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返信先: 路別首脳会談スレッド

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#4811


950年12月29日、ロムレー湖畔共和国を訪問したエレーナ・ザラフィアンツ(ヴェールヌイ社会主義共和国閣僚評議会議長)は、首都ヴィル・ド・ロムレー北部に位置するロムレー中央議会議事堂において、アンリエット・ブランディーヌ・ビュファン(ロムレー湖畔共和国中央議会議長)と会談を行った。概要は以下の通り。

1.冒頭(全文公開)

アンリエット・ブランディーヌ・ビュファン中央議会議長
エレーナ・ザラフィアンツ議長閣下、そして信頼の名を冠する国の皆さん、ようこそロムレーへ!
観光と保養の国ロムレーに恥じないよう、歓迎申し上げます。
…とはいえ、空路の途上では少々あったようですが、皆さんの便に適用される基準は「外交・安全保障上の特別の配慮が必要となる臨時便」であって、言われておりました「民間の旅客ないし貨物定期便」の基準への抵触は問題となりません。ですから、皆さんを受け入れることに何ら支障はございません、私が保障いたします。
ともあれ、まずは歓迎のしるしに一杯どうぞ(赤ワインらしきものの入ったワイングラスを別府代表一行に手渡す)…A la vôtre!(「健康を」=仏語でいう「乾杯」)
(一同グラスを交わす)
さて、酒にこだわりのある別府人の皆さんならお気づきかと思いますが、それはアルコールが生成されないように発酵を止めた、ノンアルコールワイン、有り体に申しますとブドウジュースです。今年のブドウもなかなかの出来栄えのようで、数年待てばきっと良い出来のワインを期待できそうです。まずはロムレーのブドウを味わっていただきたく、ここではノンアルコールといたしました。付け合わせにチーズも用意しております(ここで多種多様なチーズが机に並べられる)し、何杯飲んでも酔うことはないのですから、どうぞ気兼ねなくお代わりもご用命ください。もちろん、後ほど予定されております晩餐会では、本物のワインを何杯でもお飲みいただけますので、その点もご安心ください。
…さて、改めまして、ロムレー湖畔共和国中央議会議長、アンリエット・ブランディーヌ・ビュファンと申します。どうぞアンリエットとお呼びになってくださって構いません。
私としましては、不死鳥のごとく蘇ったヴェールヌイ社会主義共和国をFUN、SSpact、ソシエテの仲間として迎えられることを喜ばしく思っております。
そして何より、この場に閣下をお招きできることは無上の喜びです。

※「空路の途上では少々あった」とは
ヴェールヌイは政府専用機に類する政府所有の要人輸送機を保有していない。
その為、天超路への外遊にあたってはヴェールヌイ人民航空の機材がチャーターされた。
過去に別府-成蘭往復便の国際線運行実績しか持たない人民航空は、長距離に対応する機材として、旧式のジェット旅客機(Кпс-901コミェータ)一機種五機を保有するのみであり、既に列国の環境基準に適応できないものであった。
その為、迎え入れる天超路は、コミェータを「外交・安全保障上の特別の配慮が必要となる臨時便」として取り扱った。
これは当然のことながら、事前調整の中で両国間で合意されていた事項のひとつであったが、ロムレーが特に観光立国としてその他の環境基準に厳格であることを挙げて「コミェータはこのままでは路国に着陸できない」という話が、半ば冗談として、機上の会話の中で広がったものである。しかし、これがどういうわけか(おそらくは帯同していたメディア伝てに)ロムレー側に伝わった結果、アンリエット議長の冒頭発言につながった。
同席していた国家保衛省の理事官は「皮肉ではないのか」と内心憤慨したようだが、その様子に気づいていたエレーナは、会談後その理事官に対し「我々は丁重に迎えられ、最大級の歓迎を受けた。路国の威信と名誉を貴方は感じなかったか。その発言にしても再建間もない共和国に対する本心からの配慮を表しただけだと私は理解している」と窘めたという。

