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SSpact加盟・首相談話 / 記者会見

 共和国政府は、サンサルバシオン条約機構(SSpact)への加盟手続が完了したことを発表し、これにあわせて閣僚評議会議長(首相)による談話を公表した。以下はその全文。

 本日、ヴェールヌイ社会主義共和国は、サンサルバシオン条約機構(SSpact)への加盟手続を完了しました。

 SSpactは、かつてヘルトジブリールと我が国が協力のもとに構想し、相互信頼と連帯を基礎として生み出された、多国間の集団安全保障の枠組みであり、別天両国及びこれと価値観を同じくする諸国が対等な立場で責任を分かち合う制度として発足したものでありました。

 過去において、国連安保理による一連の対応が、共和国の主権を著しく損なう結果をもたらし、また、歴史的な政権交代を目前に控えた当時の政府が、苦渋の決断として、国連と共にSSpactからの脱退を選択した経緯があります。
 しかし、その脱退は、SSpactの理念や、ヘルトジブリール、ひいては天超連邦との友好協力関係を否定するものではありませんでした。
 我が国はその後も、相互尊重と協調の精神を重んじ、これらの関係を現在に至るまで大切に維持してきました。

 現在、SSpactは、新洲府共和国およびロシジュア帝聖平和ドミニウムという現加盟国の責任ある努力によって支えられています。
 我が国の加盟にあたり、まず両国が示してきた忍耐強い対話と協調の姿勢に対し、我が国は率直な感謝の意を表します。

 我が国は現在、集団安全保障体制や諸外国との軍事同盟を有しておらず、また、軍事力によって影響力を行使する国家でもありません。
 そのため、国際情勢の変化の中で、国家と人民の安全と安定をいかに確保するかは、現実的な課題であり続けてきました。
 今回の加盟は、SSpactを支えるための行為であると同時に、我が国自身の安全と安定、そして人民の平穏な生活を守るための合理的かつ責任ある選択でもあります。
 互いに支え合い、一国では果たし得ない責任を共同で担うこと、それによって人民の安全と尊厳を守ることこそが、集団安全保障の本質です。

 SSpactには、結成以来、理念としても制度としても「盟主国は存在しない」という原則が掲げられてきました。
 すべての加盟国は対等であり、いずれの国も他国に優越する立場を持ちません。
 この精神は、相互対等を重んじる我が国の外交方針とも、現在に至るまで完全に一致するものです。

 我が国は今後、安全保障分野にとどまらず、政治、経済、制度運用など、より広い分野において、新洲府共和国およびロシジュア帝聖平和ドミニウムとの協力を一層深め、諸国の人民の相互理解と協力とに努める考えです。
 それは、SSpactを、より安定的で持続可能な枠組みとすることにもつながるものと確信しています。

 この判断は、過去の決断を否定するものではなく、また、過去に立ち返るものでもありません。
 国際社会が不安定さを増す中で、対立ではなく協調を選び、制度を通じて人民の安全と平穏を守るという判断です。
 我が国は、SSpactの一加盟国として、条約上の義務を誠実に履行し、他の加盟国と対等な立場で協力していきます。

 共和国の党と政府は、FUNを中心とする国際秩序を尊重し、世界の平和と安定、そして共和国人民の尊厳ある生活守るため、その責任を誠実に果たすことを、あらためて誓うものです。

ヴェールヌイ社会主義共和国
閣僚評議会議長 ヴァシリーサ・ヴィウチェイスカヤ

 この発表に際し、政府は特別の記者会見を段取りしたわけではないが、談話発表後初となる共和国宮殿での政務運用定例報告(定例会見)において、内外の報道機関から関連質問が寄せられることが予想されていた。
 宮殿の定例会見は、通常、宮殿付の政務官(報道官)が司会を務め、案件に応じて関係閣僚が説明に加わる形式で行われているが、今回はSSpact加盟という外交・安全保障上の重要案件であることから、閣僚評議会政務執行委員長(副首相)が冒頭説明を行う形で会見が始まった。
 副首相は、首相談話について「本日の談話は、SSpact加盟の事実そのもの以上に、共和国のこれからの安全保障に対する考え方と国際協調の姿勢を示すものだ」と述べ、談話で示された基本方針を簡潔に補足説明した。
 その後、国内外の報道機関からの質疑に応じた。

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