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第13回大統領・議会選挙実施 他

1067年12月4日付

【政治】第13回大統領・議会選挙実施 中道派が両選凌ぐ

<イグナイト・タイムズ>

議会・大統領の任期満了に伴う第13回選挙は1063年5月に実施された。

本選挙の焦点は、もっぱら選挙戦直前に打ち出された「セニオリス連邦」憲法構想への賛否に絞られた。現職のマリン・フリードリーン大統領とセナ・プレンコビッチ首相は、本選挙の勝利によって憲法改正にはずみをつけたい構えであり、両氏が所属する社会民主党、連立を組む超越同盟、そして野党ながら連邦構想に理解を示した中道派の自由共和党、進歩自由党の支持を取り付け万全の体制を築いた。

現職陣営が中道派を糾合したため、連邦構想は左右両派からの挑戦を受けることとなった。左派の社会党では、過去社会共和国憲法に賛成していた社会民主党の”裏切り”に対する憤りの結果として、大統領選には共産派のエリーカ・モドリッチ候補が擁立された。右派の民主党では、現行の社会共和国憲法の修正には同意しつつも連邦構想は「社会主義的」とする意見が大勢を占め、立憲派のクリスタ・バルン候補が独自の戦いを展開した。また台風の目としては、急進人民党の推薦を受ける無所属で元女優のイバ・マノリッチ候補が名乗りを上げ、連邦構想は国家を弱めるものとして攻撃した。

こうした戦術は、現職陣営が掲げた連邦構想に対する疑義を想起させるものであり、一定の成功は収めた。しかし中道政党の全てを糾合した現職陣営に対し、対抗する候補者らはそれぞれに”急進的で好ましくない候補”と評価され、決定的な勝利を導くには至らなかった。

結果として、連邦構想を指示する中道の陣営は4党合わせて22議席を落とすものの過半数の計121議席を維持し、大統領選もマリン・フリードリーン大統領が2選を手にする勝利を収めた。左派の社会党は12議席増、右派の民主党は8議席増と勢力を伸ばしたが、公約としていた連邦構想の阻止には一歩届かない結果となった。

今選挙において比較第一党は社会民主党から超越同盟へと移ったが、両党の幹部は「セナ・プレンコビッチ首相の続投で一致している」としている。今選挙が大統領・首相の目論見通りに連邦構想の実現に大きな一歩となったことは間違いなく、連立交渉も4党間で進められることになりそうだ。

【政治】セナ・プレンコビッチ首相が2期目に

<北方セニオリス新聞>

1063年5月、第13回議会は首班指名選挙を行い、次期首相に106票を得たセナ・プレンコビッチ氏を指名した。

マリン・フリードリーン大統領は議会の指名に基づき、同氏を共和国の次期首相に任命した。

なお、同日行われた議会・副議長選挙では議長にサーニャ・ヴーケリッチ前副議長(超越同盟)、副議長にはアイラ・ブラジェビッチ氏(社会民主党)がそれぞれ選出された。

【政治】中道政治の維持 第二次プレンコビッチ政権を読み解く

<新セニオリス通信>

1063年5月に実施された第13回選挙では、マリン・フリードリーン大統領およびセナ・プレンコビッチ首相が率いた中道陣営が議席を減らすも優勢は守り、当初の目論見どおり連邦構想に大きな弾みをつけることに成功した。

一方で議会の比較第一党の座は社会民主党から超越同盟に移り、また連立与党だった社会民主党および超越同盟を合わせた議席は過半を割るなど、今選挙における与党陣営の勝利は揺るぎないものの、議席減の影響は無視できるものではないというのが大勢の見立てであった。

中には比較第一党の入れ替わりを受けて、首相を第一党の超越同盟から指名すべきとする見解もあったが、両党は連邦構想の取りまとたプレンコビッチ首相の功績を評価し、続投で一致した。また連立交渉は選挙戦において協力した4党の間で交わされ、進歩自由党が連立与党に加わることで過半を維持することが決された。共和自由党は引き続き野党として政権に対し是々非々の立場を取ると表明したが、連邦構想の実現に向けては協力したいとしており、第二次プレンコビッチ政権はその悲願の実現に向けて盤石な体制を築いたと言えるだろう。

以下に第二次プレンコビッチ政権の顔ぶれを示す。

役職名前所属
首相セナ・プレンコビッチ社会民主党
外務長官キャロリーナ・ファブリス超越同盟留任
防衛長官ヤコヴ・チリッチ社会民主党留任
法務長官ミラ・パヴロヴィッチ進歩自由党
財務長官フラニョ・コソル社会民主党留任
内務長官ミルコ・モドリッチ進歩自由党
国土開発長官サンドラ・コヴァチェヴィッチ社会民主党留任
教育科学長官マリン・アンチッチ超越同盟留任
経済産業長官ヤコヴ・ヴィドヴィチ超越同盟留任
資源・エネルギー長官アンテ・ラーゲルクヴィスト社会民主党
運輸衛生長官マリン・ブラシッチ超越同盟留任
農務環境長官エレナ・ポリャク進歩自由党
労働長官イーヴォ・サナデル社会民主党
厚生長官ゴラン・ロビッチ超越同盟
行政改革長官マーヤ・ミラノヴィッチ超越同盟留任

進歩自由党が連立の枠組みに加入したことを反映し、同党出身者が3名新たに起用された。社会民主党および超越同盟出身の長官についても入れ替わりはあったものの、留任となった長官も多く、連邦構想に継続して取り組む覚悟を示した人事となった。

首相は長官人事を終えて「今選挙において連邦構想は国民の信任を受けた」と語り、「その信託に応えるべく、実現に向けて全力を上げたい」とした。連邦構想に対する左右からの反対は尽きていないが、今選挙において首相が連邦構想に自信を深めたことは間違いなく、1002年以来の社会共和国にいよいよ幕が降ろされることになるだろう。

その他

  • 【政治】フリードリーン大統領、大統領令第181号『地方権限の斬新的拡充準備』に署名 連邦構想掲げる地方分権での混乱抑える狙い(北方セニオリス新聞)
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  • 【社会】「共に社会主義に引導を渡そう」ハルクステン城前公園にて改憲案の修正求める集会 政権に声届くか(ヤドラスコ・ニュース)
  • 【国際】行政機構停止状態か 複数国にて国土荒廃の復興遅れが報告 専門家「諸外国の適切な支援のみならず、行政機構の再建が何よりも必要」復興の難しさ指摘(北方セニオリス新聞)
  • 【経済】ラーゲルクヴィスト=資源・エネルギー長官、鋼鉄採掘の終了と石材生産への移行を発表 「国際的な資源需要を加味」(イグナイト・タイムズ)

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