エレーナ・ザラフィアンツ閣僚評議会議長
(乾杯とアンリエット議長の挨拶に続けて)
ヴェールヌイ社会主義共和国閣僚評議会議長、エレーナ・ザラフィアンツです。
会談の申し出を快くお受けくださり、またこのようにご歓待いただきましてありがとうございます。
貴国からは、再建直後から度重なるご支援をいただきました。
資金、建材といった直接的支援に加え、食用牛の種牛提供をいただき、壊滅的であった共和国畜産業の新たな基礎となりました。この事は国内メディアでも大きく取り上げられたところです。
共和国の政府と人民を代表して、まずは深い感謝の意を表させていただきます。そしてーー
(おもむろにグラスを掲げてみせ)
是非私からも乾杯をさせてください。
アンリエット・ブランディーヌ・ビュファン閣下の中央議会議長ご就任を心からお祝い申し上げたいと思います。
…За Ломераы!(「ロムレーのために」=別では乾杯などで「○○のために」が用いられる)
(再度グラスが交わされる)
ロムレーは世界屈指の観光と保養の国であるだけでなく、安定し優れた議会主義を支えとして、時代ごとの世界の趨勢の中で、一定の役割を担い続けてきた政治外交強国です。
そんなロムレーの新しい時代を背負って立たれる閣下と、外国首脳として最初にお会いできたことを光栄に感じております。
(ノンアルコールワインを一口)
我が国でもワインは、特に好まれている酒類のひとつなのですけれども、発酵を抑制して仕上げたノンアルコールワインは初めてです。スッキリとしているのに濃い甘み、そしてなにより、この香りは素晴らしい・・・フフッ、この素晴らしいブドウを醸して作る本物のワインはさぞや、ビロードのような仕上がりなのでしょうね。今年の出来も良いと仰っておられたことが、すぐにわかります。
ブドウの出来栄えはその年の気候に大きく影響されます。ワインもまた、ボトルの中でも熟成が進み、保管環境によっても味わいが変わっていくものです。
「ボトルが異なれば味わいが異なる」などと言われるわけですが、これは国家も同様ですね。
その国の人民が…時の政権がと言っても良いかもしれませんが、時代ごとの環境や課題にどの様に相対してきたか、その積み重ねが国家の出来ということになるのでしょう。私がロムレーを強国であると申し上げたのは、まさしくそのような観点からのものでもあります。

アンリエット・ブランディーヌ・ビュファン中央議会議長
「政治外交強国」。いささか面映ゆい、過分な言葉ですが、期待に応じ得る活躍こそが、栄光と尊厳、すなわち国家の威信の源であるということは、私達も十分承知しています。
(一呼吸おき、チーズを手に取り口にする。ここに置かれているチーズは、ワインの引き立て役とするべく、自己主張の弱いものだけが選ばれている。しかし、自己主張が弱いことは内容がないことを意味しているのではない。)
…ワインも、チーズも、「発酵」という時間の産物。
ユニティ計画によって、このフリューゲルに最初の人類が足を踏み入れてから9世紀半が経ちました。我々はその1/3ほど、貴国であればもう少しばかり長い歴史を、この星の上で歩んできたことになります。
国は、人と違い、やがて衰亡するとしても、決まった寿命のある存在ではない。私は医者として人が亡くなるところを幾度も見てきましたし、私のもとに着いた時には手遅れだったことだってあります。しかし、国は、閣下の仰るように、無数の課題に直面し、それに立ち向かいながら、長い長い歴史を積み重ねうるもので、たとえその時些細に思えた決定も、後に国家の命運を左右することだってありえましょう。それは平時に思えるときも、危機に思えるときであってもそうです。そうして、ある国は消え、ある国は絶え、ある国は残って歴史を紡ぐことが許されます。
その歴史の中では、様々な人々、様々な国々が、様々な選択をなしてきました。
国を閉ざし、何も為すことなく、独りただ静かに時を過ごすことを選んだ者もおりました。しかし、その始祖はやがて消え去ることとなりましたし、それを掲げた者も今やそうではなくなっています。無為に時間を空費することは、腐敗とやがて来る衰頽しかもたらさない。たとえうまくいったとしても、それはただ存在しているだけにしかなりません。あるいはこれは、我が国においてもそうなりえたことかもしれなかったのですが。
つまりは、心を閉ざし何事も為さないという理念は理想にはなりえません。しかし、もっと多様な、理想と呼べる理念も試みられました。
たとえばもう少し国を開いた者もいます。同胞とみなす限られた国々だけを仲間とし、互いに連携しようと。しかしそれもまた、究極的には、同胞とみなさない無数の国々の敵意に晒され、やがて限界を迎えることになります。そうでなくとも、そのような国は、栄光と尊厳に浴することができません。そして敵意は、実に長く後をひくものです。
掲げた理想が成功した事例もあります。国連こそはその一つでしょう。「国際平和」の理念は、一見して新しい。しかし、それが本当に古い理想に基づかないものならば、花開くことは難しい。その伝統を引き継ぎ、見事に結実させた者の功績と手腕は、称賛に値するものです。
あるいは仲間との協力も、それ自体が排他的でないならば、大いに世界に善をなすこともできます。我々と貴国がともに関わるところでいえば、SSpactこそはそれに当てはまるでしょう。一見して「社会主義」の理念と言う看板を下ろしたように見えて、それは今やよき協力者を他の誰よりも獲得しているのですから。そしてそうなれば、存在こそは力になり、無理にその中で何事かを為そうとする必要すらないのです。
私が思うに、この星の上で生成消滅はありふれたことで、そして時間の経過を「腐敗」でなく「発酵」へと導くのは至難でありました。何事かを為そうとするかそうでないかよりも、もっと問題なのは、閉じこもろうとすることです。開かれた関係は、国際秩序をもっとよいものへと導くものです。そして、これから我々が直面する課題の数々に対しても、そうしなければなりません。
そういう意味でも、我が国の座するところを越え、今や天へ昇る勢いで飛び立ちつつある(会談当時の時期に順位において路別が逆転した)貴国からお知恵を拝借できることは、着任して間もない私にとっても大変勉強になることです。
主に国際情勢に関することが中心となるとは思われますが、有益な意見交換ができるものと確信しております。この会談の成果は、ロムレーワインよりも味わい深いものとなることでしょう。

