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ヴェールヌイ社会主義共和国

国名ヴェールヌイ社会主義共和国
Социалисти́ческая Респу́блика Верный
国旗
国章
標語信頼・平和
国歌民衆の歌
首都サンサルバシオン
最大都市ウミェールイ
元首エレーナ・ザラフィアンツ首相(943年1月~)
政体社会主義共和制

概要

564年7月に建国された社会主義共和制国家。
国際友好音楽祭国際スポーツ大会を、実体性がある形で企画運営するなど、国際交流、芸術文化振興に力を入れていることでも知られる。

建国以来、途切れること無く社会主義体制を継続しており、現存する単独の主権国家としては最古の社会主義国でもある。
「純粋社会主義」という独自の社会主義思想を形成しており、あらゆる分野にその影響が見られる。
政治経済、統治機構のあり方についてイデオロギー色が強く、思想教育や統制が徹底される一方、純粋社会主義に基づく生活様式は開放的なものであり、一定水準の自由権が保たれている事から、閉鎖的ではあるものの、抑圧的な社会とは趣を異にしている。

【純粋社会主義とは?】
  • ヴェールヌイ社会主義共和国が採用する独自の社会主義思想である。ユーリ・ノルシュテインが唱え、スヴィトラーナ・オベルタスが体系化した。
  • 建国の父とされるノルシュテインの掲げた社会主義思想を、既存の社会主義国や歴史上に存在した社会主義・共産主義思想と区別して呼称しているもの。580年代、スヴィトラーナ政権下の民主化移行時期にその呼称が使用されはじめ、583年6月の改正憲法に明記されたことで、公式に国の基軸思想として位置付けられた。
  • ヴェールヌイ黎明期であった560年代後半から580年代の時代背景として、世界には複数の社会主義を標榜する国家が既に存在していた。これらの国は明確な社会主義理論を持ち合わせておらず、所謂独裁国家が大半を占めており、政治的安定性にも欠いていた。こうしたことから、フリューゲルにおける「社会主義」は独裁的統治様式の一つを表す言葉としての性格が強かったといえる。社会主義国を名乗る上で、これら既存の社会主義国とヴェールヌイを区別する必要性に迫られていた。
  • 純粋社会主義という名称は、社会主義が「生産手段を人々が豊かになる方向に統制すること」を目的として提唱された思想体系であることを念頭に、この本来の目的に立ち返り「純粋な意味での社会主義」として再定義されたものであることを表す。
  • 現在、社会主義は自由主義・資本主義経済に反対し、平等公正な社会を目指す思想とされ、平等社会の構成要件に財産の共有が含まれることで共産主義とされるのが一般的である。対して、純粋社会主義の目指すところは「富の増大」であり、その手段として「生産の統合」があり、富の増大に寄与する生産統合の要件として「平等社会」が存在するという考え方である。
  • この場合の平等社会とは、格差無き民主主義を指している。純粋社会主義による解釈では「格差が限りなく縮まることで、はじめて民主主義が成立する」としており「民主主義が格差を是正する」ではない点が、類似する思想群と異なる。
  • 民主主義と社会主義は、しばしば同乗する形で求められてきた。しかし純粋社会主義では、そこに理論的整合性はないとする。社会主義を求めることは、そこに既に資本主義が存在しているからであり、そうした中での制度としての民主主義は必ずしも平等社会の実現を求めないばかりか、自由な資本主義を支持することも多いという考えである。
  • なぜ生産統合の要件が民主主義なのかといえば、生産統合を指導(統制)する権利は、民主的公権力以外に正当性を持たないとされるからである。
  • 民主主義が、生産統合による富の増大を常に求め続けるには、先ず資本主義を廃する必要がある。ゆえに初期の生産統合は正当性を持ちえない。必ず不当な状態が先にあり、その不当の主体が正当を求め、ある段階で変化(民主化)することが求められる。純粋社会主義は性善説を内包しているといえ、この思想の発祥国が、国号にヴェールヌイ(信頼)を冠して大衆に理解を求めたのはその為である。
  • 目的とする「富の増大」とは物質的あるいは精神的な、あらゆる分野における質の向上を指す。個の人間が享受するものとして定義すれば、物質的な豊かさと社会保障の充実、自由の確保であり、これらは人間性の向上に努める”暇”の創出にもつながるとされる。
  • 【手段・生産の統合】→【目的・富の増大】があると同時に、これらは手段を支えている【前提・民主主義】を崩さない範疇で存在し、富の増大分だけ促進され続けなければならない。この三つはそれぞれが互いを牽制する形で存在しており、手段は目的に、目的は前提に、前提は手段に正当性を与えている。


