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返信先: 949年ヴェールヌイ・ロシジュア首脳会談

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#4346

949年6月2日、ロシジュア帝聖平和コモンウェルスを訪問したエレーナ・ザラフィアンツ/ヴェールヌイ社会主義共和国閣僚評議会議長は、キエフィア島(ロシジュア本島からみて北西)に位置するロシジュア・クレムリン(同島の高級ホテル)内応接室において、アーニャ・イノセンティナ/ロシジュア帝聖平和コモンウェルス中務ソシアート代表と会談を行った。概要は以下の通り。

1.冒頭(全文公開)

アーニャ・イノセンティナ中務ソシアート代表
ようこそ、エレーナ閣下。このクレムリンに至るまでの道程で、存分にロシジュアの風土を感じることが出来ましたでしょうか。
こちらの席へどうぞ…閣下のため、最高級のヴァレニエを用意してございます。こちらはロシジュアンローズの近縁種であるサクランボが使用されたものでして、素朴ながらも滑らかな風味を持つ一品となっております。まずはその味をご堪能下さい。
(………)
まずは弊国を代表して、再建を果たした貴国に祝福の言葉を。おめでとうございます。
弊国は貴国が休眠状態に入った後に生まれた国家であり、現段階で貴国との関係はまだ未発展であると言わざるを得ません。しかしこの会談の場で貴方と私が相互に親睦を深めることは、貴国と弊国が良好な関係を築くことに関して、大きな第一歩となるであろうことを信じております。
改めまして、本日エレーナ閣下と会談を行わせていただく、中務ソシアート代表アーニャ・イノセンティナです。宜しくお願いいたします。

エレーナ・ザラフィアンツ閣僚評議会
はじめまして、ヴェールヌイ社会主義共和国エレーナ・ザラフィアンツです。
アーニャ閣下、本日は貴重なお時間をくださり感謝しております。
機上から、そしてホテルまでの車窓から、僅かではございますが、ロシジュアが美しい国であることが見て取れました。工業大国でありながら、この長閑さは真に自然と調和しているからこそ醸し出されているのでしょうね。
ヴァレニエ!そうですか・・貴国にもヴァレニエが・・・やはり・・・。
いえ、失礼いたしました。ヴァレニエはヴェールヌイでも馴染みのあるデザートなのです。
しかし、あのロシジュアンローズの近縁種のチェリーとは・・・貴さを感じますね。
(ひとすくい口に含む)
!!!これは、美味しい・・・本当に美味しいです。この絶妙な味わい、そしてこの香りは他に似たものを知りません。不思議なのですが、どこか懐かしさすら感じます。
旅の疲れが一時に癒やされました。このように上等なものを、本当にありがとうございます。
貴国は、我が国の最も重要な友人のひとつであるヘルトジブリールと連邦を構成しており、また条約機構を通じて我が国と同盟国でもあります。既に両国は国益と責任の一部を共有しているのです。
その一方で、閣下が仰った通り、両国関係は本日この会談が、本当に最初の一歩です。この一歩が、貴国との相互理解と友好協力関係の道を拓く大きな一歩となりますことを私も願っています。
ヴェールヌイ人というのは、謙虚と見られる反面、建前が苦手なのです。私はその意味で典型的なヴェールヌイ人ですから、胸襟を開いて話し合えることを望んでおります。
・・・実を言うと、少々不安だったんです。我が国は100余年のブランクを抱え、私自身も今回の外遊が初めての外交デビューです。海外にだって殆ど出たことがないのに。
ロシジュアは、仰るとおり空白期間に創建され発展してきた国です。そして、文化や制度も大きく異ると予想されておりましたから、不安中の不安です。(苦笑)
けれど、その不安もいま無くなりました。だって、こんなにも美味しく高貴なヴァレニエを作れる方々が悪い人なわけありませんもの!
(帯同している党政治局員が「何を言い出すんだ」という目でエレーナに視線を送る)

