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同床異夢のカルーガ条約機構

1139年アヴローラ10年発行

【国際】同床異夢のカルーガ条約機構

KPO――カルーガ包括的国家連携協力機構は発足から5年を待たずして、その機構名にそぐわない混乱をきたしているのかもしれない。先般成立した新エーゲ王国について、レゲロ社会主義人民共和国党中央は「旧エーゲとの停戦協定は現在も有効であり、攻撃の再開はいつでも可能」と発表、新エーゲとレゲロが互いに仮想敵国と認定するなか、トータエ社会主義人民共和国は「エーゲ問題について平和解決の尽力は必要としてレゲロの発言に憂慮。」と表明。ルクスマグナ共和合衆皇国もまた新エーゲ王国を「潜在的脅威」と認定、その他、ノエシタ社会主義共和国連邦では反政府勢力が武装蜂起し抑圧からの解放を宣言し、ルーンレシア帝国は静観を決めている。

トータエ政府は事ここに至って、レゲロ・エーゲ間の紛争に関して安全保障理事会の仲裁を要求した。しかし、エーゲ問題の関係者がKPO加盟国のみであることに鑑みれば、安保理への仲裁要求は、KPO内での連携・協力・解決が絶望的であるという旨の開陳である。帝国政府は、KPOが確固たる陣営としてフリューゲルを席捲する可能性のみならず、KPOが瓦解して情勢がいっそう混迷する可能性にも備えた方が良いだろう。

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