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返信先: 970年レゴリス・成蘭首脳会談

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#7332


会談が行われたレゴリス帝国総統官邸及び官邸内部の紫水晶の間

 970年12月15日、レゴリス帝国を訪問した成蘭王国春上輝彦首相は、首都ブリンスト中心部にある総統官邸紫水晶の間において、レゴリス帝国シャーリー・イェーガー総統と会談を行った。
会談の内容については以下の通りである。

会談冒頭(全文公開)
レゴリス帝国 シャーリー・イェーガー総統
 春上首相閣下、レゴリスへようこそ。この総統官邸に春上閣下をお迎えできる事を大変嬉しく思います。
もしよろしければ、こちらのマウントハーゲンコーヒーをどうぞ。茶菓子にユーハイム・ティー・マイスターのバウムクーヘンも御座いますのでぜひご一緒に。また紅茶や緑茶もご用意しておりますのでどうぞ遠慮なく申し付け下さいませ。
(コーヒーとバームクーヘンを頂きつつ)

 まずは親愛なる貴国、成蘭王国が再建国と復興を遂げた事にレゴリス帝国国民、そして政府を代表して心よりお祝い申し上げます。
旧成蘭連邦王国が解体されてからおよそ3世紀が経過しましたが、国家として、こうしてまた国際社会に共に肩を並べられる事を大変嬉しく思います。
本会談が嘗ての蜜月な関係を取り戻す第一歩として寄与するであろうと強く確信しております。

成蘭王国 春上輝彦首相
 総統閣下、世界に冠たるレゴリス帝国において、このような機会を設けていただき大変光栄に思います。
 (ハンカチを取り出しながら)
 いやはや、緊張いたしますね。先代は、貴国を何度も訪問し、総統閣下にも謁見したことがあったと申しておりましたが・・・私は、慣れるまで時間がかかりそうです。
初めての海外訪問でして、ご無礼があれば、どうかご容赦くださいませ。
 (バウムクーヘンをいただきながら〕
 それでは、コーヒーをいただきましょう。こうして、コーヒーをいただくのも何年ぶりでしょうか・・・国際社会に復帰するまで、休息も十分に取ることができなかったものですから、
こうして、総統閣下とお茶菓子をいただく時間を共有できること、改めて喜ばしく思います。 

 貴国の祝意に、また、我が国の王族を手厚く保護していただいたことに改めて感謝いたします。
 旧王国時代に、貴国と、深い友好関係にあったことは、国内でも語り継がれておりますゆえ、外国といえば、貴国を想起する者がほとんどであります。
また、我が国の王族を手厚く保護していただいたのは、ほかならぬ、貴国と我が国の友好が真の友好であったことの証です。

 もともと、貴国と旧王国は、国際問題にともに取り組むことが多く、その中で、信頼と絆を深めながら、より高みを目指しておりました。その代表的な成果が、貴国のFENA加盟であり、神聖同盟と永久同盟の連携といえるでしょう。
 今般、我が国は、国際社会に復帰したわけですが、貴国との友好関係の維持・発展は、我が国が国際社会を歩んでいくうえで必要不可欠といっても過言ではありません。
この会談が、その出発点として、新たな歴史に刻まれるよう、私も努力してまいる所存です。

レゴリス帝国 シャーリー・イェーガー総統
 いえいえ、それはお互い様ですよ。春上閣下。私も3期目ではありますが、首脳会談をそこまで経験したことが無い若輩者に過ぎません。まだまだ、日々勉強させて頂いている身です。
それ故、私こそ何かご無礼な点ががあればご容赦頂けると幸いです。
(コーヒーのおかわりをお願いしつつ)

 国際社会に復帰するまで休息も十分に取れなかった………ですか。ご心労お察し致します。
国家というものが一旦滅び、それを再建国するとなると最初に建国した時以上の労力と時間が掛かり、途中で挫折することも少なく有りません。我が国も大昔の話ではありますが、355年に内戦が勃発し、最終的には国体を維持できず崩壊してしまい、それから20年以上もの長い月日を掛け内戦を終結させ、再建国し国際社会に復帰したという経験が御座います。然しながら、我が国のケースは稀なものでしょう。数多もの国家は滅亡の後、再建国を志すも国際社会に復帰することは殆ど無いのですから。
然しながら、貴国を含め近年はその前例を覆す国家が複数出てきております。その中に我が国の友邦であった貴国が居らっしゃった事は、我が国として大変嬉しく思う限りです。