590年台から600年台後半まで政治・社会・経済的な安定度で世界随一を誇った。
700年台に入り、一党優位体制の中で、政治における硬直化、国内経済の衰退と貿易不均衡化が進み、時のガトーヴィチに端を発する民族主義の高まりを抑制できなかった結果、関連する紛争介入等を経て、839年9月には遂に国家機能が停止した。
937年11月に再建復興が声明され、国家機能の回復が図られつつある。

国名

正式名称はヴェールヌイ語でСоциалисти́ческая Респу́блика Верный
公式の英語表記はSocialist Republic of Verniyで国コードはSRVとなる。
外国の報道などで「別府」又は「別国」と漢字表記されることもある。

ヴェールヌイは「信頼できる」「真実の」という意味を持つ。
この国号は純粋社会主義思想における統制と民主主義の考え方に依拠したもの。
地名や民族に由来しない国名であることから、国内において自国を指しヴェールヌイと呼称することは無く、単に共和国と呼ばれる。
固有の地域名としてはベルーサ(Беру́са)がある。

国旗

社会主義や共産主義に多く用いられる革命あるいは革命思想を象徴する赤色が使われていないのが特徴。
歴史上、多くの社会主義・共産主義国が大衆を抑圧してきた歴史を踏まえ、そういった旧来のイメージとの決別を誓って意図的に排されたものである。比率は3:5。

上下のパウダーブルーは空と海、国の自然と惑星フリューゲルに対する敬意、中央のやや青みがかった白は信頼・平和・潔白性、鎌と槌及び星のピンクゴールドは「博愛的で富み栄える独立した社会主義国」を表しているとされる。

掲揚された共和国旗
青地に金の意匠は純粋社会主義の象徴でもある

国歌

「民衆の歌」
建国に向けた地域統合運動の中で歌われ広まったものであり、建国一ヶ月後の564年8月に正式に国歌として制定された。
歌詞は、封建的・絶対主義的国家体制に反対し団結して戦う民衆を表現した市民革命賛歌となっている。

歌詞


民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者 二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が 太鼓の響きと重なって
明日が来れば 新たな命が始まる

我らの運動に加わるがいい
強い心で 共に立とう
バリケードの向こうには
君たちの望む世界が広がっている

戦いに加われ
自由の権利を勝ちとろう

民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者 二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が 太鼓の響きと重なって
明日が来れば 新たな命が始まる

差出せるものは全て差出そう
旗を前に進めるために
倒れる者も 生き延びる者もいる

流す血潮が
祖国ヴェールヌイを潤すのだ

民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者 二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が 太鼓の響きと重なって
明日が来れば 新たな命が始まる

 

 

国民

  • 民族
    ベルーサ人が住民の殆どを占め、次いで少数の難民を起源とするシベリア系が存在するが、現在では同化が進んでおり区別がなくなっている。
    ベルーサ人は、地球における東スラヴ系に属する多民族の乗り合いでフリューゲル移民を敢行した船団に起源を持つと考えられている。
  • 言語
    法令上、公用語は規定されていない。
    ロシア語に近しく、その他の東スラヴ語群の影響を受けて独自に変化した言語を使用している。ヴェールヌイ語又はベルーサ語とも言う。
    フリューゲルにおいては、同じくロシア語を祖語とするガトーヴィチ語、ヴォルネスク諸語等と多くの点で共通しており、通訳を介さずとも、単純な意思疎通程度であれば可能である。
  • 宗教
    約30%がベルーサ正教会であり、主日祭日には教会で聖体礼儀に参加している。その他半数以上は無宗教を自覚している状況にある。
    ※詳しくは宗教の項
民族衣装を着たヴェールヌイの女性

国土・地理

本島のヴォロドィームィル島、南東部のベイクラント島、北西部のアジノーチカ島の主要3島と小島で構成される。
気候は比較的温和である。降雨は年間を通してあり、特に夏季に多い。冬季は温暖で夏季は冷涼になる傾向がある。
国土の大部分は海洋性気候で占められるが、一方で本土北端の山間部地域は低温で、降水量が多いのが特徴。

地方行政区分

包括区分の「行政区」と基礎区分の「市」が存在し、行政区における行政中枢が存在する市を「中核市」と呼ぶ。(県庁所在地のようなもの)
現在、行政区は6つに区分けされており、それぞれに中核市が設定されている。(東行政区のみ、ウミェールイとカニェークの2市共を中核市とする)

