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カルセドニー社会主義共和国選挙制度

 おことわり:大統領選挙の実施を前に、制度に手直しを入れています。

 877年改憲により成立する(予定の)カルセドニー社会主義共和国の選挙制度(RP的な制度ではなく、PL選挙のシステム)です。TwitterとSlack、両方の立場を可能な限り尊重する制度を採用したいと思います。基本的な考え方として、Twitterはカルセドニー有権者大勢の意思(民意)を示すものであり、Slackはカルセドニー政界の裏側(金権、裏取引云々)を示すものであるというイメージを用いています。

下院(Twitter選挙)

 カルセドニー社会主義共和国議会は上下両院からなりますが、下院はTwitter選挙により議席を配分します。ただ、これまでのように党派に直接票を入れる形式は採用されません。代わりに、HoIでおなじみ政策スライダーを用いた議席配分を行います。
 まず、カルセドニー有権者の政策への態度を示した、「国民政策スライダー」というものが用意されます。これまでの歴史的経緯から、きわめて左翼的かつ孤立主義的なスライダーになることはお分かりでしょう。Twitter選挙では、このスライダーの移動を選挙することになります。Twitter選挙で2択〜4択の選択肢が与えられ、最多得票(4択の場合は上位2位までの得票)を獲得した選択肢の定めるスライダー移動が行われます。例えば、次のような選択肢で投票が行われます。

・ミルズ地域の未来
現在国連統治下に移行しているミルズ地域の扱いは本次選挙の重要な論点である。連合党は将来的なミルズ地域の独立を目指すべきだとしているが、革新党や地方党は独立を不利益としている。人民党は本件への不関与を主張しており、民主前進党及び南の風は経済進出を主張している。

  • 連合党ー介入+1
  • 革新党・地方党ータカ派+1
  • 人民党ー孤立+1
  • 民主前進党・南の風ー右派+1

 このような投票を複数個行った結果、国民政策スライダーは選挙前と比べていくらか移動することになります。これにより、選挙結果を判定することになります。
 この方法としては、ある議席ごとに、「その選挙区の有権者の政策スライダー」をランダム生成します。その際、国民政策スライダーは平均値としてランダム生成の正規分布の中心となります。例えば、国民政策スライダーの「政治的左派ー政治的右派スライダー」が2(きわめて左翼的)であれば、ランダム生成されるスライダーもほどんとが1〜3程度となり、国民政策スライダーから著しく乖離したスタンスを持った有権者が現れることはほとんどあり得なくなるでしょう。
 こうして、その議席の有権者の政策スライダーを生成した後、その議席をいずれの党派が獲得するかを決定します。そのためには「政策距離指標」と呼ばれるものを利用します。政策距離指標は、6種類の政策スライダーごとに有権者のスライダーと政党のスライダーの差を取り、絶対値を付したものの総和として求められます。最も極端な例として、全てのスライダーが1(きわめて政治的左派で、民主的で、等々)の有権者と、全てのスライダーが10(きわめて政治的右派で、独裁的で、等々)の政党の間の政策距離指標は|10-1|+|10-1|+…+|10-1|=54になります。一方、当然ながら、全ての政策が一致する場合は政策距離指標は0です。こうして、カルセドニーの主要政党となる6党とその議席の有権者の政策距離指標を求め、最も政策距離指標が小さかった(有権者のスライダーと近い政策を提示した)政党がその議席を獲得します。
 この手続きを600回繰り返すと、600議席からなる共和国議会下院が誕生する、ということになります。

上院及び大統領(Slack選挙)

基本事項

 カルセドニー上院への議席配分はSlack投票によります。委員会を代表する上院議員は下院とは異なり「選挙」の形式で選出されるわけではなく、各委員会の局長がこれを務める形になります。そして、各委員会の局長は各委員会の委員長により任命されますので、上院議員はその議員が所属する委員会の委員長が任命する、という形をRP的には取ります。この意味では、カルセドニー上院は立法府というよりも、行政府の一部であると考えた方がいいかもしれません。
 カルセドニーの行政府は(上院を含み)大統領を頂点としたピラミッド状の構造をしています。1人の大統領、9人の委員長、45人の局長=上院議員(各委員会につき5人)、225人の局長候補(各局長につき5人、委員会につき25人)がカルセドニー行政府の上部を構成します。但し、中の人の負担を軽減するため、ほとんどの局長候補は名前などの詳細なRP設定は存在せず、単に番号で呼ばれます(300人近い人物のの個別設定を考えるとなるとカルセドニーPLは多分過労死します)。しかし、モブである局長候補を含めて、これらの人物には全て固有の委員政策スライダー疲労値が与えられます。疲労値について、「南の風」イベントに参加されていた方は思い出していただければと思いますが、アレと同じものです。

