労働党、民主農民党、文化自由連盟3党は、再建復興が前倒しで進行している事に関連し、従来国政制度の修正と再開、人民議会選の時期について合意した。
再建実務を担ってきた復興省も「再建事業のみならず、外交面においても既に複数の国際機関から接触もあり、これらと協議を進める上でも、早期に選挙を実施する必要性がある」との認識を国家評議会に示していた。
国家評議会内でも、連盟が早期議会選に向けた協議を提案しており、今回これが実現、異例のスピード合意に至った。
合意では、従来国政制度(人民議会/憲法委員会の再開)について945年までに回復するとし、人口1200万人に達し次第議会選を実施、議会選の結果確定後、一ヶ月間の引き継ぎを経て現行の国家評議会は解散する見通し。
再開にあたって、現在の人口等を考慮し、人民議会は定数を従来の500から200へ削減する。
また憲法委員会の委員5名の任免にあたっては、閣僚評議会(首相)が任命権を、人民議会が罷免権を有していた現状から変更され、指名権者として閣僚評議会(首相)が3名、人民議会が3名の計6名とし、内1名を議長として首相が指名することができるとした。なお罷免権は引き続き人民議会が有する。人民議会の機能と憲法委員会の公正性が強化された形だ。
各行政機関が復興省下で統率されている事については、一旦はこれを維持し、新しい政府と議会で今後検討していく方針だ。
3党合同での会見で、各党の代表は以下のように述べた。
ナタリー・ジダーノフ 国家評議会議長/労働党書記長
全党協力による国家評議会の形成は、正に建国初期の党内民主主義を基盤とした労働党指導体制下での労働者評議会を現代に蘇らせ、国の基盤再建を強力に推進する上で同様に機能した。
これからの経済再建ではミクロの視点から事業を推進する必要があり、これには議会を通じてより細やかな政治が必要となる。
純粋社会主義に基づく民主主義共和国が辿るべき道を我々は2度歩むことができた。100年以上の空白を経てもなお、共和国人民がその理想を失っていなかった証左であり、この困難な時期に国権の最高責任者を任された身として、人民に深い感謝の意を表したい。
セルゲイ・クレメーニュ 文化自由連盟議長
連盟は583年の結成以来、共和国の民主主義の発展を最大の目的として活動してきました。正しい民主主義は、公正な政治、平等な社会、そして健康であることが、健全な精神を育んでこそ維持されます。
再び、私達の社会主義制度を強固たらしめ、もって世界からの信頼を回復する為に、共和国の全ての政党は責任を果たさなければなりません。再開される議会で、我々は引き続きその役割を担います。
今回の議会選は、584年の第一回選挙に匹敵する重要性を帯びています。純粋社会主義の理想は国家の屋台骨であり、これを政治、経済、外交全ての分野で推し進めなくてはなりません。
我々は未来志向ですが、過去の反省なくしてそれはありえません。一時、特に外交・安全保障の分野で、反省総括すべき事案があり、これが国家機能停止の遠因となったことは明らかです。連盟はこの点を厳しく追求、調査していきます。そしてより公明正大な政治を共和国にもたらしたいと願っています。
オリェーク・イワノフ 民主農民党代表
全党合意の上、議会選の早期実施が実現されることを大変うれしく思います。
民主主義の政府を再び打ち立てることは、政治経済活動を促進する為の必要最低条件であり、我々はこれを契機として、経済再興と外交の立て直しを図ります。
フリューゲルにおいて経済は外交と一体で存在しており、それは共和国が自主独立した完結経済を構築したとしても、変わるものではありません。
誠に幸いにして、共和国の再建復興は一定の注目をもって迎えられ、予想を遥かに超える支援を受けるに至りました。新規建国であればこのような事は起り得ないのであって、経済外交について甘んじず緊張感をもって取り組むことが、今最も重要なことなのです。共和国の国内産業構造がどうなっていくにせよ、安定的資源輸出先の確保なくしては、安定した発展は望めないのです。我が党は、共和国に経済そして外交における第二の最盛期をもたらすべく邁進していく所存です。
(発行日33934期942年8月初旬)