  • 中央行政区
    首都サンサルバシオンを中心に設定された行政区。独自の地方自治権を持たない政府直轄地である。
  • 東行政区
    国内で最も広域な都市圏(ウメェールイ及びカニェーク)を有し、商業中枢として機能している。両市は東行政区の雄を競ってライバル意識がある。
  • 西行政区
    中核市であるグムラクをはじめとした多くの工業都市からなる生産拠点であり、国際貿易港や、国内唯一の国際空港を有する物流拠点でもある一方、西部は全域が国立公園に指定される森林が広がる多様性が特徴。
  • 南行政区
    宇宙・防衛に関わる開発研究施設が点在しており、南端には射場施設を有している。住民もその分野の関係者が多い。
  • 北行政区
    人口密度が最も低く、区の半分を山脈が占める。冬季には山々から吹き下りる寒冷で乾燥した地方風が地域全体を厳しい寒さで覆う、歴史的に貧しい地域であった。
  • シベリア行政区
    シベリア共和国難民の避難、移住先として拓かれ、582年までシベリア人による特別自治区であったが、現在は一般の行政区と同じ扱いになっている。農畜産業が盛んで、国内で消費される食料、食肉の生産を一手に賄っている。また温暖な気候を活かした観光業も発展しており、国民の保養地としても重宝されている。

主要都市

サンサルバシオン СанСпасение
(10,10)首都を中心とする都市圏。
中央行政区の中核市であり、人民議会議事堂や共和国宮殿、政府庁舎が点在するヴェールヌイの政治中枢である。
バロック建築を主とした町並みが形成されており、諸外国の首都に見られるようなモダンな高層ビル等はあまりない。
古来からベルーサ地域の中心であり、サンサルバシオンという名称は「聖なる救い」を意味している。
サンサルバシオン条約は同市で締結されたことに因む。

グムラク Гумурак
(6,9)周辺の工業都市並びに港湾。
西行政区の中核市であり国を代表する港町である。
貿易港として建国初期に開港し、周辺に工業都市が整備された事で、国内有数の生産・貿易拠点として成長した。
世界初の姉妹都市協定をヴァダーコイ市(ガトーヴィチ帝国)と結んでいる。

ウミェールイ Умэруи
(16,11)周辺現代都市圏。
東行政区の中核市で国内最大の都市。
スヴィトラーナ政権下での経済政策により、商業特区として急速に発展した。
同じ商業都市であるカニェークと隣接しており、両市で全人口の四分の一を占める巨大都市圏を形成する。
国内では数少ない近代的で都会的な雰囲気を持つ都市でもある。

バイウリェーニャ Баилленя
(13,5)周辺都市圏・工場等。
北行政区の中核市。ヴァストーク山脈の麓に位置する。
長い間、国の開発事業における実施対象地域とならず、農村が点在するばかりであり、国内では一番の低温地帯であることもあって、作物の露地栽培が難しく、貧しい地域の代名詞であった。
現在は北部最大の商工業都市として栄えている。

ブイストルイ Быстрый
(9,15)周辺都市圏・工場等。
南行政区の中核市で、学術研究都市として開発された計画都市。
各種の技術者や研究者、関連企業の従業員が住民の半分を占める。

主要施設

共和国宮殿
首都サンサルバシオン郊外の(12,10)に位置する官邸兼迎賓館。591年3月竣工。
閣僚評議会議長の執務の拠点となる官邸として計画され、後に成蘭連邦王国黒石治家第五代国王のヴェールヌイ訪問決定を受け、着工目前となっていた官邸に迎賓館としての機能を付与して再設計されたもの。
現在の共和国宮殿は、議長官邸であると同時に、外国首脳等との会談、条約の調印式、晩餐会やレセプションに対応する迎賓館でもある。報道等において「宮殿」を、政府を指す俗称として使用することもある。
公的行事が予定されていない時期は、隣接する庭園を含む外縁部が一般開放されており、市民の憩いの場として利用されている。

人民議会議事堂
首都サンサルバシオン北東部(12,9)に位置する立法府の中枢。572年7月に労働者評議会議事堂として建造され、583年6月の憲法改正に伴い、人民議会議事堂に改称された。
建築当時は石材産出国だったこともあり、建物全てに国産の建材が用いられた。デザインは豪奢な飾りが無いシンプルなものになっている。
建物正面には建国の父ユーリ・ノルシュテインの銅像があるほか、本会議場の正面(人民議会議長席後方)には、左から「平等」「平和」「信頼」「理性」「奉仕」を表現した5つの像が置かれている。
人民議会の本会議は原則として、その全てが一般公開されており、国民は身分証の提示と身体検査を受けることで、誰でも2階席から傍聴することが可能となっている。

