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和気宮皇帝陛下践祚他

【政治】扇宮皇帝陛下、和気宮皇太女殿下へ御禅譲。第十九代皇帝に。

(公方府広報:景雲十六年(972年)8月2日)

 昨8月1日、畏くも 扇宮皇帝陛下に於かせられては、 和気宮皇太女殿下への御禅譲を執り行われた。宮中では和気宮新帝践祚のため、剣璽等承継の儀、即位後朝見の儀が即日執り行われた。これにより 和気宮皇太女殿下は 第十九代皇帝の高御座に就かせ給われ、 扇宮皇帝陛下は 太上皇帝の位に就かせ給われた。今般の御禅譲は去る971年の児島宮第十七代皇帝陛下の御崩御によるものであり、恐れ多くも 扇宮太上皇帝陛下は「院(児島宮皇帝)の隠れ給わるるよりこの方、本朝は大きな節目を迎えようとしている。和気宮新帝には、皇祖大皇祖の日嗣を頂く日本神皇本朝人皇の悠久の佳麗に粗相なき君の務めを果たしていってほしい」と仰せになられた。
 皇帝陛下即位の際に執り行われる即位礼正殿の儀は、今年12月に執り行われるとの事である。

【政治】和気宮皇帝陛下、即位礼正殿の儀を務めらる。

(公方府広報:景雲十六年(972年)12月26日)

 昨12月25日、 和気宮皇帝陛下に於かせられては、宮中に於いて、即位礼正殿の儀を執り行われた。即位礼正殿の儀は 皇帝陛下のご即位を広く国の名が居に知らしめるための朝儀であり、地球時代の平安時代からの古式を今に伝える、威厳に満ちた朝儀である。

 即位礼正殿の儀に於いて、畏くも 皇帝陛下は以下の 勅語を御下賜あそばされた。

 朕惟うに皇祖大皇祖本朝の礎たる大日本国を建てしより幾千年の隔たり在り。本朝大日本の栄耀を受け継ぎ国を興し民を紡ぎ、既に五百五十年を超えんと憶ゆ。茲に朕、精良なる爾有衆に告ぐ。
 本朝国史の淵源を訊ぬれば、抑々本朝初代人皇駿河宮国を建て、二代人皇明日香宮国治らせしより五百五十年、時に本朝或いは三度社稷を亡失し、或いは万世一系の皇統を分かち海内を二分し、或いは妖霊星に京師を焦かれ、国難の数此れを詳らかにすること難し。然れども本朝人皇の万世一系の皇統の絶えざる事、まさに本朝社稷を今日まで護持せる所以にして、億兆有衆の国を惟う赤心の結実なり。朕伏して、日本神皇本朝人皇諸皇霊に、本朝を奉護せらる御稜威に謝し、本朝幾万の戦の庭に散りし士共に、本朝を護持せんがため出ださる血河を思い、以て朕光輝ある本朝国史に恥じぬ大業を致さんが為、謹んで十善の床を踏みて、此れを穢す事無からんことを庶幾う。
 爾有衆、斯くも普土有史に燦然と輝く本朝の光輝有る繁栄を一層輝かさんが為、億兆一心し労働に勤しみ、成果を競い難渋の課題を乗り越え、日本神皇本朝人皇諸皇霊の初志を体せよ。

 かくて古式にのっとった即位の礼は成功裏に成功し、 皇帝陛下は即位礼の後畏くも我ら億兆臣民の前にオープンカーでその御竜顔を開帳され、 皇帝陛下のご即位を祝う我ら臣民の熱狂に応えられた。その後 陛下は宮中にて御陪食を催され、将軍殿下以下文武百官とのご親睦を深められた。
 児島宮皇帝陛下御崩御の大喪も明け、帝国は新たに 新帝陛下を仰ぎ奉ることで、今後より一層の発展を志向していくことであろう。

【社会】皇帝陛下践祚を受け宮内庁は改元を発表。新元号は「信成」

(公方府広報:景雲十七年(973年)1月8日)


 和気宮皇帝陛下のご践祚を受け、宮内省は改元を発表。勘案の結果、新元号「信成」を制定。2月より使用すると発表した。
 「信成」の出典は毛沢東の『論聯合政府』より「因而任人民、和人民打一片」勘案者は宮内省図書寮文章博士の豊臣綾修卿。
 これによりフリューゲル歴973年は1月までが景雲十七年、2月からは信成元年となる。

【文化】石維共同制作映画「アヴァロン」公開

(山王新聞:信成元年(973年)9月3日)

(予告編動画はヴェールヌイ氏に作ってもらいました。ありがとうございました)

 今月一日より、石動を代表する映画監督、押井護氏による、初の石動・ヴェールヌイ共同制作映画「アヴァロン」が公開された。通成映画興行ほか数社により制作された同作は、全編ヴェールヌイロケが敢行され、俳優もすべてヴェールヌイ人が起用された、石動映画史上類を見ない作品となっている。撮影にはヴェールヌイ国家人民軍が全面協力しており、映画に登場する戦車や攻撃ヘリは、国家人民軍の所有する本物の兵器を使用している。
 かつてない規模の全編ヴェールヌイロケに加え、最新CG技術を駆使して制作された本作は、押井護監督の最新作という事も手伝って、石動国内に大きな話題を呼んだ。同作は公開初日で週間映画興行収入ランキング1位を達成し、チケットも当日では入手困難になるほどの反響を呼んでいる。

 本作につい映画評論家の岩動仲仁氏は「本作はまさに押井監督の最高傑作と言っても過言ではありません。ヴェールヌイロケや実物兵器の使用も見どころの一つですが、これらの素材を大胆に加工した意表を突くCGエフェクトの表現も見どころの一つです。また仮想現実を舞台とするゲームのプレイヤーを主人公とすることで、「自己認識」をこれまで自身の作品のテーマの一つとしてきた押井監督ならではの、押井節に溢れた驚きのラストが用意されています。本作はこれまでの押井作品の集大成ともいえる作品であり、押井監督の信者…失礼、ファンはもちろん、あらゆる人が楽しめる本格SF映画として仕上がっています」と評した。

「アヴァロン」あらすじ
 近未来、「アヴァロン」という仮想現実に於いてプレイされるゲームが若者の間で人気を博していた。ゲーム内でのミッションをこなすことで現金報酬を得ることが出来るが、ゲームから抜け出せず「未帰還者」となる者が後を絶たない危険な非合法ゲーム。それが「アヴァロン」だった。
 かつて伝説的パーティー「ウィザード」のメンバーだった凄腕プレイヤーのアッシュは、かつての「ウィザード」のメンバー、スタンナから「クラスSA」の情報を得る。彼女は「クラスSA」にたどり着くことが出来るのか? なぜ彼女はクラスSAを目指すのか? そして彼女が目にした
「クラスSA」の正体とは?

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