エレーナ・ザラフィアンツ閣僚評議会議長
「政治外交強国」という言葉は、けして世辞で申し上げたわけではございません。国際社会の期待に応じ得る活躍、アンリエット閣下のもとでロムレーは更に大きく飛躍されるものと信じております。
アンリエット閣下のお言葉にもありましたように、各々の時代を乗り越えて歴史を紡ぎ続けてきた国、そうした国が、結果として世界からの信頼と尊厳を獲得してきたのではないかと思います。(もちろん歴史が長ければそうということではない)
そのことと、閣下が例えられた各国の行末の中で、はたして我が国はどうであったのか、全てのヴェールヌイ人は過去を顧み、これからの世界の中でどうあるべきなのか、向かい合わなければなりません。我々が責任ある立場を求め真に飛躍するのであれば、これは避けては通れない道であると、私は考えているところです。その意味でも、統計上の(別路が逆転した)国際指数に何の意味があるでしょうか。
我が国の外交方針は「平和/対等」です。大国小国の差分によらず、この惑星のひとつの地域を統べ、そこに住まう人民の幸福に責任を持っている主権主体は、その権威を相互に認め合い尊重する関係でなくてはならない、という考え・・・これは建国黎明期に我が国の国父が掲げたものでありますが、しかし、我々はその上で、我々の身の丈を知っております。
・・・・この度の私共の外遊においては、ヘルトジフリール(天)、ロシジュア(超)、そして貴国(路)を歴訪することとなりました。
天は絶え間なく重要な友人であり続け、我が国の興亡を知る国です。超は平和を愛する、この時代からの新しい友人です。そして貴国は、経済モデルや旧来のソサエティで交流を持ち、またその後の我が国の混乱と滅亡を知り、良い意味で批判的に捉まえてくださった国です。
貴国との対話や協力関係の樹立、国際社会において一定の連携を模索することは、我が国が過去と向かい合い、未来を志向するにおいて重要な意味を持つものです。
現在、両国はソサエティ、SSpactという枠組みの中で席を共にしております。貴国は国連一般理事国という立場にもありますから、より広く深い視点を有するところでありましょう。これらの国際組織や枠組みのあり方について、意見交換、意思共有を図ってまいりたいと考えています。
国連の組織運営については、かねてより貴国が意見を有しているものと理解しておりますし、社会主義の看板を下ろして久しいSSpactはセニオリス共和国の準加盟でその多様性が一層高まりつつあります。そしてソサエティは、それぞれの参加国ごとに様々な感情や思惑があるところであり、これが国際の一部で齟齬を生んでいるようにも感じられます。アンリエット閣下、あらためて本日はよろしくお願い申し上げます。
(残るノンアルワインを飲み干して)
長くしゃべると喉が乾きますね笑 いや、実は私はヴェールヌイ人の癖にと申しますか、そこまでお酒が強くないものですから、このノンアルコールワインは最高です。もう一杯いただいていいですか?