歴史

政治

憲法

現在の憲法は583年6月に公布、施行されたもので、以来一度も改正されておらず、硬性憲法に分類される。

社会主義憲法の概要
社会主義憲法は全4章(35条)で構成される。以下にその概要を示す。
前文では、ヴェールヌイが、域内の労働者階級の統合とその権力によって国家という枠組みを成している事を確認し、その統合の目的は、純粋社会主義を共通の理想とする社会の発展によって、労働者階級の利益と平等、国家の自由と独立を保障するために存在するとしている。また世界の平和と平等、民主主義の発展を希求し、人類進歩に貢献することも謳われている。
第一章「人民議会/閣僚評議会/憲法優位」
「国家の最高権力は人民によって選ばれた公権力であること」「公権力は特定の宗教権威・権力に支配・左右されてはならないこと」「公権力は憲法の支配を受けること」「本憲法は効力順位の最高位に位置し、条約・国際法規を含む全てに対して優位であること」といった諸原則が列挙され、続いて「選挙」「人民議会(立法権)」「閣僚評議会(行政権・司法権)」の諸規定によって構成される。
第二章「純粋社会主義による生産統制」
生産手段の私的所有の禁止と統制、また経済活動によって得られる利益の社会への還元について規定すると共に、この統制が、専制や全体主義に転化してはならないことを規定している。利益の還元は平等に行われるが、個人の役割と貢献度合いに応じた正当な対価としての利益享受も、この平等の観点に含まれている。公共の福祉に反さない限りにおいて、財産権は保証されており、生産統制がこれを妨げることがあってはならないとされる。
第三章「人民の自由と権利と義務」
全ての人民の自由は、純粋社会主義の利益によってのみ制限をうけ、また他人の自由と権利を尊重する責任を負う。ヴェールヌイの人民は、人種・性別・宗教・教育又は社会的身分の如何に拘らず、その権利と義務において平等であるとされる。細部の規定としては基本的人権の尊重に加えて「教育と就労の機会均等」「労働の安全と健康の保障」「創造活動(科学・学術・芸術など)の自由」「宗教の分離と信仰の自由」「報道の公正性と公開の原則」等がある。
第四章「憲法の改正」
憲法改正は、人民議会の3分の2以上による議決経た上で、国民投票で賛成80%以上を要件としている

内政

権力分立は限定的だが、憲法の優越を大前提とした”憲法保証型の国政制度”を敷いている。
複数政党による議会制で、国会にあたる「人民議会」が存在する。定員200名からなる一院制。
専門委員会によって付託案件を討論する議会委員会制である。
人民議会の議員は、地域及び一定規模以上の企業単位にて区割りされた選挙によって任命される。

人民議会の議決により閣僚評議会(内閣)の長である閣僚評議会議長(首相)が任命される。
議会は不信任決議権を有していない為、厳密には議院内閣制ではない。
閣僚評議会は司法省を通じて裁判所の人事権を行使する立場にあり、事実上、行政権と司法権が一体として存在する。その性格上、政府の力が非常に強い。

違憲審査権のみ独立した憲法裁判所である「憲法委員会」が有している。
憲法委員会の委員(裁判官)は閣僚評議会議長により任命され、人民議会はこれを罷免することができる。

政党

建国から583年6月までは労働党が指導政党として国権の一切を握った。
現行憲法が制定されてからは、結社の自由も保証され、制度上は競争的な選挙が実施されている。
但し、憲法で純粋社会主義が国家の基軸思想として規定され、これに反する政治活動は規制されている為、所謂保守主義政党は存在しない。その為決定的な対立軸が存在しえない状態にあり、個別の政策ごとに各党が協力関係を結ぶことも多い。純粋社会主義に基づく人民民主主義体制といえる。

  • ヴェールヌイ労働党 Лейбористская Партия Верный(ЛПВ)
    旧指導政党であり、あらゆる分野において絶大な指導権を持っていた。憲法改正を実行し、自ら指導政党の地位を放棄したことから、以後も国民からの支持が衰えず最大与党として国政を担い続ける。「純粋社会主義」の建設を党の最大目的と規程し、重福祉制度の構築と、それに見合う経済・外交での緩やかな拡大路線を採ることで概ね一貫している。
  • 文化自由連盟 Лига за Свободу Культура(ЛСК)
    知識人や芸術家により結成された政党で、多様で超党派的、ヒューマニズム的な関心に基づいた活動を行う。「正しい社会主義文化を広く定着させ、国家の精神的・文化的隆盛を図ることが最大の役割である」と規定している。教育制度の拡充、宗教活動の規制緩和や、民主主義促進の観点からの既存法令の見直しなどについての研究が盛んで開放的立場を取ることが多い。
  • 民主農民党 Демократическая Крестьянская Партия(ДКП)
    旧社会農民党と労働党の一部により結成された。旧党が有していた地方農村部での勢力を引き継いでいる。初期には、農業分野における主導政党を自認し、開発政策における集団農業化の推進など、基幹産業としての農業の地位向上と、地方の富増大を掲げた。外交・安全保障分野では、中立政策の推進を唱えるなど、労働党に比べても非積極路線であった。現在においては農業拡大路線が現実的でなくなり、外交においても労働党と大きな差異がなくなりつつある。

