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【特集号】ヘルトジブリール官僚に聞くヘルトジブリールの産業と軍事、そして先進国協調体制の今後

【インタヴュー】ヘルトジブリール官僚に聞くヘルトジブリールの産業と軍事、そして先進国協調体制の今後

ヘルトジブリール社会主義共和国といえば言わずと知れたフリューゲル最大の工業国の一つである。ロムレーとの人的・経済的交流も活発な国家であり、読者の皆さんにとっても馴染みの深い国ではないだろうか。
昨今は北海問題やFUN憲章を巡ってヘルトジブリール社会主義共和国はガトーヴィチ帝国との間に摩擦を生じさせており、時代はFUNのもとでの国際協調から天瓦冷戦へと移り変わりつつあるとの意見もある。このような状況において、これまでも重要であったヘルトジブリールの動きはますます注目を集めているといえるだろう。
今回は、ヘルトジブリール外務省のローラント・カイザーリング氏と産業省のアニカ・フェルメール氏と、ヘルトジブリールの社会と産業、軍事に詳しいギヨーム・オライリー氏の対談をセッティングした。以下にその内容を掲載する。

ギヨーム・オライリー(以下オライリー)「今回はよろしくお願いいたします。」
ローラント氏、アニカ氏「「よろしくお願いします。」」
オライリー「はじめに、ヘルトジブリールの経済的状況と今後の展望について伺いたく思います。生産性指標において627%と極めて高い水準にあるヘルトジブリール経済は、膨大な生産力を有し、フリューゲルの工場といっても過言ではない地位にあるものと思います。このような状況で、ヘルトジブリールの現在の工業政策と今後の方針についていかがお考えでしょうか」
アニカ氏「現在、天国国内では620%を超える高い工業効率を生かして無駄の少ないモノづくりが国家の重要政策の一つとして推進、維持されています。今年度の財務省発表では工業政策は先端工業製品を主軸にした輸出による利益確保が例年通り重視されているようです。 今後は、成果を重視するアイズナー氏の指示のもと、更なる商品生産とそれに伴う生産量増加を目指し、国家運営がなされるものとみています。
 この約20年間の比較をしてみましょう。873年9月時点では635兆Va相当の定期輸出実績が発表されています。それに対し、895年2月時点では688兆Va相当の定期輸出実績が発表されています。盟邦ギルガルド社会主義共和国の滅亡にも関わらず、約50兆Vaの輸出量増加が見受けられます。さらに、産業省は895年2月時点で約50兆Va相当の余剰生産能力を報告していることから、今後も商品輸出量は増加するものと考えています。900年までに天国の商品定期輸出量は順調にいけば700兆Va相当を突破すると思います。」
オライリー「なるほど。産業では、現在の国際情勢から軍事産業の行方が注目されているように思います。ヘルトジブリールにおける軍事と産業についてはいかがお考えでしょうか。」
アニカ氏「天国における軍事は北海問題と瓦国との外交対立、トラハト=ラシュハ連合王国のSSpact加盟やそして何らかの形で外交関係が強化されると噂されている某国、が重要なポイントだと思います。
 まず、天国はSSpactの軍事工場としての側面も持っています。現在の軍事工場の最大生産能力は10日(1期)で5000Mt程度とみられており、先進国の中では小規模に留まっています。しかし、軍事工場の建設予定地は確保されているようです。これらの地域で軍事工場が稼働した場合、生産能力は倍増すると想定しています。これにより、天国は石油を入手できさえすれば、同盟国各国へ十分な砲弾を供給できるでしょう。つまり、目下の軍事的問題は石油のみになると思います。
オライリー「石油の供給問題が解決されればヘルトジブリールの軍需産業には大きな将来性があるということですね。それでは、ヘルトジブリールにおける軍事は、現在の対外関係の中でどのような方向へ向かっていくでしょうか。」
アニカ氏 「北海問題と瓦国との外交対立により、天国における軍事の重要性は高まっています。瓦国政府が正当性を主張する、通称「北海連邦」なる組織に瓦国政府が何らかの援助をしているという情報が報道され、国内における対瓦感情は急激に悪化しました。本件に関するその後の報道やFUN憲章に関する同国代表者の振る舞いはさらに拍車をかけたと思われます。
 895年1月に実施された国民10万人を対象にしたアンケート(本特集号二面に収録)では瓦国について「好ましくない国」である割合は85%と過去最高を記録しています。その原因として「北海問題」に関する回答が58%、「FUN憲章議論」に関する回答が24%となっています。北海問題に関する同国の執拗とも言える介入やFUN憲章に関する土国代表との議論でSSpact及び加盟国に対する瓦国の振る舞いは利己的な印象であったり悪意を感じるという意見を持った国民が多かったのではないでしょうか。それに伴い、「軍事力を強化すべき」という意見が72%となっており、天国国民は危機感を抱いていると思います。
