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【政治】イスタシア自治領、イスタシア自由契約共同体としてノ連から正式に独立

14日、イスタシア自治領政府はイスタシア自由契約共同体として正式にノイエクルス連邦からの独立を果たした。
正式に首都となったミュンツェン特別市ではセレモニーが行われ、ノイエクルス連邦軍駐屯地では立ち退きが進む中「連邦からの解放」を祝した記念碑が建てられた。
国際監視団とノイエクルス連邦政府による監視・監督の下行われたこの度の住民投票では、投票所外で数々の騒動が発生したものの、「投票所内で特に混乱や不正は見受けられなかった」として住民投票及びその結果の正当性が確認された。
住民投票の告知期間中、序盤~中盤にかけては社会自由党案や王冠領案等の「国際社会から受け入れられやすい保守的要素を持つ案」が支持を集めていた。しかし、終盤戦になると昨今のSNS等でバズっている「無税ダンス」や、「税は財源じゃない」と訴える財務省解体論の影響が無視できないものとなり、無政府主義が税の負担をなくし自由な生活をもたらすものとして大いに期待が高まった。そんな中、住民投票当日に無政府主義者が各地の道路を埋め尽くし「無税ダンス」を踊り歩いたことにより、投票所に辿り着けない住民が続出した。監視団は「投票所外の事象には感知しない」とした一方、君主制連合の支持の下事態の収拾に当たろうとした諸侯軍は連邦本国政府から「住民投票期間は中立を保つように」と行動制限が敷かれ無政府主義者の無秩序に対して野放しの状態となった。押し合いになりながらも投票所に到達した保守派の奮闘むなしく、無政府主義案が全有効得票のうち38%を獲得し住民投票は幕を閉じた。
これら前代未聞の事態に対し、各諸侯をはじめ君主制連合関係者は続々と国外脱出を敢行。高福祉国家を望んでいたリベラル派等も含め、現時点で既に数十万人がイスタシア地域外のオストリュッセル地方、カルス地方に移住しそれは現在も続いている。イスタシア地域は今後一体どうなってしまうのか、全く予測できない世の中になりそうだ。

【政治】世界屈指の社会保障は過去のものに……。世界初の無税国家が誕生

イスタシア自由契約共同体は本日、イスタシア自治政府時代に制度化された一切の社会保障を廃止すると発表した。今後1年以内に現在支給されている年金は全てストップ、医療費は全額自己負担になる等、大きな変化が訪れることになるだろう。更に、現行の租税制度も全て廃止され、消防・警察・国防など最低限の国家運営は今後企業や個人からの寄付によって行われることになった。既に、イスタシア産の燃料資源を扱う総合商社など多くの企業が寄付を名乗り出ており、それら企業の獲得した外貨が寄付金として国家運営に充てられるため心配はいらないとしている。地域代表者と企業経営者の山吹色のお菓子を通じた心温まるやり取りは今後増えていくだろう。
この思い切った政策に、若者の多くは「おちんぎんと手取りが同額なんて素晴らしい」と称賛する一方、これまで社会保障に頼り貯蓄が心もとない高齢者からは既に悲鳴が聞こえている。イスタシアが壮大な社会実験場と化したこの状況の行く末を今後も見守っていきたい。

フリューゲル暦 43148期 1198年 7月17日 ミュンツェンタイムズ

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