行政機関

閣僚評議会

人民議会が任命する閣僚評議会議長(首相)と、首相によって指名される他の国務大臣から構成される内閣。首相は他の国務大臣の任免権をはじめとする指導的・統制的な権限、並びに国家人民軍の最高指揮権を有している。一般の行政事務に加え、法律の執行、外交関係の処理(国交開設・条約の締結)、政令の制定、人民裁判所の裁判官や憲法委員会の任命、予算案作成などの職務を遂行する。

国土省

社会資本の整備及び国内の安全と治安の確保を任務とする。国土の利用、開発及び保全、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進、気象観測業務に加え、人民警察と消防を所管する。

工商計画省

完全自給経済の維持向上と、通商の円滑な発展遂行を任務とする。
工業と商業の需給関係調整を中心として、国内経済及び産業の発展と、鉱物資源(エネルギー)の供給確保を図っている。また国庫の管理及び税関業務についても所管し、外国の交易機関との交渉窓口を担当する。国家の経済全般を取り仕切ることから、その名の通り計画経済の本丸的行政機関である。工商計画相は、必要に応じて国土省、労働福祉省を統括することができる強力な地位にある。(この場合国土相と労働福祉相は工商計画相の補佐役として副大臣と同格と見なされる)

労働福祉省

健康、医療、労働環境の整備及び職業の調整、教育の振興による人材の育成、学術、スポーツおよび文化の振興を任務とする。学校や研究機関の他、テレビ・ラジオ・新聞等の報道機関も所管しており、ヴェールヌイ公共放送は労働福祉省傘下の公営企業である。

司法省

基本法制の維持及び整備、人民裁判所の監督、法秩序の維持、国民の権利擁護、国の利害に関係のある争訟の処理、出入国の公正な管理を任務とする。違憲審査を除く司法権の大半は司法省、つまり政府に帰属している。

外務省

主体的に良好な国際環境の整備を図ることで、共和国の国益を維持、発展させることを任務とする。外交政策、外交使節、条約等の国際法規の締結運用、外国政府との交渉、在留邦人の保護および広報活動など国の対外関係事務全般を担当している。

国防省

他国による侵略やテロの脅威から国家と国民を防衛する為、国軍である国家人民軍を統制する事を任務とする。地上軍・防空軍・国境軍の三軍の指揮、需品管理、士官の養成、有事における関連機関との調整、広報等を担当している。

国家保衛省

情報機関として諜報、工作、政府への助言を行っている。事実上の政治警察としても機能している。職員は軍隊式(国家人民軍)の階級を持ち、法律上の地位も軍人である。軽武装政策を維持する中で、インテリジェンス機能は安全保障と国益確保の根幹を成す重要分野と見なされており、他省庁と一線を隔した影響力を持つ。

経済・産業

制度・規模

マスメディア

  • ヴェールヌイ公共放送
    労働福祉省傘下の公営企業で、国内唯一のテレビ・ラジオ放送局である。
    世界随一の映像技術を持ち、報道番組や文化イベント、各国PV制作などで国際的な知名度が高い。
    ヴェールヌイで一番の有名企業といえる。
  • ブルースター
    国内最大の発行部数を誇るヴェールヌイを代表する全国紙である。
    物を言う新聞として、時の政権に忖度しない姿勢が特徴。
    反戦・反共・純粋社会主義擁護の立場であることが多い。
  • 労働者の勝利
    ヴェールヌイ労働党機関紙で、民主化までは唯一のメディアであった。
    各種一般報道も掲載されており、未だ一定のシェアがある。

外交・国際関係

外交方針

概ね国際協調路線。
過去には非民主的国家とは国交を開設しない方針を採っていたが、現在は過度な人権侵害等が指摘されるような状況でない限り、如何なるイデオロギーや体制の国家とも平等外交を行うことを是としている。
世界革命論に類する社会主義・共産主義の世界規模での推進には否定的な立場にある。その為、自国以外の社会主義に対しては常に一定の警戒感を有している。