大統領

 カルセドニー大統領の候補になれるのは、各委員会の委員長のみです。RP的には全ての市民に被選挙権がありますが、カルセドニー国内の政治風土が委員長以外の人物の大統領当選を許しません。9人の委員長の中の誰かが、(大統領自身が再選しない限り)カルセドニーの新たな大統領となります。
 選挙は、「大統領候補2名の国民投票による選出」「上院議員による決選投票」の2段階を経て行われます。選挙が行われる6年ごとに(憲法規定で現職の再選が確定している時を除く)、国民投票により9人の委員長(+現職大統領)の中で国民政策スライダーとの比較から2名の候補が選出されます。例によって政策距離指標を用いるのですが、6つの指標を3つずつに分割し、それぞれにおいて最も近い立場の人物が候補になります。例えば、「左派ー右派、タカーハト、介入ー孤立」で最も国民政策スライダーに近いスタンスの候補VS「民主ー独裁、開放ー閉鎖、自由ー計画」で最も国民政策スライダーに近いスタンスの候補、という形になるわけです(6つの指標の分割方式はカルセドニーPLが毎回恣意的に決めます)。稀に、両方の基準で同じ人物が候補になってしまうことがあり得ますが、その場合は「国民投票で特定候補が圧倒的支持を得た」として上院議員の投票を省略してこの候補が次期大統領に選出されます。
 こうして候補2名が出揃った段階で、どちらが大統領になるかを決定するのは民意であるところの国民政策スライダーではなく、上院議員の投票です。各上院議員は例によって政策距離指標により2人の大統領候補のどちらがより自らのスタンスに近いかを判断し、近い候補に投票します。こうして、45人の票の結果によって、大統領が選出されるということになります。……ですが、上院議員の票は民衆の意思と比べるとはるかにコントロールしやすいものです。Slack上のぼーはこPLは上院議員の意思決定を裏から操作し、2人のうちスタンスが遠い候補に票を入れさせることができます。
 大統領候補2名が決定した直後、Slack上で大統領選挙を公示します。ここで、票を変える可能性のある上院議員の人数を同時に発表します。「票を変える可能性のある」の基準は非公開ですが、例えば候補が急進的左翼と自由経済派であったなら、サンディカリストは確実に前者に投票しますが、社会民主派は票を変える可能性がある、と判断されると言っていいでしょう(もちろん、政体と無関係なタカハト/介入孤立スライダーにも影響を受けるので、必ずこの通りであることは保証できません)。これらの上院議員について、Slack投票の結果を受けて実際にどちらに投票するかを決定します。
 ここで、Slack投票は各上院議員の選好に対して1票あたり約5%の影響力を持つものとして扱います。すなわち、候補Aが1票を獲得すれば、上院議員のうち「候補Aとの政策距離が候補Bとのそれよりも5%遠い候補」も鞍替えして候補Aに投票するようになる、というのが理念的な考え方です。
 計算はもう少し単純です。ある上院議員αに対して、「候補Xとの政策距離」を「1+0.05×候補Xの得票」で割ったものが「上院議員αと候補Xの補正済み政策距離」となります。これが小さい方の候補に上院議員αは投票します。上院議員と両候補の距離が1:1に近いほど「本来スタンスが合わない候補に票を変える」可能性が高く、一方の候補にもう一方と比べて近い立場にある候補は票を変えるためにより大きな「Slack民の圧力」を必要とすることを意味します。
 下に1つ例を示します。

大統領候補政策距離Slack得票補正済み政策距離投票先
候補A163票0.696
候補B186票0.692

 この上院議員は候補Aとの政策距離が16、候補Bとの政策距離は18で、このままでは候補Aに投票します。しかし、Slack投票で獲得した票を考慮して補正したところ、候補Aの補正済み政策距離は「16/(1+0.05*3)=0.696」、候補Bの補正済み政策距離は同様に計算して0.692となり、候補Bの方が距離が近くなったため、この上院議員は結果として候補Bに投票することになります。
 こうして、45人の上院議員の投票先が確定したら、次期大統領が決定することになります。やたらややこしいことが書かれていますが、Slack民に求められるのは「好みの候補への投票」だけなので、実際はわりと単純です。ただ、カルセドニー上院の議員の好みから著しく外れた候補を大統領に当選させるのは極めて困難です。

各委員会委員長及び上院議員の選出

 次の6年間の大統領が決定したら(大統領選挙の有無を問いません)、9つの委員会の委員長と45人の上院議員、225人の局長候補の人事入れ替えが発生します。ここで、例の疲労値が発動することになります。大統領以外の279人は、疲労値^2%の確率で引退します。そして、生き残った委員長は2、上院議員は1、局長候補は3の疲労値を得ます。これは、局長候補が最も上を目指すための政治的な対立が激しく、上院議員の椅子がもっとも安定していることを示します。委員長が引退した場合、大統領は後任の委員長をその委員会に属する上院議員から選任します。この時の基準は例によって政策スライダーの政策距離指標です。
 委員長が全員決定したら、空席になった上院議員の後任をその所属委員会の委員長が任命します。お察しの通り、委員長が、各上院議員の下の局長候補のうち最も自身に政策距離指標の近い人物を任命することになります。ここで、上院議員に任命された人物はネームドになります。これまでは単に番号で呼称されていたに過ぎない局長候補ですが、ここではじめて名前が与えられることになります。RP上(報道など)に局長候補が取り上げられることはほぼあり得ませんが、上院議員はRPに姿を見せることもあるため、このようになるでしょう。
 上院議員も全員が決定したら、空席の局長候補を埋める人物が新規生成されます。この際も5人の「局長候補候補」をランダム生成して上院議員とスタンスが近い人物を選出する、という形をとりますが、ここは完全に自動的な処理なので、選ばれなかった「局長候補候補」が日の目を見ることは永遠にありません。

要するに?

 細かい説明を省いて、有権者がするべきことは下の通りです。

  • 下院(Twitter選挙):好みの政党に投票すればよい。その党が議席を獲得できる可能性が上がる。
  • 上院:大統領が決まると委員長が勝手に決まり、委員長が決まると上院議員も勝手に決まるのでPLの介入する余地はない。
  • 大統領(Slack選挙):2人の候補を民意が選ぶので、2人の中で好きな方を選べばよい。上院議員に裏工作をしているイメージ。

 簡単でしょ?

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