国家概要
ロシジュア帝国とは、フリューゲルに存在する君主制国家である。他国から独立した集団としてはフリューゲル歴800年頃から存在していたが、ロシジュア内戦の末、帝政が確立された849年が一般に建国年とされる。
英語国名 | Empire of Ruszuah |
成立年 | フリューゲル歴849年7月 |
首都 | ツァリアクラート(現帝都) サクロトペルトブルク(副都および皇帝慰霊墓陵) |
言語 | ロシジュア語(古ロシア語の傍流言語とされる) |
民族系統 | ロシジュア人(ロシア・タタール・バシキールなどの混血) |
産出資源 | ウラン、鉄鋼 |
国名
ロシジュア『帝国』という国名で通ってはいるが、初代皇帝がその一家と共に建国初頭の帝都大火災によって逝去しているため、現在帝位は空位である(皇族もほとんど生き残っておらず、また皇族を主張する者も実権を握れていない)。だが人々は長きに渡るロシジュア内戦を鎮定し、部族間対立を解消した初代皇帝に対し畏敬の念を持っているので、自らの国を『共和国』などとは決して呼ばない。なお、英語表記については当初は「Ruszuah Empire」が用いられていたが、冠詞の「ロシジュア」の用法がロシジュア語と英語で相違がみられることが判明したため、公式表記は「Empire of Ruszuah」と改名された。しかし民間取引などでは未だ「Ruszuah Empire」の表記も多く見られる。ぶっちゃけどっちでもいいと思われる。
国旗
ロシジュア帝国の国旗に描かれている紫色のバラ(ロシジュアンローズ)は帝国国土の各地に少数ながら自生している植物種である。これは初代皇帝が好んで身に着けていたもので、内戦時代には平和主義のモチーフとされたことから、第一に平和を望むロシジュアという民自体のトレードマークにもなった。なお、この種のバラは商業目的の売買が禁止されており、国外に持ち出す事も厳禁とされている(ただ、外交官などは例外的に正装時のロシジュアンローズ装着が国外でも認められている)。また、地の色である黄色について深い意味はなく、単にロシジュアで黄色の染料が多く産出されるので大量に旗を製作する際に都合がいいというだけの話である。
首都
ロシジュア帝国の帝都(首都)はツァリアクラートである。名の意味は、「ツァリア(皇帝)の都」。八月大火で帝都が焼失してから3年後に一応の完成を迎えたツァリアクラートは、難民キャンプに住む人々の新たな居住区域として開放されている。先進国からすればまるでスラム街のごとき帝都であるが、住む人々の心はあたたかい。なお、一時的に故・初代皇帝の鎮護墓陵であるサクロトペルトブルクが臨時帝都として外交文書などに記載されたため帝都名表記に混乱が見られるが、帝都名は現在のところツァリアクラートに一本化されている(サクロトペルトブルクは副帝都である)。
民族と言語
ロシジュア帝国の住民は全員、ロシジュア人と呼ばれる人種である。ただロシジュア人といっても単一の独立人種ではなく、ロシア人・タタール人・バシキール人等の人種の長年の混血によって誕生した独特なものである。特徴的なのは、ロシジュア人にはギリシア人の血も流れているという事である。ロシジュア人の正確な起源は不明であるが、ギリシア植民市として隆盛を誇ったテオドロ(クリミア)周辺から広まったと推定されている。ロシジュア人にはギリシア系独特のそらまめ病などの遺伝疾患が見られるほか、彼らの言語であるロシジュア語も発音や文法こそロシア語に似ているものの、字体はキリル文字様というよりはギリシア文字に近いのである。ギリシア人自体もスラブ人との混血が見られるため、ルーシ系の現地人種との親和性が高かったのであろうと民族学者は推測している。
帝国史概略