参加している国際組織

名称加盟/批准備考(世論や寸感)
サンサルバシオン条約機構641年10月(942年6月復帰)・柔軟で強力な安全保障環境を友好国と築いていく事は国の責務。
・加盟国との関係強化はまだこれから。
・国内の単独防衛論は根強く常に議論の的だ。
フリューゲル国際連合947年5月・国際社会の一員として課題解決の場として重視しなければならない。
・立場にかかわらず広く世界各国と交われる貴重な場だ。
・国連中心主義は難しい?国内のコンセンサスもない状況。
ソサエティ(オプシストヴァ)641年5月(950年9月復帰)・主要国それぞれの立場や役割は不断に変化している。迅速な意見交換や意思共有は重要だ。
・国際に与える影響と自国の立場、舵取りの難しい会議だ。
・大国ではない共和国にとって、外交の最前線たり得るが、我々は最も非力である。

結んでいる条約・協定

名称調印/批准備考(世論や寸感)
クレムリン協定949年6月2日
(薔薇の日)
ロシジュア帝聖平和コモンウェルスとの友好関係促進と学術交流についての協定。
本協定により、別超学術交流推進機構が設置され、両国を代表する2つの大学同士が交換留学や共同研究を行うことになった。

国交・諸外国との関係

国名備考(世論や寸感)
ヘルトジブリール社会主義共和国理知的な社会主義国として信頼しており、長きに渡り友好関係を維持している。
勤勉で優れた国民性からなる高い国力は羨望の的。
サンシャ独立国外交に芯を感じる。注目しておくべき中堅国家。
しっかり意思疎通を図っていきたい。
ロシジュア帝聖平和ドミニウム天国と連邦を形成している重要な同盟国のひとつ。スラヴ系で文化的共通点もあり近年交流が盛んになった。
包容力と優しさ、平和を重んじる国。そしてかわいい。
レゴリス帝国世界に冠たる大帝国。中が忙しそう。
海外に疎いヴェールヌイ人は、大国といえばレゴリスしか知らない。
神聖ガトーヴィチ帝国同系民族(東スラヴ系である以上にDNA型がほぼ一致しているという研究結果もある)として共通点が多い。
とても親近感がある一方、政治的には複雑な関係にある。近くて遠い兄弟国だ。
カルセドニー社会主義共和国国際外交上、多くの進歩的な役割を果たしている大国。
再建後の共和国にとっても、政治外交上重要な存在になるだろう。
ロムレー湖畔共和国点在する湖と緑の調和が美しい世界有数の観光立国として人気が高い。
直接の交流は少ないが、政治的にも好ましく見ている。
成蘭王国旧連邦王国は最友好国のひとつ。共和国の国際進出は成蘭のおかげ。
東方系で唯一仲が良い国でもある。再建された国同士、また良い関係を築きたい。
セニオリス共和国歴史的経緯を経て、新たに外交政策の転換で国際的役割を高めようとしている。
同国の動向には強い関心を寄せている。
※上記の国は全て正式に国交有(937年11月以降)

軍事

軽武装方針

自給経済の中で社会福祉に重点を置くことから、軍事予算は限られたものにならざるを得ない事に加え、政治目的の達成や強制外交の為の軍事力整備を否定する立場から、軍事においては軽武装を掲げている。
政治的にも軍隊の地位は低く、国防大臣は主要閣僚の中でも比較的小職と見なされる傾向がある。(国防省が情国家保衛省の強い影響下にあることも、地位低下の要因のひとつである)

防衛戦略・政策

外国から直接侵略を受けた場合に、独力で防衛することが難しい事を踏まえ、交戦相手国の戦力ではなく経済拠点への反撃に注力して長期的な損害を与え、自国の敗戦が確定的になった場合は、国内の鉱山や港湾を自発的に破壊する焦土作戦も辞さない姿勢を鮮明にしており、この戦略そのものを抑止力としている。
これは受動的に国際紛争に巻き込まれることを嫌い、集団安全保障に類する協約を避けていた事に関連して、自主防衛を前提としていたことによる。
先進国入りを果たして以降、国際的地位向上や国際環境の変化を受けて徐々に方針を変化させ、641年10月のサンサルバシオン条約発行により、主体的に集団安全保障環境を整える方針となり、現在に至っている。

国家人民軍

国家人民軍は、反乱軍や怪獣への対処を目的として567年1月に組織された国軍。法律により志願兵のみで構成される。
前述の軽武装方針によって規模が制限され、先進国軍隊の中では最小規模となる為、精鋭化が図られている。
同盟国有事の際には条約機構軍を構成し、集団安全保障の一翼を担う組織でもある。

