2012/01/30 2:39:34
(イスアード戦争関連の記事は本記事の下にあります。cruis)
【国際】教主イスカンダル氏、我が国に亡命
フリューゲル暦392年5月25日、悪天候による作戦中止に苛立っていた政府に衝撃の知らせが舞い込んだ。
[b]教主イスカンダル氏が我が国に亡命するため派遣軍に投降したのである![/b]
派遣軍司令部は来週の攻撃で何としても氏の身柄を確保しようと焦っており、そんな中で氏がいきなり現れたため仰天したものの、
司令官フリードリヒ大将は落ち着き払った態度でこれに対応した。参謀の一人は影武者ではないかと勘繰ったが、
所持品や身体的特徴が完全に一致し、また保護していた全てのビスト人が本物であると述べ、実際に本人と確認された。
イスカンダル氏はフリードリヒ大将に普欧帝国への亡命を希望する旨を伝え、また信徒の保護を重ねて哀願した。
フリードリヒ大将は既にイシュトルード教徒の保護に努めている旨を丁重に伝え、麾下部隊にイスカンダル氏の厳重保護を命令、
26日未明に氏は我が軍の輸送機で帝国本土に飛び立った。この日、氏の奪還に燃えるイスアード地上軍が開戦以来初となる
猛攻を派遣軍に仕掛けており、あと少し離陸のタイミングが遅れていたら氏の命は危なかったであろう。
帝国本土に降り立ったイスカンダル氏は既に亡命していたビスト人の熱烈な歓迎を受け、
緊張する軍の調査官に対して氏は「落ち着いて下さい。」と柔和な笑みを浮かべ取調べに応じた。
審査の後、氏の亡命は正式に受理され、受理を知らされた氏は感謝する旨を調査官に述べ、すぐに亡命ビスト人の滞在先を訪問、
亡命ビスト人の最大の受け入れ先であるケーニヒスベルク練兵場の仮設キャンプではまたも熱烈な歓迎を受けた。
この仮設キャンプは急造のため生活設備の不足や慢性的な物資欠乏が問題となっており、イスカンダル氏はこの状況に心を痛め、
翌日の国王ヴィルヘルム2世陛下や政府首脳部との会談で仮設キャンプの状態改善を希望した。
ヴィルヘルム2世陛下は快く氏の要請に応じ、ベートマン宰相に改善を図るよう指示、
宰相は「陛下、議会に無断で指示を下されるのはお止め下さい」と苦言を呈し、議会にいくつか議題を提出するよう指示を飛ばした。
イスカンダル氏は陛下と政府の対応に感謝する意を表明、その後、陛下との会食に臨まれた。
会談後、氏は戦前に訪問を予定していた際に謁見を希望していた前国王カール2世陛下と初めて対面した。
氏は「このような形で貴方の元を訪れることになってしまったのは悲しむべきことです。」と述べるも、しかし陛下は凛として応えた。
「どのような形であれ、こうして貴方とお会いできたことは僥倖と言う他にありません。私たちのなすべきことは一つです。」
この御言葉に氏は明るい表情を浮かべ、「貴方とお会いできて良かった。共にビスト人と普欧人の平和のために尽くしましょう」と
改めて決意を固めた。戦争の終わりは近いのかもしれない。