2014/05/25 0:31:15
[url=http://tanstafl.sakura.ne.jp/uploads/xymnl_1400945445_space199-sun-venus-transit_54629_big.jpg][img align=left]http://tanstafl.sakura.ne.jp/uploads/thumbs/xymnl_1400945445_space199-sun-venus-transit_54629_big.jpg[/img][/url] 多くの希望ある新興国が活発にアクションを行う中、先進国は虎視眈々と自国の利益を貪ろうとする。複雑怪奇な国際情勢の中、ある事件が起きた。先進国の一つであるエルツ帝国連邦(以下エルツ)と、後発国であるアプゾルート連邦共和国(アプゾルート)間で一つの論争が巻き起こったのである。ユダヤ民族差別論争と呼ばれるものだ。クシミニャール侯国内で把握している限りにおいて、概略を説明する。
エルツもアプゾルートも十字教国家であるが、エルツ側がアプゾルートに対し、国内ユダヤ人の名票を求めた。アプゾルート騒擾がユダヤ人の策謀であるとエルツ政府は疑ったのである。エルツ政府は、エルツ内での聖書の解釈を根拠に、アプゾルート内のユダヤ人の扱いを明確化するように求めたのに対し、アプゾルート政府はそのような必要はなく、当該指摘は民族差別的であると主張したのである。
一時はアプゾルート側がエルツを「民族差別主義国家」と認定したのに呼応、エルツ側が「驚きを隠」せないとして、緊張状態へ移行したが、アプゾルートの認定解除と双方の歩み寄りにより、一定の解決を見せた。
しかしながら、エルツ側は国内十字教の布教許可をアプゾルートに求めている。第三者視点からすれば、エルツ国内で苦戦するエルツ学派の拡大を、半ば国威を背景に、他国へ進めているようにも推測される。
今回の差別論争は、単なる聖書の解釈に留まるようには思えない。即ち、先進国と後発国の上下関係が加速していることの、一種のモチーフとも取れるのだ。
各国家のあるべき目的は、フリューゲル世界の活性化にあると記者は考えている。それならば即ち、先進国による後発国への介入や、それが助長した形である内政干渉は許されるべきではない。各国家が国家ごとに自治を行うことが、国家発展のモチベーションに繋がり、活性化に繋がるのである。
今、一部の国家が半機能停止状態に陥っている。稼働している国家は如何程なのだろうか。稼働国家が減少すれば、高次にある国の、フリューゲル世界からの脱出も考えられる。
先進国家群は、議題として当該論争に限らず、フリューゲル社会の活性化についてのソフトロー制定会議開催を率先すべきではないだろうか。一定の行動規範が無ければ、今回のような先進国と後発国の間におけるギャップが加速する恐れがある。
クシミニャール侯国も後発国として、今回の事件の衝撃はあまりにも大きかった。しかしながら、論争後の行方も、同様に重大なものになるだろう。
果たして、先進国家群はフリューゲル世界の理想について語ることが出来るのだろうか。それとも、議論を恐れてブロックに閉じこもる愚昧な国家に成り下がるのであろうか。全世界の識者がその帰結を見守っている。(ティーグル記者)
※今回の記事は連載記事です。次回(最終回)掲載をお待ち下さい。