 北海問題や瓦国の活動が天国における軍事にマイナスの印象から、軍事力を高める要素と考えれば、トラハト=ラシュハ連合王国や某国のSSpact加盟はプラスの印象により軍事力を高める要素と言えます。同国の加盟により、SSpactの軍事工場である天国における軍事工場の重要性は増しますし、某国に関しては軍事訓練に用いる軍需物資が恒常的に不足している現状があります。その解決策として、天国製軍需物資が供給されて活用されるものと考えられます。上記の観点から、天国における軍事はより重要となり、国内における軍需産業の発展はほぼ間違いないでしょう。」
オライリー「そうですね、今後の発展が期待されます。国内的にはどうでしょうか。」
アニカ氏「次は天国国内の軍に焦点をあててお話しします。端的に申し上げて、改革はすぐに急激な変化が起こるとは考えにくいと思います。先ほどもお伝えしましたが、天国国内における目下の課題は商品輸出量、生産量の拡大と軍事工場の生産能力拡大、石油の不足改善です。よって、軍事力は据え置きで、日常的な軍事訓練が行われるのみに留まるでしょう。ただ私は、将来的には短期間で軍用艦船が倍増すると見ています。あの…なんでしたっけ?某ルッコラ地域での軍事演習中、各国の海軍並びに空軍が一堂に会した機会がありました。確か873年だったと思います。あの時にアイズナー議長がレゴリス帝国海軍の空母や揚陸指揮艦を見て目を輝かせていたのを覚えています。彼女が議長に就任してからは天国空軍所属の大型無人機を軍事訓練や各国での観閲式、共同軍事演習などで頻繁に目にするようになりました。天国は工業国であり、モノづくりの分野に興味や価値を感じる人口が多いと言われています。彼女はそれをうまく利用して、支持拡大に繋げているのではないか?と思いますね。ですから、今後は巨大な軍用無人航空機の次は、巨大な軍艦つまり大型空母の建造や防空大型戦艦の建造に着手するのではないでしょうか。」
オライリー「今、兵器開発におけるレゴリス帝国海軍からの影響に関して話がありましたが、ヘルトジブリールおよびSSPactと、他の勢力との関係も重要です。永久同盟、WTCO、SLCNとの関係について、どのような展望をお持ちですか。」
ローラント氏「まず、天国国内の報道事情に関してお話します。天国国民の多くは国際社会における重要な組織として、SSpact、加国を実質的な主導国とするWTCO並びにSLCN、烈国を実質的な主導国とするFENA並びに永久同盟、その他諸国の大きく4つの区分で捉えている方が多いと感じます。 テレビやネットのニューストピック、新聞もそのような分類分けがされていることが多いですね。少なくとも、外務省ではそのような区分が議論の前提、天国国民の共通事項として広く認識されています。
 ここ50年間の天国外務省における外交基本方針は新興国との友好関係構築やSSpactの同盟国の変化などの出来事はありましたが、烈加両国とその所属組織に対して平等かつ公正に外交政策を展開することを前提とした全方位友好外交という基本方針大きくは変わっていませんし、今後も変わらないと思います。全方位友好外交というと、八方美人のような様子を考えてしまいますが、それは少々語弊があります。基本的には国交の有無、イデオロギーに関わらず、基本姿勢として友好関係が築けるように外交を展開するという事です。なお、対象国家の振る舞いや様子、目的に問題がある場合にはその限りではないようです。椅子国や現在の瓦国はそれに該当します。WTCOには現在、フリューゲルの特異点の1つとも言える瓦国が参加していますが、それは天国外務省にとっては些細なことの様です。外務省の報道官は外務省庁舎での定例会見で「瓦国について何らかの外交施策は検討されているのか?」との質問に、「必要性が低く、特にありません」と回答しています。工業国で経済的結びつきが薄い瓦国と同じWTCO参加国であっても、経済的、国際社会においても結びつきが強い加国及びローレル共和国(天国軍が現在も駐留中)との関係を重視するのは当然だと言えるでしょう。」
オライリー「今のご回答で何度か名前の挙がったカルセドニーですが、先日大統領選挙が行われ、一般投票で首位であったラリシ・アゲート軍部委員長を破りテンク・モスアゲート住環境委員長が当選しました。これについてはいかがですか。」
ローラント氏「天国人の友人たちに話を聞いたり、天国のニュースインタビューから得た情報を基に申し上げますと、加国における新大統領選挙について「何も意外なことはない、政党の推薦得られなきゃ勝てっこないよ!」といったニュアンスの意見が多く占めましたね。私もそう思います。ただ、「3国協調(烈天加)維持されるのか心配。最近はいろいろ物騒だからね」という声もあって、やはり国際的なパワーバランスがどう変化するのかと懸念する声は多いようです。」