アーニャ・イノセンティナ中務ソシアート代表
あっ…!!そんなに気に入って頂けて…ありがとうございます!
(予想外の大絶賛に動悸が激しくなるも、胸に手を当て、気持ちを落ち着かせて)
動揺して申し訳ありません。私もヴァレニエは大の好物なので、なんだか嬉しくなってしまったのです。では、失敬して…
(自身も一口食べて、思わず微笑む)
んっ…故郷が思い出されるような、優しい味わいです。子供の頃はおばあちゃん…失礼しました、祖母によくヴァレニエを作ってもらっては、はしゃいでいた記憶があります。どうやら美味しさの感情は、国境をも超えるようですね。
(口元にヴァレニエがついているのを同席者に指摘され、はっとした表情で口元をぬぐって)
閣下が典型的なヴェールヌイ人ならば、私は典型的なロシジュア人と言えるでしょう。ロシジュアでは平和を愛する心が風土に染みついているためか、住む者もまた自然と安らかな抒情を持つようになるものです。私は特に自慢できるような技能は持ち合わせておりませんが、ロシジュア国民全員が当たり前に有するであろう包容力と優しさを、誰よりも大事に考えていると自負しております。とはいえ外交に関しては、かくいう私も素人同然です。普段は、治部ソシアートの代表が済ませてしまうので…。しかし閣下が貴国よりご足労頂いたとあれば、私が誠心誠意を尽くしておもてなしする以外にないでしょう。
閣下が仰る通り、ロシジュアとヴェールヌイは、今まで直接的な外交関係が希薄だったとはいえ、ヘルトジブリールという相互の友邦を有する国家であります。そして本日の会談で早速、ヴァレニエという思わぬ共通点も発見することができました。
ロシジュアの総意を背負う身としてこの会談に臨み、正直かなりの緊張をおぼえておりましたが、今や私はある種の安堵に包まれております。まだ本題にも入っていないのに、変ですよね(笑) 今回の会談を通して、弊国と貴国が様々な側面で互いに支え合い、強い絆で結ばれるようになったなら…。それが、今の私の本望です。

エレーナ・ザラフィアンツ閣僚評議会
(口元にヴァレニエがついているのを同席者に指摘され、はっとした表情で口元をぬぐうアーニャ代表を目の当たりにして)
・・・かわいい(小声)
コホン、平和を愛する心、優しさ、アーニャ閣下から存分に感じられます。
しかしその自負、優しさだけではない、ロシジュアの代表、帝国の総意を背負うものとしての気骨というものなのでしょうね。
私は元首としては新任ですが、大学を卒業してからは官僚、その後は複数の企業で務めさせていただき、政治の世界に入りました。我が国では全てが政治と不可分の関係にありますから、党職に就く以前も含め、長く政治の世界に身をおいてきました。私のような政治家でなくても、全ての人民がそうなのです。
我が国の国情に根ざす避け得ない政治的欲求によって、平和を愛する気持ちや他者を慈しむ心が、いつしか薄らいでいたのではないか、それがかつての祖国の興廃を決したのではないかと、思いを致しました。
いけませんね、感傷的になってしまっては。ロシジュアの風土と魅力的な閣下がそうさせているのかもしれません(笑)
私は、けしてヴェールヌイ人民の”総意”を代表する者ではありませんが、国家の発展と安全、人民生活の向上と安寧に最も責任を負う立場として、その職責を果たしてまいりたいと思います。
さて、我が国からは、両国の相互理解を促進することを目的とした意見交換、協議事項を提案いたします。
我が国を含む国際連合加盟数カ国によって限定的な推薦が事務局に通知されていることはご承知と思いますが、貴国は961年~970年次において一般理事国入りされることが確実視されております。
貴国がこれを内諾された背景には関係国の働きかけがあったことも承知しているところですが、変則的な就任、在任期間となる中で、どのような役割を果たしていこうとお考えでしょうか?
また関連して貴国の立場から見た現在の国際認識も併せてお伺いできればと思います。
また政治外交面以外の、友好親善関係事業が行いたいとも考えており、これについても意見を出し合い協議したく存じます。

