目次
国家構造
トラハト王国とラシュハ王国の王室が婚姻関係を結び、同族になることによって本王国は成立した。建国当初は有力諸侯による合議制によって政治的決定がなされていた。後に内閣制度、議会制度、憲法が導入され、王室及び貴族の政治権力は低下している。例えば近年においては国王は儀礼的存在と化している。ただし、貴族は貴族院を通して一定の影響力を有している。
議会としては下院に当たる民衆院と上院に当たる貴族院が存在している。民衆院議員は成人した一般国民による選挙で選出される。民衆院の議席数は300。うち250が小選挙区であり、各選挙区の有権者数がほとんど等しいように区割りされている。残りの50は半分ずつがトラハト地方と、ラシュハ地方に割り当てられ、各政党の得票数に応じ比例方式で分配される。比例名簿は拘束名簿方式で、小選挙区との重複立候補も認められており、小選挙区で当選した場合にはそちらが優先される。首相には民衆院議員でなければ就任できない。
一方、貴族院議員は学者等の有識者からなる一代貴族と世襲の永代貴族で構成される。そのため一般国民は選挙権を有するが、被選挙権を有さない。なお貴族であっても民衆院議員選挙に出馬することは可能であり、当選した例も存在する。貴族院は基本的に法案提出権を有さない、賛否が分かれた場合には一定の期間を経たのちに民衆院の議決が優先されるなど民衆院に劣後する。
両院の任期は共に五年である。
年表
738年 8月に建国を宣言。
800年 5月 ヘルトジブリール社会主義共和国及びトラハト=ラシュハ連合王国間における銀定期取引協定が締結、発効。
804年 7月 マンフレート二世崩御、マンフレート三世即位。
811年 3月 普蘭合衆国から宣戦布告を受ける。
5月 中夏人民共和国から宣戦布告を受ける。
同年 普蘭合衆国との戦争が終結。
813年 1月 中夏人民共和国との戦争が終結。
816年 ヘルトジブリール社会主義共和国とトラハト=ラシュハ連合王国における相互援助条約締結。
歴代の国家元首•首相
国家元首
建国宣言後から数えて
初代 マンフレート二世
二代 マンフレート三世
首相
初代 シュタウフェン・フォン・フォーヘン大公
中略
十一代ゲルト・キンスキー伯爵
十二代ベンヤミン•ヴァイス男爵
政治首脳陣及び主要省庁一覧
国家元首マンフレート三世
首相 ベンヤミン•ヴァイス男爵
|省庁名 |職務内容等|
|内閣府 |内閣の事務業務を担当する|
|外務省 |外交を担当する。保守党政権では貴族出身者が大臣に就任する。五大省の一つ|
|国防省 |国防政策を担当する。現役軍人の大臣就任は憲法で禁止されている。五大省の一つ|
|内務省 |地方行政の統括、治安維持を担当する。五大省の一つ|
|財務省 |徴税を始めとする国家財政の管理を担当する。五大省の一つ|
|商務症 |経済・産業振興、貿易交渉を担当する。五大省の一つ|
|文部省 |教育政策を担当する|
|農務省 |農業、漁業、林業政策を担当する|
|法務省 |司法行政等を担当する|
|王国国土開発省|運輸行政、国土開発を担当する|
|科学技術省 |衛星開発等の科学技術を担当する|
|王室・貴族庁 |王室の公務支援、警護、貴族の管理を担当する。慣例的に長官は貴族出身であり、職員にも貴族が多い。|
政党
建国以来数十年にわたり、保守党と自由党が二大政党として存在感を発揮した。また地域政党ラシュハの声が一定の議席を確保し続け、時にキャスティングボードを握るのが当時の政治情勢であった。
804年に行われた民衆議員選挙においては、反共主義を掲げる愛国党が第三党の位置を占めた。さらに同党はヘルトジブリール社会主義共和国との貿易ミスによりキンスキー内閣が総辞職した815年選挙において第一党に躍り出た。しかしながら、過半数には遠く及ばず、自由•保守連立政権からの政権奪還は失敗に終わった。