建国50周年(614年7月)には創建以来初となる軍事パレードを挙行し、その整備状況を内外に示した。
防衛に特化した組織・装備体系を採っているが、新興国での治安維持活動や、不安定地域への派兵も実施される等、一定の存在感を示している。

  • 地上軍
    陸軍に相当し、敵上陸軍に対する防衛戦闘を主任務とする。必要に応じて国内治安維持を担う。この為、人民警察(国土省所管)は、有事には地上軍司令部の指揮下に入ることになっている。
  • 防空軍
    空軍に相当し、多数の軍用機を運用する他、地上施設による敵ミサイルからの防空任務を担っている。
  • 国境軍
    沿岸警備隊又は海軍に相当し、艦艇の運用によって沿岸部を哨戒、海賊や敵上陸艦艇を迎撃することが主任務である。
地上軍・防空軍・国境軍の3軍種からなる
軍旗を掲げる地上軍衛兵連隊の兵士

社会

社会保障・国民生活

教育と医療、一部交通機関の利用費用の全てが国の負担によって賄われている。住宅も全て国営によるものであり、特別な環境を求めない限りにおいて、購入代金や家賃を払う必要がない。年金制度はないが、就労が不可能となった者は国が生活費を支給する。結婚式や葬儀費用も無料。

税金は存在せず、生活に必要な消費財の価格や、購入の元手となる賃金を国が調整しているため、最低限必要な生活費×1.3程度を最低限の支給ラインとして保証し、それ以上の利潤については国が天引きする形をとっている。実質的に高負担といえるが、引き換えに享受できる社会保障と、汚職が極めて少ないクリーンな政治も相まって、制度に対する不満が表明されることは稀である。

一般労働職(役所関係や軍隊以外)は一律で完全週休二日制、加えて年間4週間の休日も保証される。就労時間は9時から17時が基本で、夕飯を家族で囲むことを常識とする。
煙草とアルコールの消費が諸外国と比べてもかなり高いが、平均寿命は高福祉の影響から、それなりの水準を維持している。

上記のように「意識させない高負担」を基盤にした高福祉で、全ての国民が一定水準の生活を営むことができる。しかし、生産された分をそのまま消費する自給経済システムは「一国社会主義唯一の成功例」と喧伝される一方で、国民の選択の余地を制限する結果となり、娯楽の幅も少ない。たとえば、嗜好品であるコーヒーの生産は限定的で、インスタントが僅かに2銘柄存在するだけであり、衣料品は必ずしも自分の好みに合う柄が生産されているとは限らないし、サイズも細かく分けられていないなど、多くの消費財において幅がない。一般的なレジャーといえば、家族友人を連れたって郊外にピクニック行くくらいのものである。多くの出費を要し手続きも煩雑な海外への旅行は、貯蓄のない多くの国民にとって高嶺の花である。

親類で集まり食事をとる事が最も幸福な瞬間

教育

全ての国民が6歳から一般教養学校に7年間、中等教養学校に3年間通う。
その後、職業訓練校と高等教養学校に分かれる。
職業訓練校に進んだ場合は、そのまま職場への配置を受けるが、本人の能力や希望により大学へ行くこともある。
高等教養学校へ進んだ場合はその殆どが大学へ進学する。
法律で定められた義務教育期間は10年間であり、中等教養学校卒業後に職場配置を希望することもできる。(選択肢は通常よりも限られる)

義務教育期間を過ぎた者も含め、全ての教育費は無償となっている。
商業訓練校からそのまま職場配置を受ける場合と、大学や専門へ進む場合との年代層別の世帯収入差は、国による経済活動調整の対象であり、大学生や専門学生を擁する世帯には一定額の手当が支給される。

大学・研究機関

ヴェールヌイの大学は、その全てが労働福祉省が所管する国営である。
管理や教学などの問題については、国の策定した指針内で運営されることが求められているものの、自治権(大学の自治)は保証されている。
国内の大学のうち、特に権威があるとされているものについて以下に紹介する。

