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トケンPLC委員長、改憲を約束して大統領に当選

1002年6月27日付〈中央通信〉

 26日に投開票が行われた大統領選挙一般投票は連合党及び民主前進党の推薦を受けたトケン・コーサイト生産搬送配給委員長が64.2%を得票し、人民党の公認するケネト・カーネリアン中央処理委員長(得票率13.2%)、革新党のロンド・カーネリアン内務公安委員長(得票率10.7%)、南の風のアドリアン・ビニェス・ガルドス動力委員長(得票率9.8%)を破って当選した。ロシェニ・ツァボライト大統領が1002年末をもって退任する後を受けて1003年1月1日から第13代大統領に就任する。1位候補の一般投票での得票が50%を超えることで上院投票が行われずに大統領が決定するのはトーネ・ユーファストーン元大統領が再選を果たした972年選挙以来30年ぶりであり、議会の多数派の支持を得られなかったために12年間事実上何もできなかったロシェニ政権への反動として連合党中心の安定政権が支持される形となった。野党系が候補一本化を果たせなかったことも追い風となった。
 トケン生産搬送配給委員長は991年にロシェニ大統領によって生産搬送配給委員長に指名され現在2期(12年間)を務め終えたところであるが、その間に穏健なサンディカリストとして国内世論の広い支持を集めた。一方、外交政策については「一般理事国の地位を望む国がいるなら共和国と交代することを検討すべき」などかなり消極的な姿勢が知られており、選挙期間中の討論会においても人民党・ケネト中央処理委員長と歩調を合わせて革新党・ロンド内務公安委員長の外交政策に対して攻撃を加えるシーンが見られた。
 トケン生産搬送配給委員長は選挙期間中に「任期中の改憲を約束する」と明言しており、民主前進党が提示した草案をベースにした改憲を目指すとしている。ただし、民主前進党と同党の草案を支持することを明確にしている連合党のサンディカリスト系の下院議員は合わせても200人強で、改憲の実現(下院の3分の2、計400議員の賛成)には連合党の自由主義派閥を取り込むだけではなく58議席を有する革新党か75議席を有する南の風のいずれかの支持を得ることが必要な状況である。両党は民主前進党改憲案を巡って議論が紛糾しており、特に革新党の委員会社会主義を強固に信奉する20人余りのグループは「党が改憲案に賛同するなら離党して反対票を投じる」と明言しているなど、改憲は必ずしも見通しが立った状況とは言えない。改憲が実現するか否かは今後の議論と各党の姿勢次第といったところであろう。

トケン大統領、カラン上院議員を外交委員長に指名

1003年1月13日付〈中央通信〉

委員会氏名イデオロギー政党・期
中央処理委員長ケネト・カーネリアン委員会主義人民党・5期
内務公安委員長シーク・ウェストカーネリアンサンディカリスム連合党・新任
軍部委員長ライア・モリオン委員会主義人民党・新任
動力委員長エドムンド・カルデラ・アバスカル自由主義南の風・新任
生産搬送配給委員長エルネ・モスアゲート社会民主主義無派閥・新任
住環境委員長アルネ・ムトロライト中道無派閥・2期
研究設計委員長ナカノ・クリストバライト中道無派閥・4期
技術委員長ギテン・コーサイト委員会主義無派閥・4期
外交委員長カラン・クリソプレーズ委員会主義人民党・新任
トケン政権下の委員長一覧

 トケン・コーサイト大統領は12日、退任するレクト・アメトリン外交委員長の後任としてカラン・クリソプレーズ上院議員を指名した。カラン上院議員は人民党系の派閥に属しており、レクト外交委員長に続いて人民党系の人物が外交委員長に就任することになる。人民党は改憲に反対する立場からトケン政権には野党的な立場で臨んでいるが、近年外交政策面では世論が「孤立主義的な安定」を望む声から人民党への支持が集まっており、トケン大統領自身も「外交政策では人民党に近い」(政治学者)との理由もあって人民党系の外交委員長を指名することにしたとされている。また、人民党の勢力が強いとされるいわゆる「三大城塞」のうち近年革新党系の人物が指名されることが多かった軍部委員長にも久々に人民党系のライア・モリオン上院議員が指名された。

共和国議会選挙、民主前進党躍進

1000年12月27日付〈中央通信〉

 26日に共和国議会選挙の投開票が行われ、民主前進党が改選前を21議席上回る71議席を獲得して躍進を果たした。960年に大勝して以来一貫して第1党の地位を維持している連合党は前回からほぼ横ばいの277議席となり、単独過半数は回復できなかった。連合党幹部はこの結果を受けて民主前進党と1002年次の大統領選挙の候補者調整を含めた協力体制の構築に入る模様であり、民主前進党が一貫して訴えている改憲に対しては弾みとなりそうだ。
 一方、改憲に対する「抵抗勢力」である委員会社会主義を掲げる両党は合わせて200議席の確保という「最終防衛線」を維持できなかった。人民党は31議席減らして119議席に終わり、30年ぶりの低水準となった。同党の孤立主義的な外交政策ー国際社会に対する積極的な関与それ自体を差し控えるべきだとする態度ーは少なからず支持を集めたものの、委員会社会主義自体に対する世論の支持はほぼ完全に失われており、基本的には「三大城塞」を中心とする人民党の岩盤支持層以外からの票は得られなかったと言える。革新党の党勢の退潮はより一層深刻で、前回選挙よりは3議席多いものの58議席は同党の歴史からすれば壊滅的な状況であることに変わりない。同党の看板政策であったFUN主義、特にFUN総会を通じた国際法規範の整備はもはや全く支持されておらず、国際社会の安定に法規範が有用だとする勢力でさえ「総会決議では実効性が期待できない」としてより「現実主義的な」外交政策を掲げる連合党に票が流れる状態である。
 南の風はほぼ前回並みの75議席を確保、今後連合党・民主前進党が進めていくであろう改憲に関する議論に対する発言力を確保することに成功した。とはいえ、民主前進党の訴えるような方向性の改憲にはデメリットが大きいと考える権威主義派と「何はともあれ委員会社会主義の打破は必要」とする自由主義派の間にはかなりの溝があり、党内の見解が統一される見通しは立っていない。

【経済】「南の風」、セフィロトノード議案について「投票が行われることに対しては賛成したが、制限自体への賛否は示していない」と説明。議案自体については投票前に否決要件が充足されたため賛否表明は行わず。
【国際】タント・スティショバイト元外交委員長、第8代フ中銀総裁に任命さる。「国際経済安定のため尽力する」

【経済】複数国からの商品輸送に遅延も、輸送を催促せず。カラン外交委員長「需給状況に配慮」

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