保守党
伝統的な二大政党の一つで最も多く首相を輩出している。貴族出身議員、支持者が多いことによる、貴族院の議席の多さは強みの一つである。防衛政策としては自由党よりもタカ派的で軍事支出に肯定的であるが、他国の国際紛争に対する積極的介入には従来否定的であった。ただし八百年代に入ってからはイレギュラーの保有、ヘルトジブリール社会主義国との同盟締結といった軍事力、安全保障環境の充実を受けて、積極的に国際社会で影響力を行使すべきという意見を持つ議員も増えている。また自由党との連立政権においては、自由党よりも民衆院の議席が少ないからことから首相を輩出することができていないことが大きな不満の種である。
自由党
伝統的な二大政党の一つで保守党に次ぐ首相を輩出している。王国において最も古い政党である保守党に対する反対勢力が結集して結成されたという起源を持つ。それがゆえに党内には幅広い意見が存在したが、左翼党への党内左派の離脱により、近年その傾向は薄まっている。
愛国党
創立者のブランク•トットは高卒のタクシードライバー出身という有力政治家としては異例の経歴。彼は独学で学習を進めるにつれ、社会主義勢力は全ての国を社会主義化する野望を抱いているという確信を抱くに至った。従来は非現実的な極右とみなされ弱小だった愛国党は804年、815年選挙において連勝し勢力を拡大した。保守党の反共的議員が、愛国党に加わり組織的選挙戦術を取り入れたこともこの勝利の一因と言われている。
ラシュハの声
地域政党であるがゆえに国際問題、国防問題に対する関心は薄く孤立主義的ハト派。地域政党という性格上、議席数は安定している。第一党を目指しておらず、与党になるには連立政権を組むしかないが、愛国党との連立は否定している。 国会では与党が強権的なイメージを避けるため、 比較的反与党色の薄い本党の意見を取り入れて法案を通過させるも多い。
(前身 自由党左派及び共産党)
左翼党
王室に対する支持率が高い王国においては伝統的に社会主義勢力が弱体である。建国直後に結党した共産党は一議席を確保をするのが関の山で有力な政治勢力とは言い難かった。一方で自由党内には国家からの自由を志向する主流派に対して、国家による自由を志向する反主流派左派が存在していた。自由党が比較的主流派に近い保守党との連立を組むに至り、左派は孤立を深めるに至った。この停滞を打破するにはより大きな勢力を組むことが必要であり、815年選挙において王制の廃止、社会主義経済の導入、人権尊重を基本綱領とすることで左翼党が結成された。外交面では自由•保守連立政権に反対する立場から反ヘルトジブリールを掲げる。また同党が日和見社会主義と非難するカルセドニー、帝国主義の首領と名指しするレゴリスにも批判的である。フリューゲル市民の会は同党の支持母体の一つである。
民族
トラハト民族とラシュハ民族が人口の大半を占める。トラハト民族が7割を占めるのに対し、ラシュハ民族は3割程度に過ぎない。上記の数字は五年に一度行われる国勢調査によるものであり誤差は小さい。
軍事
陸海空軍を有しており、空軍は軍事衛星、防衛衛星、イレギュラーを運用するなど宇宙も担当している。またヘルトジブリール社会主義共和国よりBe-JF12戦闘機のライセンスを取得し生産するなど、一定の軍事力を有している。
外交
二大政党の双方とも伝統的に非同盟、中立政策を志向してきた。だが、長期にわたる貿易協定、武器供与が評価されヘルトジブリール社会主義共和国と同盟関係を結ぶに至った。また軍事先進国である同国からは軍事顧問団も送られている。
一行報道まとめ
853年5月以降の一行報道を掲載
853年5月
【国際】外相「仮にライン政府の自国都市への空爆が意図的ならば、蛮行と言わざるを得ない」 by 王国通信/
853年7月