オライリー「そうですね。そのような国際的なパワーバランスの表れる場として、安全保障理事会の行方が今後ますます注目されます。国連安保理の今後についてはどのようにお考えでしょうか。」
ローラント氏「加国や土国では政党により安保理を重視するか、総会を重視するか度々論点となっていますが、天国内でも論点となっています。しかし、それは少数派の共産党vs民主党&与党社会党という構図であり、そういった議論は重視されていないように思います。895年選挙では総会重視姿勢を明言し、土国共産党に協調を図った天国共産党党首が大敗しており、民意は少なくとも総会重視とはなっていないようです。
 また、894年に外務長官が「国連は安保理が肝心だ。総会はでの議論は避けるに越したことはない」と発言しており、何らかの処分も確認されていないことから政府の認識も近いものであると考えられます。
 よって、天国政府は安保理重視の方針で諸外国(特に烈加政府)と調整を進めていくこととなるでしょう。しかし、その中に瓦国がいるかは分かりません。」
オライリー「その安保理での関係については、先日の北海問題をめぐる一連のやり取りが重要であると思われますが…。」
ローラント氏「北海問題を発端とする一連の出来事に、天国における国民感情や政府関係者の動揺が少なからずあったと思います。色々な出来事がありましたので、それぞれにケースについて個別に見ていきましょう。」
オライリー「そうですね、まずは旧北海連邦におけるクーデターそのものに関する評価はどうでしょうか。」
ローラント氏「国民の間では、クーデター前の総督に対する市民活動に驚愕したものの、それによってクーデターが容易の予見できたため、クーデター自体には納得。瓦内戦の記憶も新しく、比較的死者の少ない本クーデターには「まだまし」という認識が多数ありました。ただ、もう少し穏便に済ませられたのではないか?という意見は多く聞かれました。
 政府としては、クーデター前の総督に対する市民活動に驚愕したものの、それによってクーデターが容易の予見できたため、クーデター自体には納得。旧北海連邦と大量の燃料を取引していたため、臨時の閣僚会議が実施され、旧北海連邦に駐屯する天国軍からの情報を基に、北圏政府を唯一正統な後継国として承認されました。後に北海連邦亡命政府については瓦国主導のテロ組織として認定されました。別途、国際社会における問題の発展を踏まえ、北圏政府に対して人道的配慮と国民の意見を十分に考量した上で国家改革を実施するよう、大使館を通して要請を伝えました。」
オライリー「なるほど。次に、国際世論の中には「北海連邦亡命政府」に対する同情的な意見もあり、その結果として亡命政府側を承認する国も複数国存在しています。これについてはいかがでしょうか。」
ローラント氏「国民からは、北圏政府が旧北連政府の唯一正当な後継政府という認識が多く、「北海連邦亡命政府」に対する同情的な国家については「真実を知らない、正確な十分な情報が伝わっていないのではないか、スラヴの操り人形」という意見が多く聞かれました。
 政府からは、全方位友好外交の基本に立ち返り、本件に関していかなる行動をとった国家についても、瓦国を除き、公式にはこれまで通りかそれ以上の友好関係の深化に努めるという方針が示されています。」
オライリー「では、クーデターにより成立した北圏政府に対する否定的な意見についてはどうでしょうか。これについてはロムレー国内でもみられますが、国際的に最も重要なのは、12月22日付のカルセドニー中央通信によればカルセドニー人の間でこの問題を巡り対ヘルトジブリール感情が冷却しているという情報がありますが。」
ローラント氏「国民の間では、天国国内と異なり、加国国内や政府は間接的かつ断片的情報しか知りえず、そういった状況ではクーデターが突発的なものだったと認識せざるを得ないと考えれば、否定的となるのも仕方ないといった、加国の立場を尊重する意見が多く聞かれました。 また、加国人の対天国感情が冷え込んでいることについては意見が分かれました。嘆かわしいとする声や一時的なものですぐ回復するという意見、一部では冗談交じりに瓦を燃やせば冷え込みはなくなるといった意見も聞かれました。
 政府としては、天国国内と異なり、加国国内や政府は間接的かつ断片的情報しか知りえず、そういった状況では適切な対応とする意見が主流となりました。また、本件に関する重要機密情報を加烈両国を含む重要国や関係国と共有したとの情報があります。また、加国人の対天国感情が冷え込んでいることについては天国における燃料需給や貿易を踏まえた上での適切な判断であり、天国感情の冷え込みはこれから挽回していけばよいという意見が多数を占めています。」
オライリー「ありがとうございます。最後に、国際社会の皆様にメッセージ等ありましたら。」
ローラント氏「商品取引は「天国かそれ以外か」。ヘルトジブリール社会主義共和国は建国から放棄までお手伝します。」
オライリー「本日はありがとうございました。」
ローラント氏、アニカ氏「「ありがとうございました。」」

