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【社会】市民「選挙よりもカニが食べたい」サンシャガニ輸入を求めデモ ほか

910年4月1日付ミルズ地域統治委員会広報〈ミルズ通信〉

【社会】市民「選挙よりもカニが食べたい」サンシャガニ輸入を求めデモ

4月1日に首都にてサンシャガニ輸入を求める市民たちによるデモが行われました
デモの参加者たちはカニ型の仮面を被り横歩きで踊る独特の舞を踊りながら「選挙よりもカニが食べたい」「サンシャガニを市民の手に」「甲殻類をたべさせろ」などと書かれたカニ型のプラカードを手に持ち3時間にわたり行進した後に解散した模様です
なお、参加者の一人は本紙のインタビューに対し「蟹を食えないのは基本的人権の侵害だ」等と答えています 
文責:リアス・ジェファーソン(Rias Jefferson)ミルズ地域籍 (※無編集)

【ミルズ市民に聞く!】”アダムこう”は超越修行で? 「悪趣味だ」不満の市民

ミルズ地域内で”アダム”の名を関する事象が相次いで生まれている。
これらの名は当然、旧ミルズ皇国において君主として降臨したアダム・フォン・ミルズ氏から取られたものであるが、相次いだ命名は以外なことに880年代後半に入ってからのものだ。
アダム第一号はミルズ地域南西部において発見された鉱脈に対し名付けられたもので、通称は「アダム鉱」という。
この「アダム鉱」の命名を皮切りに、以降ミルズ地域内ではありとあらゆる事象が”アダム”の名を冠するようになった。
他に目覚ましい例としては、ミルズ地域内に於いて拡大する不動産詐欺に対し「アダム講」と名付けられた例まである。
しかし、これらの”アダム・ラッシュ”に対し今回取材した市民は「悪趣味なブームだ」と不満げだ。
半ば自滅の格好において主権を喪失した旧皇国が振り返られるにあたり、アダム氏はその混乱の主原因として頻繁に槍玉に挙げられる人物である。
国連統治体制発足後アダム氏は姿をくらましたままではあるが、取材ではかつてのカリスマ性は影も形もなく、痛烈な批判と共に早急な斬首を主張する市民さえ見受けられる。
この市民もまた同氏には複雑な感情を持っていると言う。
「旧皇国における彼は唯一の良心的人物であったと思う。私は当時若者であったが、”政党会”の躍進に自分でもよくわからない気味の悪さを感じていたのは事実だ。しかし振り返ってみれば、主権喪失に至る事態へと至る自滅の道を舗装していったのもまた彼であるという他ない。私は彼に対するこの感情をどう表現すればいいのかわからない。私のような感情を抱える市民は少なくないだろうに、かのごとくたやすく”アダム”の名を使うことには底知れぬ悪意を感じざるを得ない。」
市民は「断固としてこの表現は批判したい。」と語った。ブームを作り出しているのもまたミルズ地域の市民であるとの声もあるにせよ、ミルズ市民のアダム氏への想いは複雑なようだ。
ところで、”アダム・ラッシュ”の一方で現実のアダム氏を見てみれば、姿を表したわけでもなければ過去のなり振る舞いに注目が集まったというわけでもない。
今回の市民の抱える複雑な感情を抜きにしても、唐突で特別な滑稽さもない流行にはいささかの不自然さは感じざるを得ない。
アンカラ大学社会学部応用心理学科のフェルハト・センカル教授は「ガトーヴィチ人による”アダム”のプッシュが効いた」と分析する。
「発端は間違いなくイヴァングラート帝国大学教授による『アダム鉱』命名です。この後ミルズ地域の諸媒体においても『アダム草』『アダム道』など”アダム”の名を関する動きが追従していきます。これに拍車を掛けたのが報道局による『アダム講』注意喚起であり、一見ナンセンスな命名が旧皇国の体制揶揄に結びつく形で著名芸人などを経由し爆発的なブームとなりました。『アダム講』報道はガトーヴィチ人により為されたわけですから、まさしくガトーヴィチアン・ジョークの賜物と言えるでしょう。」
一方でイスタンベル大学法学部超越エネルギー科学科のハサン・カヤジ准教授は、「『アダム鉱』発見前後において超越の揺らぎが見られた」と異なる切り口からある分析を行っている。
「この国ではその国家体制から、国外のあらゆる超越揺らぎを機敏に観測することが出来るのです。これまで超越のパルス的揺らぎが不定期的に観測されていました。私はこの原因を把握することが出来ずにいましたが、ある時爆発的な揺らぎが観測されました。調査してみると、全く同じ時期にミルズ地域に原因不明の爆発が発生していたのです。私はここから、不定期の超越揺らぎはミルズ地域内が発信源であると確証を持つに至ったのです。」
ハサン准教授によれば『アダム鉱』が発見された時期の前後において、トルキー社会主義共和国内の超越観測施設による観測結果に変化が見られたという。
「ある時点に大規模な揺らぎが生じ、以降揺らぎが非常に緩やかに収束する方向で推移しています。これはミルズ地域内において行われた”超越修行”が”成功”したことによるものと見て間違いないでしょう。」
アダム・フォン・ミルズ氏が森林中において”超越修行”を行っているとの噂は存在していたが、統治委員会は「裏付ける証拠は何も存在しない」としている。
ハサン准教授の説に基づいた場合、その修行が実った形となるアダム氏は何を得るのだろうか。
「超越は君主を失ったロシジュアに浸透した概念であることに留意する必要があります。元とはいえ君主の地位にあった彼自身が超越を”得た”場合、それは少なくとも彼自身の肉体の消失という形で可視化されることでしょう。」
国連統治体制が発足してからも市民の間でアダム氏の話題は尽きないが、当のアダム氏の所在はいまだ不明なままだ。
彼は今どこで何を思っているのだろうか。
文責:赤き五芒星 ヤウズ・セレンギル(Yavuz Serengil)トルキー社会主義共和国籍

ミルズシティにおいて特別講演 市民80人余り参加

昨年10月8日、ミルズシティの官営ノンデルマ文化会館においてアルヴィドソン大学獣医学部のユーリア・ブラウンアーゲン・ベルンシュタイン(Julia Braunalgen Bernstein)客員准教授が公開講演を開催し、動物園職員などの市民80人余りが聴講した。
講演テーマは動物園業務における動物保護などであり、参加した市民の中には熱心にメモを取る姿も見受けられた。
ミルズ地域内における動物園は国連統治体制発足に伴う人的混乱によって対応能力が低下し、動物の生活環境が悪化していることが課題となっている。
今回の講演は動物園職員の教育のため統治委員会農林局協力のもと行われたものである。第一回講演となる今回は飼育下における動物の生活環境の専門家として知られる准教授が講師として招かれ、第二回講演は11月以降に予定されている。
ユーリア准教授は講演後「私の見識がミルズ地域の動物園業務の改善に貢献できれば嬉しい」と語った。
文責:アブドゥラフマン・コルテュルク(Abdurahman Korutürk)トルキー社会主義共和国籍

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