  • ノルシュテイン総合大学
    国内最古の大学であり、ヴェールヌイの最高学府。
    建国の父とされているユーリ・ノルシュテインの名を冠している。
    所在地は首都サンサルバシオン。
    15の学部、50余の学科があり、付属して各種の研究所が置かれている。
    学生数は1万人弱。卒業生はヴェールヌイにおけるエリート層を構成しており、所謂”高級官僚”の半数近くが同大学の出身者で占められている。
  • ヴェールヌイ人文科学大学
    政治学・法学・経済学といった社会科学を専門として設立された大学機関。
    所在地はブイストルイ中核市。社会主義体制を持続する上で、民主主義の下に許容されうる各種の統制や、官僚制による腐敗や硬直化防止に資する為、社会科学や人文諸科学の学際的共同研究を専門に取り扱う。
    学部は人文科学学部の1つのみだが、学科は250以上に上る。
  • バイウリェーニャ自動化工業大学
    北行政区バイウリェーニャ中核市に所在する大学。
    科学・技術教育の殿堂として位置付けられており、科学技術、特に工業分野での高度な専門家を養成する大学である。
    各種の工学、科学、通信、物理学等、10の学部と100を超える講座を要しており、1万3000人ほどの学生が在籍している。
  • カルサヴィナ芸術大学
    美術・造形芸術や、写真・映像、音楽等、芸術全般の総合大学。
    所在地は西行政区内で、中央行政区との区境にあるストロジェヴォイ市。
    音楽学部と美術学部の2学部14学科からなる。
    卒業生は企業デザイナーや各種の制作スタッフ、官公庁の主導する政治宣伝、出版やメディア、福祉職員や教員として活躍する。

宗教

憲法で信仰の自由が保証されている一方で、強力な宗教権威は純粋社会主義に基づく国家主義形成を阻害する要素のひとつと見なされており、その活動には一定の制限がかけられる。

建国以前から正教が広く信仰されており、かつては80%以上が信徒であったが、建国後の緩やかな宗教規制によりその数を減らし、現在では30%程度に留まるとされる。
教会組織としてはベルーサ正教会があり、最高位はウミェールイ総主教庁が有している。ベルーサ正教会はガトーヴィチ正教会とフルコミュニオン関係にあり交流がある。
但し、正教が事実上の国教として政治にも影響を与えているガトーヴィチと違い、ヴェールヌイでは前述の通り規制が行われており、総主教をはじめとする正教上位者は参政権を認められていない。

ベルーサ正教会
ガトーヴィチ正教会と相互領聖の関係にある

文化

食文化

主食はジャガイモで、ヴェールヌイ人にとってジャガイモは生活の一部である。ふかして食べるほかにも団子にしてシチューの具にしたり、パンケーキにするなど、主な食材としての地位を確立している。
野菜や穀物を粥(カーシャ)のようにする料理も浸透しており、スープ類などでは食材が形を残しているのを好まない傾向にある。
肉類は保存用に加工することが多く、塩漬け肉やソーセージやハムを作って貯蔵する。
魚はあまり好まれず、調理法も発達していないが、酒のあてとして茹でたザリガニを食べる習慣がある。
国民一人あたりの酒の消費量が世界屈指であり、主にビール・ワイン・シュナップスが好まれている。

スポーツ

野球・新体操・アーティスティックスイミング・ボートの強豪国として知られ、過去に出場した国際スポーツ大会でも常に一定の成績を残している。

かつてはスポーツ振興に予算処置を採られておらず、設備や道具を必要とする競技の人口が少なかった。しかし580年代からの経済成長を背景に、スポーツ振興策が実施されるようになると、国民がスポーツに興じる機会も増え、愛好者の裾野が広がるようになった。この内、新体操とアーティスティックスイミング(所謂芸術スポーツ)は国策として育成強化が図られている。
955年6月には第6回国際スポーツ大会を企画運営した。

野球に興ずるヴェールヌイの子供たち

その他

社会主義のお話

社会主義のお話は、ヴェールヌイの中の人が、かつてフォーラム上で連載していた駄文の集合体である。
現実世界における社会主義について、基本から変遷まで客観的に解説、紹介することを目的としている。
当初は連載予定もなく、適当な一人語り形式だったが、第六回より小芝居形式となっており恥ずかしい感じがする。
社会主義・共産主義政体をRPするなら参考になるかもしれない?

第一回社会主義の基本定義
第二回資本主義なくして社会主義なし!
第三回労働運動と社会主義の関係
第四回社会主義の基本まとめ
第五回空想的社会主義者たち
第六回共産主義ってなんぞや?
第七回第一インターナショナルの時代
第八回パリコミューン前日譚
第九回神話となったパリコミューン(前編)
第十回神話となったパリコミューン(後編)
第十一回ゆりかごから墓場まで!イギリスの社会帝国主義(前編)
第十二回ゆりかごから墓場まで!イギリスの社会帝国主義(後編)
第十三回社会民主主義と共産主義の復活
第十四回ドイツの社会民主主義
第十五回社会主義≠革命路線