アンリエット・ブランディーヌ・ビュファン中央議会議長
先ほどと同じものでよろしいでしょうか?色々とご用意はしておりますのでよろしければお試しください。
(ノンアルワインを別府代表のグラスに注ぐ)
会談の前に、路別関係史に関連する文献を少しばかり調べました。
(書棚に歩み寄り、戸棚を開き、古い文書を取り出す)
かつての我々の間でENECやソシエテといった場での交流があったことはよく知られておりますが、私が確認できた限りで、最も古い路別の接触は、建国直後に貴国から支援の提案があったことに遡ります。
この時のことに関して言うと、当時我々が必要としていたのは資本でも安全でもなく新世界の知識と技術、それゆえ「STEM人材の留学」を求める旨回答し、一方で当時の貴国の側はそれを提供する態勢が整っていなかったことから、これが結実することはありませんでした。その後、福祉国家形成の上で貴国がモデルとされるということはありましたが、これは実際の貴国というよりは、伝聞情報や出版物から得た、イメージとしての貴国から制度設計のアイデアを取り入れた、という話です。本格的な路別交流史の開始はソシエテの創設を待つことになりました。そしてその後の歴史は、もう知られている通りです。その歴史には、貴国の言うところの古き友人、大天使の国、そして新しき友人、超越の国の名前も、光輝ある、栄誉に満ちた主権主体として、幾度も名を現わしていました。
…そして、この惑星に存在する全ての主権主体は対等でなければならない、これは我々にとっても、建国以来、我々がフリューゲル諸国に留学へと出る前より親しみのあった、いや、そのような交流に先立って基礎となった考え方です。それが今でも広くロムレー人に受け入れられているのは、湖畔共和国が自然との共生を選び、過度な産業の成長を慎んでいるからかもしれませんが。しかしただ大きくなることよりも、あるべき姿があると考えることは、おそらく貴国にも共通することでしょう。
閣下の仰るように、我々の論ずるべき課題は、今の国際組織や国際的な枠組みになります。具体的にはソサエティ、SSpact、FUNということになるでしょう。
現在のフリューゲルにおいては、大国間の連携が強い影響力を持っています。私はこれを否定するつもりはありません。自然なものだからです。小国寡民を選ぶことに理由があるとしても、その理由には玉座につき他者を服従させることを望まないという意思が含まれているのですから。いかなる国民においても、「個人の自由、学問の自由、国民の政治的自主権、個人および諸国民の平等、互恵、平和共存、超越、地方分権、共同体における各個人の意思決定への参画」(バラ園の協定第一条第一項)は普遍の超越的価値であり、そのような諸価値に対する相互の理解のあるところに、「主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に、両国間の恒久的な平和友好関係」(路天相互不可侵・学術交流条約第一条)は築かれるものですから。小国と小国の間の関係も、無価値で無内容で無意味なものではないのです。
個別の課題に向き合う中で、国際秩序に関する両国の価値観に対する相互理解も深まるというものでしょう。…私はそれを期待しております。

2.スラヴ主義について(概要)