文責・インタヴュアー:ギヨーム・オライリー。ロムレー大学工学部航空宇宙工学担当講師。その他複数の教育機関で工学・工業科教員。ロムレー湖畔共和国海軍退役大佐。修士(工学)、修士(安全保障学)。ヘルトジブリール系二世。873年にセニオリスに派遣された烈天路合同艦隊においてロムレー海軍第2艦隊旗艦グリュートリの艦載機操縦士として参加。名誉除隊後は工学教育に携わる傍ら、在ロムレーの航空宇宙メーカーにおいて戦闘機などの航空機開発などにも関与。

【補遺】895年度ヘルトジブリール人10万人を対象としたアンケート調査結果(対外感情)

895年度ヘルトジブリール人10万人を対象としたアンケート調査結果による「好ましい国」上位6ヶ国

1.トルキー社会主義共和国 「好ましい国」94%「好ましくない」3%「その他」3%
コメント:「永遠の同盟国」「SSpactの頭脳」「SSpactのカルセドニー」「ケバブまた食べたい」
人気な世代 男性:全世代 女性:40代以上
※ヴェールヌイ社会主義共和国滅亡以来1位を維持

2.トラハト=ラシュハ連合王国「好ましい国」88%「好ましくない」9%「その他」3%
コメント:「不屈の同盟国」「優しき隣人」「吊り橋効果外交」「優しき鳩も叩けば虎」
人気な世代 男性:20~60代 女性:40代以上
※人気急上昇

3.ロムレー湖畔共和国「好ましい国」86%「好ましくない」5%「その他」9%
コメント:「観光大国」「資源危機皆無」「毎シーズン行ってます」「おじさん、1週間だけでいいから連れてってよ」
人気な世代 男性:全世代 女性:全世代
※観光地で印象UP?

4.レゴリス帝国「好ましい国」85%「好ましくない」7%「その他」8%
コメント:「商業超大国」「最高の友好国」「作る天国食う烈国」「え?レ帝ってドイツ人の国でしょ?うちと同じじゃん卍」
人気な世代:男性10~50代 女性:全世代
※今年も上位ランクイン!

5.新洲府共和国「好ましい国」85%「好ましくない」3%「その他」12%
コメント:「資源大国」「新たな親友」「銀!銀銀銀!」「ロムレーに次ぐ観光大国」「観光してたら家電SRHJ製ばっかりで草」
人気な世代:男性30~80代 女性:30~80代
※急上昇!

6.カルセドニー社会主義共和国「好ましい国」79%「好ましくない」12%「その他」9%
コメント:「商業大国」「最優の友好国」「大量文章ドクトリン」「うちより赤いね」
人気な世代:男性全世代
※高学歴、管理職から人気絶大!

7.フェネグリーク帝国
8.ヴェニス株式会社統治領
9.ストリーダ王国
10.ローレル共和国
11.カドレン共和国
12.ライン共和国
13.昭栄国
14.大北圈連帶聨邦
15.アンサル・ル・ルティア連邦王国
16.ロシジュア平和連邦
17.カタルシア王国
18.ベロガトーヴィチ大公国
19.セビーリャ自治政府
20.サンシャ独立国
21.国連統治領ミルズ
22.メロシラ王国
23.タヂカラオ国
24.ノイエクルス連邦
25.レガルトニアス共和国
26.アイオライト連邦
27.アウレ・レオニス連邦帝国

上記まで得票率
好ましい国>好ましくない国

28.ガトーヴィチ民主帝国「好ましい国」11%「好ましくない国」85%「その他」4%
コメント:「ヴェールヌイの失敗作」「スラヴの恥」「なんでこうなった」「残念賞」「ガトーショコラ?好きですよ」「土台の腐った納屋は入り口を一蹴りするだけで倒壊する」
人気な世代 女性:20代
※人気急降下!

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