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テンク住環境委員長大統領に

894年12月23日付〈中央通信〉

 政界は大幅な再編を余儀なくされるだろう。22日に行われた大統領選挙上院投票において、連合党が当初から推薦しており、一般投票後は主要3党すべてが支持に回っていたテンク・モスアゲート住環境委員長が上院議員45名中37票を集めて新憲法下で2人目、862年に大統領制度が復活してからは3人目の大統領に選出された。6月の一般投票で前回888年の選挙を上回る49.3%の得票を得たラリシ・アゲート軍部委員長は再び上院投票で大差で敗れて大統領の椅子を手にすることはできなかった。
 テンク住環境委員長は連合党員の中では比較的穏健な立場であることから、出身基盤であるところの連合党だけではなく、人民党や革新党のハト派勢力の取り込みにも成功した。888年の選挙では人連与党の支持するレテン大統領とと野党革新党の支持するラリシ軍部委員長の対立という構図が明確であったが、今回は革新党はむしろ上院投票ではテンクを支持し、ラリシは主要政党の支援を受けない形での選挙活動を余儀なくされた。上院でラリシに票を投じた8人の上院議員は前回が全員「革新党系」であったのとは対照的に全員が人民党系の上院議員であり、さらに8人中7人が「三大城塞」の上院議員であった。上院の投票前のスピーチでこれらの議員は一般投票でラリシが他の2候補ー24.2%を獲得したテンク住環境委員長と20.6%を獲得したコーア・トリディマイト研究設計委員長ーに大差をつけたことに触れ、「一般投票で大勝した候補が大統領になるのは民主主義の常道」とテンクを支持する他議員を批判したが、結果を覆すには至らなかった。
 敗れたラリシ自身は「自身の一般投票の勝利は人連両党がテンクとコーアに分裂したためで、見た目ほど大きな勝利ではない」と敗戦を受け入れる考えを示し、併せて軍部委員長の席を退いて政界から引退する意思も表明した。委員長9名のうち今回の選挙後に留任の意思を示したのはコーア研究設計委員長、テュルト・コーサイト動力委員長、クケン・アメトリン技術委員長の3人だけで、大統領となるテンクを除いても5人が引退を表明した。テンク新大統領は後任の任命について「人連両党との協議の末決定する」と述べ、人連連立の枠組み維持を示唆している。

テンク政権の顔ぶれ出揃う

895年1月5日付〈中央通信〉

 1月1日に就任したテンク大統領は、4日に各委員会の委員長について以下の通りの指名を発表した。

委員長氏名備考
中央処理委員長ルハン・ヘリオトロープ人民党系、新任
内務公安委員長ケンヤ・シトリン人民党系、新任
軍部委員長リネル・デマントイド人民党系、新任
動力委員長テュルト・コーサイト連合党系、留任
生産搬送配給委員長トミク・クリソプレーズ連合党系、新任
住環境委員長レトネ・ブラッドストーン 人民党系、新任
研究設計委員長コーア・トリディマイト人民党系、留任
技術委員長クケン・アメトリン連合党系、留任
外交委員長シンナ・アメシスト連合党系、新任

 「三大城塞」が人民党本流系の委員で埋められるのは予想されていた通りであったが、自身の前職である住環境委員長の後任にも人民党系のレトネ・ブラッドストーンを指名したことには一部から驚きの声も上がっている。人連連立与党は上下両院で人民党が比較多数であり、住環境委員長に連合党系を指名すると閣内で連合党が多数派になってしまうことを配慮したとの噂も上がっているが、テンク自身が連合党員としてはかなり保守的な考え方を持っていることが理由との見方もある。それによれば、住環境委員長候補である住環境委員会選出上院議員のうち2人は引退を表明、残りの3人のうちレトネを除いた2人は連合党系であるが、連合党系としてはかなり人民党に近い立場を取るテンクはこの2人が「過度に急進的」に感じられたのだとされる。
 また、新任・留任を問わず、9名の委員長はこの指名発表と同時に引退や昇進により席の空いた上院議員の後任を発表している。5名中4名が人民党系で占められた中央処理・内務公安の両委員会や委員長が人民党系になったとはいえ連合党の勢力圏からは動かなかった住環境委員会など、既存の政治的枠組みを維持した委員会もある一方で、一部の委員会ではその情勢に大きな変化が起きている。最たる例は外交委員会であり、外交委員会選出の上院議員はこれまで革新党系2、連合党系3であったが、革新党系の2人がともに引退し、シンナ新外交委員長が後任に驚くほど「右翼的」な人物を指名したことにより革新党系の勢力は外交委員会からほぼ消滅することになった。革新党系とみなされる上院議員の総数は選挙前の8人から9人へと増加しているが、労働党<国際主義派>時代からの本来の出身基盤であった外交委員会を失ったことは革新党としては非常に痛く、これが中長期的な共和国の外交政策にどのような影響が波及するかは見通せない状況だ。

人連両党、連立政権の枠組み維持を確認

 テンク政権の成立に合わせ、人連両党は共同で880年の共和国議会選挙後から続いている人連両党による連立政権を今後も継続していくことを確認する声明を発表した。テンク大統領自身が「人連両党の中間」的な政策方針を掲げていることから、さほど連立の維持に障害が生じることはなかった模様だ。
 テンク大統領の任期は12年後、906年末まで続くことになるが、そのちょうど中間にあたる900年には共和国議会選挙があり、下院の過半数をかろうじて押さえているに過ぎない両党にとってはこの選挙は大きな試練となるだろう。

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