【特集】帝位継承問題
(ポリーナ9年-874年-9月、帝国新報電)
リーソフ家(君帝家)は、427年の建国以来、我が国を統治なさっている高貴な家系であり、君帝位は常にリーソフ家の男系男子によって継承されてきた。この帝位継承に迫る困難については、860年にも掲載したのであるが、ヤルルィーク君帝陛下が宝算61歳を迎えられた本年、帝位継承問題は国論を四分五裂する事態となっている。まず、現在の君帝家の状況は次の通りである。
現在、リーソフ家の男系男子は、ヤルルィーク君帝陛下と弟のヤーカリ大公殿下のみである。男系男子による帝位継承を堅持する場合、ヤーカリ大公殿下を以って、ベロガトーヴィチ大公家の男系男子を招聘することが必須となる。次に、男系女子による帝位継承を認める場合、帝位継承順は、アカーツィヤ大公女殿下、ヤーカリ大公殿下、ヤーマ大公女殿下となるが、結局はベロガトーヴィチ大公家の男系男子を招聘することになる。
女系子孫による帝位継承を認め、男子優先長子相続制あるいは単純長子相続制を採用する場合、帝位継承順はアカーツィヤ大公女殿下、次いでバリェーリシク公殿下となろう。しかし、広義長子相続制支持者には、君帝陛下の姉であるインターリ大公女殿下を推す声も強い。
帝国民の間で帝位継承論議が活発になるにつれて、各党も帝位継承に対する考えを明らかにし始めた。
男系男子堅持:帝国発展党(右派)、正教保守党(宗教)
男子優先長子相続制:立憲進歩党(中道右派)、労働党(中道左派)
単純長子相続制:社会民主党(左派)(皇姉インターリ派と皇女アカーツィヤ派に二分)
君帝廃位:ガトーヴィチ共産党(極左)
帝国民を四分五裂にする帝位継承問題の再燃により、我が国の治安悪化が懸念される。
(文責 Т. Н. ギンクゴーネナ)
(まとめ:姉インターリ、娘アカーツィヤ、弟ヤーカリの三つ巴で政情不安)
【君帝】君帝陛下 総主教に御着座
(ポリーナ9年-874年-7月、イヴァングラート通信社電)ヤルルィーク君帝陛下(61)に於かせられては15日、イヴァングラート県の救世主ハリストス大聖堂において、新コンスタンティノーポリ・イヴァングラート総主教およびフリューゲル全地総主教に御着座遊ばされた。君帝陛下が総主教に着座されるのは、タチヤナ君帝以来2人目、凡そ250年振り。スラヴ主義から正教主義に転向した帝国発展党と、「ハリストスの愛を津々浦々に届ける」を党是とする正教保守党の声に、連立与党を組む立憲進歩党が押された格好である。今後、フリューゲルへの正教の布教が期待される。
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