 王族の皆様は亡命中の我が国において、来たるべき祖国復興の為にと精力的に活動されておりました。祖国復興を諦めず、懸命に活動されるその姿はレゴリス国民の心に打たれるものがございました。
亡命中の王族の皆様がいらっしゃったからこそ、我が国、そして国民らの成蘭への尊敬の念や情愛の念が消えることは無かったのです。ですから、我が国はお礼を受け取る立場には御座いません。

成蘭王国 春上輝彦首相
 総統閣下のご厚意が,我が国の再建を大きく推進したといっても過言でもないでしょう。貴国と我が国の関係は,単なる一方的な期待ではなく,双方の信頼により成り立っていることの何よりの証です。

その後会談は具体的内容へと進み、協議した結果次の内容で合意した。

国際機構・組織への参加について
・春上首相は、フリューゲル国際連合(以降FUN)等の国際機構や組織について、積極的な参画を表明した。
 一方でFUNについて非加盟諸国が多数おり、集団安全保障機構としてのFUNの機能を果たす為には非加盟国の参画も今後必要という認識を示した。
・イェーガー総統は参画についてこれを歓迎する意思を示し、またそれに対して強力な支援を行うと表明した。FUNについてはその認識に同意すると共に、今に至るまでの加盟招聘の説明を行い、
今後も積極的な加盟招聘を行うと述べた。

成蘭王国の今後の開発について
・春上首相は、自国の伝統的に工業立国が支持される傾向であることを述べ、それをベースにした開発を行うことを表明した。
・イェーガー総統は、工業立国について歓迎するとともに、必要に応じて支援することを表明した。

平和友好条約及び共同声明について
・イェーガー総統は、新たな両国関係の第一歩として平和友好条約を締結し、両国関係のさらなる深化を図りたいと述べた。
・春上首相は平和友好条約の締結について、これを歓迎すると共に、両国の認識をまとめたものとして共同声明の発出を提案した。
・イェーガー総統は共同声明の発出に同意すると共に、両国関係の新たな門出を祝うと述べた。

レゴリス帝国および成蘭王国間に於ける平和友好条約

前文
レゴリス帝国政府及び成蘭王国政府は、経済協力を始めとした各種協力や交流により両国関係の深化を促し、以ってフリューゲルの平和と安定を助長することを強く願い、ここに平和友好条約を締結することに決定した。

第1条
  両締約国は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に、両国間の恒久的な平和友好関係を発展させるものとする。
  また、両締約国は、前記の諸原則に基づき、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する。

第2条
  両締約国は、平等及び互恵並びに内政に対する相互不干渉の原則に従い、両国間の経済関係及び文化関係の一層の発展並びに両国民の交流の促進のために努力する。 

第3条
  両締結国のうちのいずれかが第三国との戦争に突入した場合、もう一方の締結国は中立を維持するものとする。

第4条
  第3条に規定された事態が発生した場合、一方の締結国の要請があり次第、もう一方の締結国は適正かつ公平な立場での仲介者としての役割を担う努力を行うものとする。

第5条
  本条約の有効期限をフリューゲル歴で10年とし、一方の締結国が本条約失効の6ヶ月前に、もう一方の締結国に対し条約の破棄を通告しない限り5年期限を自動的に延長するものとする。

成蘭・レゴリス首脳会談共同声明
 両国は,過去・現在・未来のどのステップにおいても,お互いに信頼しあうパートナーであることを確認する。

 レゴリス帝国は,成蘭王国のフリューゲル国際連合〔FUN〕への加盟を全面的に支持するとともに加盟にあたって必要な支援を約束する。

 両国は,目下のあらゆる国際情勢に鑑み,対話による合意形成をあくまでも追求し,一方的な暴力による結論の押し付けにあくまでも反対する。

 両国は,随時,国際市場の価格変動や需給の変化に機敏に対応し,必要な貿易措置を取ることを確認した。

 両国は,国際社会におけるあらゆる問題につき,引き続き協議することを確認した。

 両国は,政治のみに限定することなく,文化・経済などの官民とわない交流の深化を奨励することを確認した。

 両国は,両国関係のさらなる深化を目指し,不断の努力を重ねることを確認した。 

 また、春上首相閣下と同時に来訪された成蘭国王陛下は、ブリンスト市内各所をご訪問の後総統官邸にも立ち寄られ、既に会談していた春上輝彦首相閣下を同伴しつつシャーリー・イェーガー総統らを表敬訪問。晩餐会の後レゴリス帝国領内を歴訪され、レゴリス市民との交流を楽しみつつ,友邦の新たな友を得て、春上輝彦首相閣下と共に帰国された。