2013/05/20 22:35:07
【外交】スオミ王国との首脳会談が開催
【経済】外交活発化により投資熱向上
【文化】大手レストランがロイヤルティアラ社のパンヌカックの取り扱いを開始。
== Flugel Another Story vol.3 ======
エーファ・ブルーンスが魔術結社/Lemegetonのメンバーになってそろそろ一年が経つ。
わずか十四歳の少女の、この一年は常に恐怖と忍耐と不安で目白押しであった。動物や人間の血や組織の採取など、生理的嫌悪感を伴う仕事は数ヶ月で慣れた。それまで何度吐いたり食欲不振になったり夢に見たりはしたが。
結社を抜け出さなかったのは単に「来る者は拒まないが、去る者は絶対に許さない」という組織の掟があったからに過ぎない。
そんなエーファの現在の役職は”レメトゲンの幹部にして、レゴリス総統リーゼロッテの侍従”という。
一見して栄誉ある役職であるが、名前通り小間使いだ。しかも一ヶ月続くのがまれといわれるほど危険な仕事であり、前任者の数は知れず、総統の不興を買えば人体実験係(被験者の方だ)や生贄係に飛ばされることすらあるという。
そんな役職を2ヶ月もおっかなびっくり続ける事ができたのはエーファの才能か、それとも幸運か。
「お呼びでしょうか、我が主」
黒いレメトゲンの魔術師の法衣を着て、エーファが頭を垂れる。
頭を下げる角度は忠誠を示す上で重要だ。そして声を掛けられるまで面を上げてはならない。
「……」
リーゼロッテは椅子に座り、無言で茶を啜る。
「……」
気まずい沈黙。非常に不本意な事だが、エーファは主が不機嫌になっていることを感じざるを得なかった。
「エーファ」
「は、はいっ!」
「貴方はルーシェベルギアスに向かい、夢魔の監視役になりなさい」
主の口元から爆弾が飛び出した。ルーシェベルギアスの夢魔といえば、あのルティーナ公爵しかいない。暗黒神アンラ・マンユの下僕の一つ。つまり悪魔だ。
「お、恐れながら我が力量では手に余る役目かと。それにルーシェベルギアスも遠くございます」
「エーファ」
震える少女の声にリーゼロッテが優しい声で応える。
「私と夢魔、どちらが真に恐怖するべき存在かわからないかしら? そして私の命令はたかが距離のために軽んじられる程度のものかしら? 答えなさい」
「す、すぐに出立致します!」
※上記文書はイメージであり実際の外交に影響を及ぼしません。
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