ロシジュアの民が地球からの船出を行ったのは他民族に比べると遅かった。「ユニティプロジェクト」の結果を知ることのないまま、地球文明は崩壊へと向かう。この時指導した国際連合主導の全人類地球脱出プロジェクトはあくまで主権国家に属する民族に対してのものであり、ロシア連邦から独立していた混血民族国家ロシジュア共和国は、国際的に認められない立場の国であったためプロジェクトに参加できなかった。他の一部残留民族らとの「残骸」と化した地球の醜い取り合いが繰り広げられる中、ロシジュアの民のおよそ半数が移動コロニーを開発して地球を脱出。先行した国連船団の一つの航路を追うも、移動コロニーの性能不足により途中ではぐれてしまい、不安な宇宙航行を続ける事十数年。ついにロシジュアの船団はフリューゲルに辿り着いた。
しかし、ロシジュアの民の喜びもつかの間、内紛が始まった。食糧不足にあえいだ一部の集団が、他の集団を攻撃し、それが連鎖反応を起こして手の施しようがない大戦乱へと発展した(ロシジュア内戦)。これは数十年続き、ロシジュアの民はその人口を極端に減らしながらも互いに争い続けていた。そんな中、中央政府を成立させ食糧・物資の分配を行う事により内戦を止めようとする集団が現れた。その集団の指導者(名は知られていない)こそが、後のロシジュア帝国初代皇帝であった。
内戦に待ったをかけるのは難しかった。平和への訴えは長きに渡る戦乱にもまれ理性が沸騰したロシジュアの民にはなかなか届かなかった。しかし、思いは通じた。一つ、また一つと武装集団が武装を放棄し、ともに恒久的な平和を願った。そして内戦は終結した。内戦の狂気の中で平和を訴え続けた指導者はロシジュア全民衆の信任の元、皇帝として即位しロシジュア帝国が建国された。
平和は続くかに見えた。内戦終結によりロシジュア帝国は自国領以外にも目を向け、フリューゲルに幾つもの先人国家が存在することを知り、それらとコンタクトをとった。しかし、帝国最大の災厄が訪れた。帝都を突如として業火が包み(八月大火)、多くの民が犠牲となった。そして皇帝もまた、自身の最愛の家族と共に消息を絶つ。同時に正体不明の濃霧が帝国南部を覆う未曽有の災害が発生。この濃霧は現在も消えずに残存しており、先進国家の研究団などによる性質の究明が求められている。
現在、ロシジュア帝国には帝国府が創立され、一応の統治が行われている。しかし民衆は現政府のことは殆ど気にしておらず、まだ消えぬ偉大なる皇帝への敬愛の念が、彼らを団結させている。
帝国府の各省
ロシジュア帝国の中央政府は「帝国府」と呼ばれ、政治議論を行う「帝国議会」とそれに従って活動する4つの省によって構成されている。
機関名 | 役割 | 解説 |
帝国議会 | 政治全般 | 現在、皇帝の元側近らが中心となって活動している |
中務省 | 皇務全般 | 皇帝がいない現状、彼らの権力は完全に失われている |
治部省 | 外交全般 | 対外関係とロシジュアの命運は彼らにかかっている |
大蔵省 | 財政全般 | 出納管理がユルユルなので、財源は減る一方である |
民部省 | 民政全般 | 国内で不穏が起こるとすぐに責任を押し付けられる |
帝国政策スライダー
民主的 | =====◆= | 独裁的 | 皇帝不在のため権力基盤はやや不安定 |
左派 | =====◆= | 右派 | 亡き皇帝への素朴な国粋心が支配している |
開放的 | ===◆=== | 閉鎖的 | 国際社会との交流は現状少なめ |
自由 | ======◆ | 計画 | 経済は国有企業とコルホーズで成り立つ |
常備軍 | ===◆=== | 徴兵軍 | 内戦時代の軍はほぼ解散してしまっている |
タカ派 | =====◆= | ハト派 | 内戦時代の記憶が根強く、戦乱を嫌う |
介入 | =====◆= | 孤立 | 皆自国の事を考えるので精いっぱいである |
外交関係
国名 | 関係 | 概説 |
ライン共和国 | 良好 | 建国時に支援 |
ミルズ皇国 | 良好 | 建国時に支援 |
フェネグリーク帝国 | 良好 | 建国時に支援+燃料定期取引 |
ストリーダ王国 | 良好 | 建材支援+燃料定期取引 |
ガトーヴィチ民主帝国 | 良好 | 商品取引等 |
ヘルトジブリール社会主義共和国 | 良好 | 物資支援等 |
ウェールリズセ連邦 | ? | 国交開設を申請中 |