アーニャ・イノセンティナ中務ソシアート代表
まず、一般理事国入りの主旨についてご説明させて頂きます。弊国の外交姿勢には、国際社会との関係が一糸的であるという課題が長らく存在してきました。商品の大口取引先などの貿易パートナーをはじめ、幾多もの友邦を持つ弊国でありますが、その全てが一対一の外交であり、国際社会という広域な概念それ自体へのアプローチを行う機会に乏しかったのです。
しかし、友邦らの懇ろな下支えのもと、一般理事国という、包括的に国際事象を勘案し提言を発することが可能な地位を獲得するに至り、国際社会との直接のコネクションを得ることができる運びとなりました。
仰る通り、弊国の理事国在任期間は変則的ですが、それでも前述の目的は十分に達成されると思っております。今まで国際政治に参与していなかった弊国が一般理事国としての職責を果たすことは、同時に国際政治を活性化させることにつながるとも考えますので。
また、現在の国際社会の趨勢についてですが、国際平和が無事に守られているように感じます。貴国が休眠状態にあった間には、ラス=アノド海賊連合による領海侵犯や、レゴリス・ミルズなどの後継国家を騙る分離主義団体の出現に伴う緊張、北海連邦でのクーデターに伴う代理戦争勃発危機など、様々な不穏極まりない事態が起きておりました。その混乱も収束し、国際社会は安定を取り戻しつつあるとみています。弊国は、そしてロシジュア国民の総意は、この安穏が恒久的に続くことを祈願しております。
先ほど、弊国は国際社会そのものへの関わりの強化を重視する、という旨の発言をいたしました。ですが、むろん一国一国との関係も依然として重要であります。貴国との間においては、本会談のように政治的な融和・親睦を図りますとともに、学術的な交流を活発化させていきたいと考えております。弊国大学と貴国大学の間での交換留学や、共同研究プロジェクトの立ち上げなど、プランは多種多様にございます。弊国と貴国との間で実りある学術交流が行えますように、協定案を深く掘り下げられるような談話を期待しております。

2.国際社会における両国の立場や認識について(概要)

(1)イノセンティナ代表は、ロシジュアの国連一般理事国就任が、国際政治活性化につながるという認識のもと、その職責を果たす意思があることを表明した。
(2)ザラフィアンツ首相は、ヴェールヌイの国連に対する認識と立場を詳細に述べた上で、ロシジュアが一般理事国としてその職責を果たすことに対し、支持と期待を表明した。
(3)両首脳は、国際連合がその中立的・超国家的権能を活かし、国際社会の改善の為により意欲的に動かねばならず、抑制的であるべきではないという認識で一致した。
(4)両首脳は、過去や現在、フリューゲル世界に存在してきた国家の有り様と、それによって生じた情勢について意見交換を行った。

3.同盟国としての超別関係(安全保障)について(概要)

(1)ザラフィアンツ首相は、ロシジュアが極めて平和尊重に基づいて存立している平和国家であるという認識を有しており、ヴェールヌイとしてこれを改めて支持声援する立場であることを表明した。一方で、超別はSSpactを通じて同盟国であり、その立場から、ロシジュアも通常求められるべき責務を有していると述べた。
(2)イノセンティナ代表は「平和尊重がロシジュアの唯一にして最大の国是」であることを強調し、その平和主義と非武装政策により、国家の存立が安定した世界情勢を維持することによって守られているとした。一方で、超天連邦又はSSpactにかかる安全保障上の責務について、ケース別の対処方針について詳細に説明した。
(3)ザラフィアンツ首相は、ロシジュアが、安全保障上の問題についても最大限の対処方針を有していることが確認されたとして、感謝と理解を示した。また、世界平和と国際の活性化は両立すべき事項であり、自国はもちろん、ロシジュア、そして同盟国の安寧が損なわれない事を、ヴェールヌイとして強く心に刻みたいと述べた。

4.超別の友好親善・学術交流・査証免除について(概要)

(1)イノセンティナ代表は、超別の相互理解と友好親善を深化させていく事について、官民合同で取り組むことが望ましいとの考えを示し、学術交流、交換留学、共同研究といった分野で、事業を行えるのではないかと述べた。またそれらを促進する上で、ビザ免除などの処置も講じたいという考えを示した。
(2)ザラフィアンツ首相は、ロシジュアが、過去や現在において、ガトーヴィチやロムレーと学術交流を実施していることに触れ、学術先進国たるロシジュアで、ヴェールヌイの学生が学べることは親善のみならず国益にも適うことであり、大いに歓迎したいとした。また超越的観点と、純粋社会主義的観点が良い化学反応を産む希望に溢れた事業になるのではないかと述べた。また、査証免除については超別間に留まらず、超天連邦と別の間で実施できることが望ましいとして、ロシジュア政府がヘルトジブリール政府と協議することを希望した。
(3)イノセンティナ代表は、超天と別間における査証免除について、ロシジュアとしてこれを支持し、ヘルトジブリールと協議のもと、連邦政府としての合意に向けて取り組む事を約束した。
(4)両首脳は、両国において友好親善・学術交流を推進する事業機関を設置し、またその機関が、主に両国の主要な大学を指定事業者とし、活動を行うことで合意した。またそれを規定した協定を、本会談の中で速やかに締結することとした。