    ・ドゥラノワ外交局長はカラン外交委員長の提案に同意し、「安保理理事国の流動性確保」「安保理手続の検討」「中銀制度の合理化」を提案した。
    ・カラン外交委員長はこれらに同意したうえで、「FUNにおける事務作業負担の事務総長への集中解消」「紛争防止や解決のための国際社会における枠組み作成とそれに対する各国の参加への期待」に関して提案した。
    ・ドゥラノワ外交局長はこれらに関しても賛意を示した。
    ・カラン外交委員長はこれに関連してカルセドニー当局が現在常設国際法委員会で提起している安保理手続規則改正案に関する見解を尋ねた。
    ・ドゥラノワ外交局長は、投票時間の長さ等のいくつかのテクニカルな点などについて全面的に賛成とまではいかないとしても、大筋において支持すると述べた。

    国連を脱退する権利について
    ・ドゥラノワ外交局長は、ロムレー政府の「理論上、すべての加盟国はFUNから脱退する権利を有する」という立場を示した上で、カルセドニー当局の立場とされる「国連を脱退する権利は自明に認められるものではない」について、この立場であるという認識は正しいか尋ねた。
    ・カラン外交委員長は、FUN憲章上の義務のうち、「正当性のない戦争を行ってはならない」のようなフリューゲル諸国に普遍的な義務について、FUNの脱退も含めたいかなる手段によっても、FUN非加盟国も含めたどの国家も免れ得ないという立場であると述べた。
    ・ドゥラノワ外交局長は、FUN非加盟国であっても正当性のない戦争をする権利はない、などの諸前提が国際社会で共有されていれば、FUNから脱退する権利が自明であると認められないわけではない、と理解してよいか尋ねた。
    ・カラン外交委員長は、FUNが脱退する性格のものではないとし、また、「FUN非加盟国であることでFUN加盟国にはできない『何か』ができるようになる」との認識自体に極めて否定的な見解を示しつつも、フリューゲル国際社会において条約の一方的な破棄が運用上なされていることを踏まえて「一定の枠組みのもので脱退を認める」立場であり、詳細な検討の上で脱退通告により免れうる義務を明確化した形の脱退規定が作成されるならば支持すると説明した。
    ・ドゥラノワ外交局長は脱退規定の整備等に期待すると述べた。
    ・カラン外交委員長は「憲章が自国の意に沿わない形に改正されるのであればそれに対する不同意を理由に国連から脱退する権利は存在する」と付け加えた。
    ・セヴィニェ議長はこの認識に同意し、憲章改正に関するロムレー世論にも影響するだろうと述べた。

    相互了解の深化について
    ・セヴィニェ議長は「相互独立保障」「陣営間対話の推進・支持」を提案した。
    ・トケン大統領はこれらに同意し、別府危機により生じた対立点は既に過去のものとなっていることを改めて確認した。

    #8216

    合意事項
    本首脳会談を通して、両国は以下の点について確認し、合意した。
    ・FUN憲章の理念に反する互いの国の独立に対する侵害について反対し、これがなされた場合には対抗措置をとること
    ・互いの国以外に関しても陣営間の対話を更に推進するよう促すこと
    ・フリューゲル環境保護に資する諸工業国の効率向上を支持すること
    ・別府危機の際に発生した諸対立点は既に過去のものとなっていること
    ・FUNの制度改正に対して存在している制度的な障壁の除去を実現すること
    ・FUNにおける安保理理事国の流動性確保・安保理手続の効率化・事務総長への負担集中の解消・紛争防止および解決のための枠組み作成・中銀制度の合理化などを推進すること
    ・自国が同意せず受諾できない憲章の改正が発効するのであれば、それに対する不同意を理由に国連から脱退する権利が加盟国には留保されていること

    #8219

    上記の合意事項について相違のないことをここに表明します。

    ロムレー湖畔共和国中央議会議長 アリス・ニコレット・オルガ・セヴィニェ
    République de Lacustre Lomeray – Présidente du Conseil central lomerais, Alice Nicolette Olga Sévigné

    ロムレー湖畔共和国外交局長 エヴァリスト・ミシェル・ドゥラノワ
    République de Lacustre Lomeray – Directeur général de l’Office des Affaires Etrangères, Évariste Michel Delannoy

    #8220

    上記の合意事項について相違のないことをここに表明します。

    カルセドニー社会主義共和国大統領 トケン・コーサイト
    Socialist Republic of Chalcedony – President, Tokhen Coesite

    カルセドニー社会主義共和国外交委員長 カラン・クリソプレーズ
    Socialist Republic of Chalcedony – Chairperson of Commission on Foreign Affairs, Karran Chrysoprase

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