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【経済】円環プロジェクト竣成式典

世界は流転し続ける。人々が手を取って、あるいは一つの環となって。

 999年12月初旬、数年間に渡りロシジュアにおいて計画・実行されてきた「円環プロジェクト」がついに完成の時を迎えた。「円環プロジェクト」は、従来まで4つの主要島嶼(本島・アーコロジー区域・キエフィア島・高次科学探求島)および幾重もの群諸島からなっていたロシジュアの国土を、造成技術を用いた人工架橋で一体化させる試み。主に高次科学探求島において研究されてきたロシジュア最先端の土木技術をもとに設計された。建設途中には、友好国であるヴェールヌイ社会主義共和国の国土省および商工計画省の政務官らが視察に訪れていた。

 「円環プロジェクト」によってロシジュア本島は完全に外海から隔離されることとなり、その周辺海域は今後幾星霜の時を経て自然に淡水湖に変化すると推測される。この外海と内湖のセパレートは、沿岸部での塩害・波浪害・海賊被害を大きく減少させることを期待されている。民部ソシアートの構成員の一人は、インタビューに対し「他の先進国と比較して災害への即応力が低いロシジュアにおいては、災害そのものの発生を抑止することは将来的な安定性を担保するだろう」と述べた。また、今後は高速道路およびリニアモーターカー線路や、超電導を用いた地域間送電システムなどを架橋部に設置し、地域間での人・モノの輸送を高速化させる計画とのこと。一方、「円環プロジェクト」が自然界に与える影響に関して、サイベリア大学超越自然学部のアベリツェフ准教授は「前代未聞の巨大プロジェクトであり、生態系などの変化が予測されるが未知数。超越化の可能性も考えられるため、今後の研究材料としたい」と述べた。

 中務ソシアートのエレオノラ=コンポージナ代表は、当該プロジェクトの竣成式典に参加。実際に人口架橋部に降り立ってのスピーチにて、「このプロジェクトがロシジュアの今後ますますの超越性向上へつながることを確信している」と興奮した様子で語った。コンポージナ代表は以前の「円環プロジェクト」進捗発表の記者会見において、「このプロジェクトが自身のキャリアでの最後の仕事」と語っており、代表の交代も近いと思われる。

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