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レテン大統領再選

889年1月18日付〈中央通信〉

 12年に及ぶレテン政権は再評価された形となった。888年12月20日に行われた大統領選挙上院投票では、レテン・ウェストカーネリアン大統領が上院議員45名中37票を集め圧勝、894年末まで大統領の椅子を維持することになった。対抗馬であったラリシ・アゲート軍部委員長はわずか8票に留まり惨敗、カルセドニー行政府中枢における人連両党の勢力の手厚さを再確認する結果となった。
 6月の一般投票では48.7%の票を得、44.9%のレテンを押さえたラリシだったが、革新党系の上院議員はわずかであったため連合党の取り込みを図っていたとされるが、選挙の主要な争点であったミルズ地域の統治制度について統制強化を主張するラリシと、将来的な独立を明確に見据えている連合党の間の溝を埋めることはできなかった。結果、上院における「人民党票」20票と「連合党票」17票は全てレテンに流れることとなった。
 レテン大統領は17日の就任演説で自らを「中道路線の勝利」と位置づけ、FUNを中心とした多国間協調とローレル共和国やガトーヴィチ民主帝国を中心とした友好国との関係の強化の二軸を外交政策の基盤とし、ガトーヴィチ内戦の早期収束など近年の国際社会の安定に対する高い評価を述べた。その上で12年間の自らの実績を改めて強調、2年後の890年に迫る共和国議会選挙を見据え、既に「選挙モード」に入っているようだ。南部再開発の継続についても触れるなど連立の枠組みを重視し独自候補の擁立を取りやめた連合党サイドに対する配慮も見られたが、演説中明らかにFUNについて触れる頻度がWTCOやSLCNのそれに比べて高いなど人民党の政策を優先している姿勢も見られており、「890年の選挙で大勝し連合党を切り捨てるつもりなのではないか」(某連合党下院議員)との憶測もある。
 なお、今回の選挙を最後にタジン・ツァボライト動力委員長とギテヤ・スティショバイト研究設計委員長が引退を表明した。レテン大統領は連合党系のタジン動力委員長の後任は連合党系のテュルト・コーサイト上院議員を、人民党系のギテヤ研究設計委員長の後任は人民党系のコーア・トリディマイト上院議員を任命するとしている。上院議員も一部が引退、各委員長によって後任が任命されているが、上院の勢力構造に大きな変化はない。ただし、ラリシ・アゲート軍部委員長が軍部委員会選出上院議員に 右翼色の強いハギス・サードオニクス氏を、クケン・アメトリン技術委員長が技術委員会選出上院議員にガーネット州出身でアイサ系のレイ・マクドガル氏を指名したこと については波紋を呼んでいる。

「安全保障理事会の重視」人民党政策綱領

 8年前の共和国議会選挙で86議席を失う大敗を喫して以降外交政策に関する内部の議論が進められていた人民党であるが、次回選挙を2年後に控えて発表された政策綱領の中で、その基本方針が策定される運びとなった。特に目を引くのは、FUNの中で特に安全保障理事会を「重視すべき国際組織」として明記しており、総会を含めたFUN全体を重視する革新党との差別化を図った形となった。
 FUNは総会・安全保障理事会の2つの主要組織からなるが、総会における議論は近年基本的に低調であり、特に革新党はこれに「総会の軽視はFUNの軽視」として警鐘を鳴らし続けている。一方、今回公表された政策綱領の中では「総会はある種安全保障理事会の非理事国のためのもの」とし、同盟理事国としてほぼ一貫して安全保障理事会の椅子を確保している共和国にとって重視する必要性は高くはないとした。
 FUN総会に対する共和国の議案提出についても、「もはや不要」であり、「国際社会における立法手続きは安全保障理事会で行うことも考えるべき」としており、安全保障理事会を重視する姿勢が明確に打ち出されている。これは、いわゆる「都市型演習場条約」がほとんどの国の参加が得られておらず未だ発効していない状況を踏まえて、「安全保障理事会決議の形を取る方が(各国の署名・批准手続きが必要な条約形態とは異なり)国際社会に明確に法規範を形成できる」との判断に至ったためとされている。FUN総会における議論を経ずしての国際立法は、非理事国に発言の機会が与えられずに法規範が形成される、ある種「先進国による立法」のような形になりかねないとの批判もあるが、近年の総会の議論傾向(ほとんどの国が議場で発言しない)からして総会を用いても「先進国による立法」を回避することはできないと指摘している。

外交委員長「新政権承認せず」北海情勢

 先に発生した北海連邦におけるクーデターについて、トレア外交委員長は「新政権を承認することはしない」と明言した。一方で、ガトーヴィチ国内に出現したとされる亡命政権については「現時点では情報収集中」と述べるにとどまり、記者団に対して支持するとの言質は与えなかった。共和国はそもそも北海連邦との外交的関係を有さず、同国はFUN加盟国でもないことから人連政権は本件については局外中立の立場を貫くつもりであったとみられるが、ガトーが介入の気配を見せたことで対応が求められる形となっている。

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