900年3月18日付革新党機関紙〈赤光〉
昨17日、シンナ・アメシスト外交委員長は定期送金を実施する金融システムに人為的なエラーがあり、32318期以降およそ90期、15回の定期送金でヘルトジブリール社会主義共和国に対し27兆Vaの送金過剰が発生していたことを発表した。この間、共和国の国庫金はストリーダ王国との貿易が消滅したことなども背景に減少を続けており、ついに最近3回の定期送金において、一部の貿易先に対する送金が停止するという事態に至った。未送金額は確認できている範囲でローレル共和国に対し12兆Va、ライン共和国に対し6兆Va、フェネグリーク帝国に対し9兆Vaであるという。また、同様のシステムを用いて送金を行っていた「南の風」もこの影響を受けており、ヴェニス社に対し15兆Vaの未送金が発生していると発表している。
外交委員長は未送が発生した額は「南の風」関連分を含めても42兆Vaに過ぎず、補填は直ちに完了すると同時に述べ、本件の重大性を認めなかったが、これは「42兆Vaの送金未配」ではなく、「2年半にわたって400兆Va以上の共和国の国富が海外に流出した」事件であり、外交委員長は意図的に事態の矮小化を図っている。外交委員長は本年末の改選で再選を求めるべきではなく、外交委員会の引き起こした重大事件の責任を取るべきであろう。
また、本年末には共和国議会選挙も予定されており、この場において有権者はシンナ外交委員長を中心とした連合党勢力に対して厳しい審判を下さねばならないだろう。FUNの重要性を否認し、WTCO改革にかまけてFUN総会第6回通常会期に議題を提出しようとすらしない現在の連合党支配下の外交委員会は、「外交委員会」と名乗るにすら値しない。自らの過ちに直ちに気づかなければ、有権者がそそれを教えるしかないであろう。
【寄稿】ミルズ地域の今後
ガトーヴィチ民主帝国より派遣されているフーリエフ最高執行官の就任以降、ミルズ地域の開発計画は着々と進行している。ミルズ地域農林局は埋め立て計画を提出・遂行しており、以前の地盤沈下で失った面目を取り戻しつつあり、一方で「自治政府獲得運動」などと称する組織の活動も近年は沈静化しミルズ地域の治安は安定している。
ミルズ地域はもはやかつてのような混乱した後進地域ではなくなりつつあり、「ミルズ地域の安定」という選挙の前提条件は満たされつつある。もちろん、現時点で独立を前提にした選挙の実施はまだまだ難しいであろうが、ミルズ人の自治権の拡張は検討するに値する時期であるといっていいであろう。最高執行官制度は特にフーリエフ氏の就任以降適切に運用されており、統治委員会の業務の低減に役立っている。この制度を維持したまま、ミルズ人に地方自治に関する権利を付与する可能性について、検討することはできるのではないだろうか。
ミルズ地域の長期間の国連統治は、国際社会の一部から懸念が上がり始めるに至っており、FUNにとっても決して軽い負担ではない以上決して好ましくはない。ミルズ地域に対して現政権は消極的な態度を崩していないが(繰り返すが、独立は早計であるが)、自治に関する何らかの取り組みを始める時期に達しつつあると考えられる。
文責:タジン・ツァボライト(元動力委員長、初代ミルズ地域最高執行官)
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