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「間氷期」の始まりか カルセドニーとトータエを中心に外交摩擦続く ほか

【国外】「間氷期」の始まりか カルセドニーとトータエを中心に外交摩擦続く

 国際法上ノイエクルス連邦の戦勝権下にあるイスタシア。1163年の加烈桐瀬四ヶ国共同声明とそれに続くノイエクルスによるイスタシア自治権承認の後、しばらくの小康状態が続いていた。
 しかしながら、1176年に入って以降、イスタシアの独立とKPO主導でのイスタシア貿易「適正化」を要求するKPO声明、このKPOに対してのカルセドニーなど諸国からの懸念、さらにはKPO条約改正の内容に対する加利共同質問状、いまだくすぶるトータエでのカリヌナ解放戦線問題などもあって、国際社会は「間氷期」(カルセドニー外交委員長記者会見での某記者の表現)を迎えつつある。
 なお、ロムレー外交局はいずれの問題についても公式な声明を発しておらず、沈黙を守っている。本紙の取材でも、外交局の見解としては「現時点では純粋な外交的摩擦に過ぎないものであり、関係国がエスカレーションラダーの階梯を進め、外交の舞台に「軍事的要素」が上らない限りは、ロムレーとして本問題に関与する意図はない」(外交局消息筋)との反応であるようだ。

【国際】イスタシアで君主主義を背景に独立運動 ロムレー人民派は深く懸念

 KPOの干渉とノイエクルス統治に対する不満を背景に、イスタシアで急速に独立への動きが高まりつつある。
 これ自体は全くもって国外の事象であるが、「我ら人民」内部では、イスタシア政府が方針として掲げる君主主義的人権概念が、共和国にとって潜在的なリスクとなりうることが取り沙汰されている。すなわち、君主に臣従せしめられることが人権として普遍化された言説となるのであれば、国民個々人の対等性と君主の存在の否定を原則とする共和国にとって、著しく非国制的な主張であるとの認識を背景に、「我ら人民」内でイスタシアの独立運動を共和国の立憲共和政体に対する潜在的な脅威視する動きがみられつつある。
 このような人権概念が公的なステートメントとして定式化された場合、ロムレー人民として何らかの応答を行う可能性も囁かれている。

【政治】宴席派、国内政治での勢力拡大は停滞 超越主義の国際連帯に向かうか

 先日の「大宴会事件」を経て、組合派と資本派の一部を吸収し、ロムレー国内におけるアクティブな政治的超越主義の糾合に成功した宴席派。既にロムレー経済で一定の地位を獲得している労働者協同組合を背景に、左派市場アナーキズムを主張している一方で、「大宴会事件」の騒動に対する人民派他派閥の警戒心は強まっている。一方、組合派の分裂で今や人民派の二大派閥となった純理派と白衣派は国内外の情勢に対して抑制的な反応を保つことで合意し、暗黙のうちに宴席派を牽制している。
 このような状況下にあって、宴席派では国内よりも国外に目を向けつつあるようだ。すでにカルセドニーやロシジュアとは学術交流で協定が結ばれていることも、超越主義者同士の交流を容易化している。一方で、カルセドニーでは超越連盟と超越派サンディカリストが超越主義のお鉢をめぐって対立を深めており、セニオリスでも穏健派超越から急進派超越へのパラダイムシフトが起こりつつある。このトレンドのなかで、早晩、宴席派は選択を迫られることになるだろう。

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