(1)ビュファン議長は、ヴェールヌイの再建を祝福すると共に、これまでの両国関係を振り返る中で、過去の民族主義的誤り(スラヴ主義)について言及し、そうした民族主義が、その他の主義、方針と結びつくことは、全面的に対話の余地を奪うものであったと述べた。また国家と国際秩序の健康を保つ為にも、そうした問題は適切に捉えられるべきであり、不用意に扱うことは厳に慎まれなければならないとの認識を示した。
(2)ザラフィアンツ首相は、スラヴ主義を含む優越思想に類する民族主義ナショナリズムが、ヴェールヌイの国是並びに人民が有すべき精神性と相容れるものではないということを明確に表明すると共に、労働党はもちろん、議会が一丸となり反省と総括を適切に行っていくとした。また、外国におけるスラヴ主義の浸透を推し進めた政治主体が、既にその方針を放棄して久しいこと、また今日の政治状況からして、再度スラヴ主義が懸念を生むことは無いという認識を示した。
(3)ビュファン議長は、ヴェールヌイにおいての総括を支持するとし、その他の関係国においても、スラヴ主義のような民族主義が過去のものとなっていることに触れ、望ましい姿であると述べた。
(4)ザラフィアンツ首相は、ビュファン議長の認識に同意しながらも、スラヴ主義は反省・総括すべき事象であると同時に、過ぎ去った歴史でもあると述べ、特に、ヴェールヌイはガトーヴィチと未来志向の関係を望んでおり、国内における総括を、その土台にしたいと説明し、理解を求めた。

3.ソサエティについて(概要)

(1)ビュファン議長は、先のヴェールヌイ・ヘルトジブリールにおける首脳会談でのヘルトジブリール側の提案が元となり、ヴェールヌイがソサエティへの参加資格を再度有することが確認された事を受けて、それまで実質的に休眠状態であったソサエティそのものについて言及されることになった事象に触れ、ヴェールヌイとしてソサエティをどのように捉えているのかを尋ねた。
(2)ザラフィアンツ首相は、ヴェールヌイが、滅亡前の国際条約・保有債権などあらゆる分野における権利を喪失しているという立場を有していることを確認した上で、ヘルトジブリールとのパートナーシップの強化と、将来の国際における役割と責任が十分に議論された結果として、報道されている通りの経緯につながったと説明した。
(3)ビュファン議長は、ソサエティがその役割を正しく発揮する為にも、その透明性が確保されなければならず、それが現在に至るまで諸外国に懸念を与えている要因の一つであると指摘し、情報の積極的な公開、特に議事録の開示が必要であるとの考えを示した。
(4)ザラフィアンツ首相は、ソサエティが、ある一定の価値観を共有しうる主要国間の会議体であって、その性格上、適切に国際に影響を与えることが望ましい一方、ある種のブロック化や過度な圧力主体ではあってはならないと述べた。また、参加国間で意見が相違することもまた、健全な姿であり、そのようなあるべき姿を示す為にも、議事録の公開は必須要件だという考えを示し、これはソサエティ創設時から一貫したヴェールヌイの立場であると強調した。
(5)両首脳は、両国がソサエティに対する認識で一致することを確認すると共に、議事録の公開に向けて連携していくことで合意した。
(6)両首脳は、過去のソサエティ交渉に関する資料について、両国双方への開示、共有を目的とした「情報交換に関する覚書」を締結することで合意した。

4.国連について(概要)

(1)ザラフィアンツ首相は、フリューゲル国際連合が、その制度や運用規範において、新興国をはじめとした多くの国々が積極参与することの障害になっているという考えを示し、そこから予想される国連の展望について述べた上で、ヴェールヌイとしての参与方針について詳細に説明した。
(2)ビュファン議長は、ロムレー国民が等しく有する国連認識について説明した上で、フリューゲル国際連合が、大組織が抱えうる問題を、まさしく複数有しており、そこから発生する弊害について、原加盟国も逃れることができていないと指摘した。また、ロムレーとして、そのような弊害、硬直化の悪影響をなくすよう努めていくと表明した。加えて、恒久の平和、そして国連を長期に渡り存続させることは、国連を創設することよりも、より多くの困難が予想される試みであると述べた。
(3)ザラフィアンツ首相は、ロムレーの対国連政策について理解を示し、支持することを表明した。

5.SSpactについて(概要)

(1)ビュファン議長は、ロムレーにとり、レゴリス・ヘルトジブリール・カルセドニーとの協調関係にコミットすることが重要であるとの認識を有しているとし、SSpactへのオブザーバー参加はその一環であると述べた。
(2)ザラフィアンツ首相は、SSpactの変遷に触れた上で、多国間軍事同盟として、現在機構が有している影響力を、締約各国がよく理解しなければならないと述べた。また、ロムレー並びにレゴリスが、オブザーバーとして必要な助言を提供していることが、機構の運営に大きく貢献しているとの認識を示した。