その1~単純な食料輸出の計算~
基礎知識として、農業人口(実働)1万人で食料は10万トン生産され、人口1万人は5万トンを消費する。
仮に総人口をx万人、農業人口y万人としよう。
そうなると、毎ターンの食料生産は10y万トン、消費量は5x万トンとなり、余剰の食料は10y-5x万トン。
生産には特化率に100を足した値が乗算され、仮に特化率が150%と表示されていれば生産量は250%、
すなわち表示がn%であれば(100+n)/100を基本の生産量10yに乗算する。
よって、総人口x万人、農業人口y万人、特化率n%の国の1ターン毎の余剰食料は10y×(100+n)/100-5x=0.1y(100+n)-5x万トンである。
例①
総人口1500万人、農業人口(実働)が1000万人、特化率が900%とする。
余剰食糧は0.1y(100+n)-5x=0.1×1000(100+900)-5×1500=92500万トンとなる。
次に食料の「定期輸出」を目指し、必要な総人口・農業人口を逆算してみよう。
定期輸送は6ターンに1回実行されるため、余剰食糧の6ターン分と釣り合えば必要量を満たせる。
つまり(6ターン毎に)d万トンを定期輸出したいのであれば、毎ターンd/6万トンの余剰食糧を出力できればいいのだ。
すなわち、方程式は0.1y(100+n)-5x=d/6となる。
yとdそれぞれで整理すると
y=((5/3)d+50x)/(100+n)
d=0.6y(100+n)-30x
ここでx、y、nは独自の変数であるため(特化率nは総人口x、農業人口yだけでは求められない)、
dと同様に仮の数字を代入する。
例②
仮の目標として、(6ターン毎に)75億トン、すなわち750000万トンの食料輸出が出来る国作りを考える。
同じく仮の数字として、例①と同様に特化率を900%、総人口を1500万人とする。
y=((5/3)d+50x)/(100+n)
=((5/3)×750000+50×1500)/(100+900)=1325
すなわち、総人口1500万人、特化率900%という状態の国で75億トンの定期輸出をするには、農業人口は1325万人強が必要になる。
例③
今度は総人口x、農業人口y、輸出目標dだけが分かっている状態で、特化率nが何%必要なのかを逆算してみる。
総人口が1500万人、農業人口が1000万人、定期輸出の目標を50億トンとする。
0.1y(100+n)-5x=d/6
100+n=(d/6+5x)/0.1y=(500000/6+5×1500)/(0.1×1000)
100+n=908.333…
n=808.333…
つまり、表示されている特化率の数値が809%を超えていれば、この総人口・農業人口で50億トンの定期輸出が可能である。
例④
食料輸出国を目指さないが、かといって食料は輸入に頼らずに完全自給したい、という国を考えてみる。
総人口3000万人、特化率50%の国では、食料の収支を均衡させるためには何人の農業人口が必要だろうか?
定期輸出食料dは0万トンとなる。
y=((5/3)d+50x)/(100+n)
=(0+50×3000)/(100+50)=1000
よって、総人口3000万人、特化率50%の国で食料収支を均衡させたければ、1000万人は農業に従事させなければならない。
ただし、この農業人口率では特化率は間違いなく50%を超えるため、もう少し少ない農業人口でも賄えるだろう。
その2~食肉を自家消費する国の食料収支~
次に畜産場の食肉生産について考える。
基本情報として、畜産場は自然増加で最大で125万頭まで増加し、1万頭あたり毎ターン食料50万トンを消費し、食肉70トンが生産される。
人口1万人あたり毎ターン10トンの食肉を消費するので、1万頭につき人口7万人分の食肉を供給する。
すなわち、最大規模の125万頭の畜産場1か所につき、6250万トンの食料を消費し、875万人の食肉需要を満たす。
食肉需給を家畜○万頭で計算しても、自然増加する仕様である以上規模を管理出来ずあまり意味がないため、単純化し最大規模の畜産場の数で計算する。
総人口x万人の食肉の自給に必要な(最大規模125万頭の)畜産場の数はx/875か所となる。
(x/875)×6250=7.1428…xであるから、x万人の食肉の自給によって食料は7.143x万トン消費される。
例⑤
総人口1500万人、農業人口(実働)が1000万人、特化率が900%、という例①と全く同じ条件に、食肉の自給というファクターを加える。
食肉生産が無い場合の余剰食糧は①の計算の通り92500万トンである。
ここに食肉のための7.143x万トンの食料消費を加えると、92500-7.143×1500=81785.5万トンになる。
例⑥
総人口3000万人、特化率50%という例④と同じ条件の国で、食肉の自給まで考えて再計算してみる。
この国で食料・食肉ともに自給するには何人の農業人口が必要だろうか?
基本の方程式0.1y(100+n)-5x=d/6の右辺に食肉のための食料消費+7.143xを追加する
0.1y(100+n)-5x=d/6+7.143x
0.1y(100+50)=0/6+(7.143+5)x=12.143x
y=(12.143×3000)/(0.1×150)=2428.6
よって、例④では農業人口が1000万人いれば食料が自給できると求められたが、食肉まで自給するには2428.6万人以上が必要となる。
その3~食肉輸出国の食料収支~
最後に、食肉輸出国の食料計算を考えてみよう。
上述のように、畜産場は最大規模で1か所につき毎ターン6250万トンの食料を要求する。
例⑦
総人口2000万人、農業人口1600万人、特化率1000%の国を仮定する。
この国が食肉の自国消費に加え、人口1億人の国の需要を満たす食肉輸出を行う場合、余剰食糧はどれだけ残るだろうか?
基本的な余剰食糧は0.1y(100+n)-5x=0.1×1600(100+1000)-5×2000=166000より166000万トンである。
自国+輸出相手国の総人口の合計は12000万人であり、1万頭につき7万人の食肉が出力できるため、必要規模は12000/7万頭。
(12000/7)/125=13.714…で、畜産場の数は必ず整数であるため、14か所の畜産場を建てる事となる。
6250×14=87500
166000-87500=78500
よって、この条件では毎ターンの余剰食糧は78500万トン、6ターンに1回の定期輸出では471000万トン(47億1000万トン)まで輸出可能である。